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2024/08/21

ブレインストーミング(ブレスト)とは?意味とやり方やルールについて解説

目次

ブレインストーミングは、グループで新しいアイデアを生み出す手法であり、集団の知識や経験を活用し、問題解決や新規プロジェクトの立ち上げに貢献します。

しかし、正しい方法を理解せずに実施すると、何も成果が生まれないまま終わる可能性があります。

そこで、今回はブレインストーミングを効果的に行うための方法やポイントについて解説します。

ブレインストーミングの参加者を選定する際に必要なデータを一元管理

ブレインストーミングとは?

ブレインストーミングは、1930年代後半にアレックス・F・オズボーン氏がマーケティング業界で初めて用いた会議手法です。

チーム内でアイデアの質と量を向上させる方法を模索していたときに、現在のブレインストーミング形式でミーティングを開催したのがきっかけで、複数人のグループで自由に議論することで、今までにない新しいアイデアが生まれやすいことを発見したことが由来です。

日本では「ブレスト」とも呼ばれ、時には「集団発想法」とも訳されます。

ブレインストーミングの目的

ブレインストーミングは、複数人で集まり、同じ目的のために自由に意見交換します。

それにより、新たな発想やアイデアを生み出すことが目的とされています。

ブレインストーミングには参加者の人数や実施時間に厳格な制限はありません。

通常は複数名で行われますが、一人でアイデアを出すこともブレインストーミングの対象となります。

ブレインストーミングとディスカッションの違い

ブレインストーミングとディスカッションは、しばしば似たように使われますが、実は目的がまったく異なります。

ディスカッションは、参加者同士が意見を交換したり、間違った考えを正したりする方法です。

ディスカッションでは、意見をぶつけ合って最終的な結論を導き出すことが目的ですが、ブレインストーミングでは、新しいアイデアを生み出すことが目的です。これが大きな違いです。

そのため、ディスカッションは方針を決める場合に役立ちますが、ブレインストーミングはアイデアを出す必要がある時に使われます。

ブレインストーミングを実施するメリット

ブレインストーミングを実施することでさまざま様々なメリットがあります。

ここではそのメリットを3つに分けて解説します。

ブレインストーミングを実施するメリット

  • 新しいアイデアを生み出す

  • チームの一体感を醸成する

  • 参加者の成長を促す

新しいアイデアを生み出す

ブレインストーミングは新しいアイデアや考え方を生み出すことが目的です。

さまざまな立場の人から、異なる視点のアイデアが出されることで一人では思いつかないようなアイデアが誕生する可能性を高められます。

チームの一体感を醸成する

ブレインストーミングはチームの一体感を醸成するうえで重要な役割を果たします。

ブレインストーミングを通して、目的の共有やお互いのアイデアを知ることで、より一体感が醸成され、相互信頼が生まれます。

さらに、ブレインストーミングでは相手の意見を否定することなく、すべての意見が受け入れられるため、チーム内の心理的安全性も高まり、チームビルディングとしての効果も期待できます。

▼「心理的安全性」についてさらに詳しく
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参加者の成長を促す

ブレインストーミングは、参加する人全員で自由に意見交換を行います。

そのため、他の人の意見やアイデアを聞く機会となり、自分が持っていなかった視点や発想に触れる機会となります。

そうすることで、多様な意見を吸収し、発想力を向上させることが期待できます。

ブレインストーミングのやり方

ブレインストーミングを円滑に進めるためには、その基本的な手順を理解しておくことが重要です。

ブレインストーミングの手順について、以下の4つのステップで説明してみましょう。

テーマや問題を定義し目的をはっきりさせる

ブレインストーミングを効果的に行うために大切なことは、実施する目的を明確にし、参加者全員に共有しておくことです。

自由にアイデアを出し合うのがブレインストーミングの特徴ですが、目的が共有できていないと、無関係なアイデアが出てきてしまい、まとまりづらくなります。

また、目的を見失わないようにファシリテーターが誘導することも大切です。

ファシリテーターを決める

効果的なブレインストーミングを実現するには、ファシリテーターの存在が欠かせません。

ファシリテーターは、事前に設定した目的やテーマを基に、議論が主題から外れていないか確認するなど、ガイド役として機能します。

さらに、参加者が率直に意見が述べられるよう促し、肯定的な意見を発信し、議論を活性化させる役割も担います。

参加者を選定する

ファシリテーターを決めた後は、参加者を選びます。

ブレインストーミングは一人でも実施可能ですが、複数人で行う場合、参加者はなるべく年齢・経験・性別などの属性が偏らないように調整しましょう。

制限時間内でアイデアをたくさん出す

ブレインストーミングが始まったら、可能な限り多くのアイデアを出し合います。

出たアイデアを否定したり評価することはせず、新しいアイデアが出なくなるまで続けましょう。

ある程度アイデアが出たら、関連するアイデア同士をグルーピングしてみましょう。

そうすることで、さらに発展したアイデアを出しやすくなります。

ブレインストーミングのまとめ方

ブレインストーミングをした後は、参加者から出てきた多種多様なアイデアをまとめる必要があります。

ブレインストーミングでアイデアをまとめるのにおすすめ方法を解説します。

マインドマップ

マインドマップは、中心となるキーワードから関連する言葉やイメージを放射状につないだ図のことです。

まず、テーマを中心に配置し、その後、関連するアイデアを放射線状に結びつけていきます。

マインドマップを活用することで、アイデア同士のつながりが視覚的に明確になり、整理が簡単に行えます。

KJ法

KJ法とは、カードや付箋を用いて、情報やアイデアを効率的に整理する手法です。

参加者がポストイットなどのメモに、アイデアをどんどん出していきます。

その後、出たアイデアをグルーピングすることで、新しい着想やまとめを可能にする方法です。

▼「KJ法」についてさらに詳しく
KJ法とは?やり方やアイディアのまとめ方を簡単に解説

ブレインストーミングの失敗例と解決策

効果的なブレインストーミングを実施するためには、注意すべきことがあります。

そのために、失敗例と解決策について解説します。

活発にアイデアが出ない

参加者が緊張していたり、複数人で話すことに慣れていない場合、議論が活発にならない場合があります。

柔軟な発想を参加者全員で出し合うために最も大切なルールが、相手のアイデアを絶対に批判しないことです。

そうすることで誰もがリラックスして参加できる雰囲気作りを意識しましょう。

アイデア出しだけで終わってしまう

ブレインストーミングでよくある失敗が、やりっぱなしにしてしまうことです。

アイデアを出して満足してしまう人もいますが、そこで終わりではありません。

参加者から出されたアイデアは必ず記録・整理し、より良いアイデアへと結びつけていきましょう。

話の本筋からズレる

ブレインストーミングでは、自由な発言が求められるため話題が脱線しやすく、本来の目的から逸れた議論になることがあります。

このような場合、脱線した意見を尊重しつつ、本題に戻るよう話題の流れを変えることが大切です。

ブレインストーミングを成功させるルールやポイント

ブレインストーミングは参加者が多ければ成功するものでもありません。

そのため、成功させるルールやポイントをしっかり抑え、会議を進行することが大事です。

ここではそのポイントを3つに分けて解説します。

否定しない・すぐに結論を出さない

ブレインストーミングでは、幅広いアイデアを生み出すことが目標です。

そのため、他者の考えを否定しないことが非常に重要です。

意見が拒否されると、参加者は消極的になり、建設的な議論が妨げられます。

まずは、提案されたアイデアを歓迎し、受け入れる姿勢が必要です。

質より量にこだわる

ブレインストーミングでは、アイデアの量を重視します。

過度に質を追求すると、アイデアの数が減少し、創造性が阻害されます。

多くのアイデアを出すことで、比較や検討が容易になり、最終的な結論を導きやすくなります。

また、複数のアイデアを組み合わせて新たなアイデアを生み出すことも可能です。

時間設定を短めにする

ブレインストーミングは実施する時間が長くなると、途中でアイデアが出てこなくなったり、参加者の集中力が散漫になったりします。

このような事態を避ける為に、制限時間を短めに設けるのがおすすめです。

アイデアを出す時間に限りがあれば、参加者も高い集中力を保ったまま議論が進められるようになります。

ブレインストーミングで新しいアイデアを得るには

ブレインストーミングは、新たなアイデアを生み出す手法として効果的であり、問題解決や新規プロジェクトの立ち上げに役立ちます。しかし、正しい手法やルールを理解せずに実施すると、望ましい成果を得ることができない場合があります。したがって、参加者の年齢や経験、性別などの属性ができるだけ偏らないように配慮することが重要です。

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HR大学編集部
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