社員管理データベースの目的や活用法、実際の事例まで解説!
- 社員管理とは
- データベースとは
- データベースのメリット
- 社員データの基本的な情報
- 労働者名簿
- 従業員情報管理
- 勤怠管理
- 労務管理
- 社員管理データベースの目的
- 社員管理データベースの活用法
- 採用時に必要な手続きの簡素化
- 書類申請の場合
- 社員管理データベースが整っている場合
- 適材適所の活用
- 人材育成への活用
- 労働環境の改善
- 社員管理の大変なところ
- データ化していないと何が大変か
- システム導入を検討する場合
- システム導入のメリット
- システムを選ぶ際に気を付けること
- 実際に導入した企業の声
- 人事業務工数を7割削減し、組織・人材開発を開始 株式会社大光銀行
- データ重視の人事戦略へRealChangeする JA三井リース株式会社
- まとめ
企業にとって効率よく利益を出すためには、様々な管理体制が必要です。その中でも人材(ヒト)の管理は会社運営の軸ともなってきます。社員管理とは人材についての情報をデータ化し管理することです。この社員管理データベースについて詳しく説明していきます。
また、システム導入のメリットなどについても解説します。
社員管理とは
そもそも社員管理とは、「ヒト」の管理をすることです。
企業において、効果的かつ効率的に利益を出していくためには「ヒト・モノ・カネ・情報」などに対する、様々な管理体制が必要となります。その中でも経営資源である「ヒト」に関する情報を管理することは、会社運営の面から見ても重要なことです。
「ヒト」に関する情報とは
個人情報
仕事内容・配置
経歴・昇格
スキル
評価
勤怠の情報
などです。これらの管理をすることを指します。
またその中で、管理体制として「人事管理」と「労務管理」の大きく二つに分けられます。それぞれの内容は以下の通りです。
人事管理:「ヒト」自体の情報のこと
人材確保(採用)
育成
評価
配置
労務管理:労務に関係する情報のこと
給与の管理
勤怠管理
福利厚生、社内環境などの管理・改善
労働環境の管理・整備
これらの情報を管理すること全般を総称して「社員管理」といいます。
データベースとは
データベースとは、あらゆる情報を集め、それらをジャンルごとに分類し、引き出しやすく整理する事です。ほとんどの場合がコンピューター上で行うことを指します。
データベースのメリット
保管するためのスペースが、コンピューター内で済む
あらゆるデータを自動的にジャンル別に整理できる
情報がスピーディに探せる
データの「移動・持ち運び・共有」ができる
例えばこのように役立ちます
従業員の中で勤続10年以上のリストを出したい
営業成績の良い順にリストを作成したい
住所録の中から「東京都」在住のリストを出したい
これらを検索しようとした時、データベース化していなければ多くの時間と労力が必要となります。しかしコンピューター上で管理することによって、一瞬のうちに必要な情報だけを取り出すことができるのです。これは時間短縮だけでなく、人事の仕事効率やモチベーションへも影響をおよぼします。
社員データの基本的な情報
それでは社員データとはどのような情報を指すのか、具体的に見ていきましょう。
基本的には以下のような情報を入力し、データ化します。
労働者名簿
労働者名簿に記載されるのは、以下のような個人情報です。
労働者氏名
生年月日
履歴(異動や昇進などの履歴)
性別
住所(転居などで住所変更した場合は、その都度更新)
従事する業務の種類(配置・仕事内容など)
雇用年月日
退職日や死亡年月日
従業員情報管理
従業員情報とは、以下のような情報です。
持っている資格
スキル
実績・成果
キャリア希望
本人の希望やプライベートな意向など
勤怠管理
勤怠管理とは、タイムカードやICカードにより、出・退勤時間や残業時間などの管理をすることです。
労務管理
労務管理とは、労働時間や賃金・福利厚生など、労働に関することを管理することです。
社員管理データベースの目的
従業員の人数や会社規模によって、社員管理の方法や目的もそれぞれ異なります。まずは自社が社員管理をどのように活用したいのか目的を明確にしましょう。
社員管理データベースの活用は以下のような段階に分けられます。
とりあえず従業員の情報を管理したい場合
従業員の個人情報や勤怠情報などの名簿を作成し、管理職や人事部のみが活用
さらにスキル・異動歴・性格・モチベーションなど多くの情報を加え、項目ごとに整理や検索ができるデータベースを作成
次に情報管理することによって、さらに活用したい場合
システム導入により、管理職・人事部に加え全社員への浸透を図る。全体を浸透することにより、社員の意識改革や人事部の仕事負担の軽減に繋げる
システム導入をクラウド化し「働き方改革」・「企業戦略」など会社全体の改善に活用
このように、各企業によって社員管理の活用法が目的が異なります。自社にあった目的を明確にして「社員管理データベース」の活用方法を選ぶと良いでしょう。
社員管理データベースの活用法
社員管理のデータ化について見てきました。それでは実際に「社員管理データ」をどのように活用できるのかを見ていきます。
採用時に必要な手続きの簡素化
従業員の採用が決まったら様々な手続きが必要となります。
雇用保険の締結
社会保険への加入
労働保険の加入
これらは「社員管理データベース」が整っていない書類申請の場合だと、非常に手間と時間がかかります。
書類申請の場合
従業員への個人情報の確認・記入・ハンコの捺印
不備があった際には訂正・書き直し
訂正の際は、役所と返送・発送のやりとり
などが必要となります。
社員管理データベースが整っている場合
自動作成したデータを従業員のPC・スマホに送信
答えを記入して返信してもらう
それを電子申請する
これだけで完了できる場合もあります。
またそれだけではなく、情報を記録できるので、いつでも簡単に検索して見ることもできるのです。
適材適所の活用
仕事の配置を決める際は、従業員の能力・性質にあてはまる役職や仕事を与えることがとても大切です。「社員管理データベース」をもとに、以下のような情報を「適材適所」の判断材料に活用します。
持っている資格はなにか
仕事に対してのスキルは充分か
性格は適しているか
仕事の内容が賃金に合っているか
経験があるか
今までの成果はどうか
人材育成への活用
企業にとって、経営資源となる人材を育成することはとても重要です。「社員管理データ」を育成プログラムの実行に役立てることができます。不十分なスキルや仕事の経歴などを確認し、研修への参加を促進したり、教育係りを付けたりするといった活用ができます。また性格(人格)や個人情報をもとに「教育方針」を決める時にも役立ちます。
これに加え、全社員への情報浸透により、モチベーションの向上に繋げることも可能です。
労働環境の改善
「働き方改革」という言葉をよく耳にしますが、コロナウィルスの影響などもあり、労働環境の改善に力を入れる企業が増えています。改善する項目として例えば
労働時間(働きすぎていないか)
配置(適材適所かどうか)
仕事内容(マンネリ化していないか)
役職(マネージメント能力が適しているか)
などがあります。これらを改善するためには、社員管理データの情報が役立ちます。
社員管理の大変なところ
データ化していないと何が大変か
社員管理データの内容や活用法を見てきました。データ化することで人事業務が効率よく行われることが分かりました。ではデータ化できていないと何が大変なのか。例をあげて見ていきましょう。
個人情報に変更があった場合(結婚・引っ越しなど)紙ベースだと、多くの従業員名簿の中から探し出し、削除し書き込むという手間と時間がかかる
給与計算の際、労働時間の計算が必要な従業員の場合に手間と時間がかかる
不正や間違いに気づきにくい
新しく加入するものや申請が必要になったときに、すぐに情報を探せない
人事異動や昇格の際、情報が無く適正の判断が難しい
社員全員の情報を紙ベースで管理するので、保管場所の確保が必要
このように、人事業務部門の見直しとして「社員管理データベース」の構築をすることは、会社運営全体にも大きく影響することが分かります。
システム導入を検討する場合
社員管理のデータベース化について見てきましたが、システムを構築する場合「エクセルなどで自社で作成する」・「ソフトウェアなどのプログラムシステムを導入する」があります。
ここからは、システム導入について説明していきます。
システム導入のメリット
まず、システムを導入する際のメリットは
- パソコンなどの端末にソフトウェアをインストールするだけですぐに活用できる
- セキュリティーの強化になる
- 他のシステムと連携ができる
- 人的ミスの削減ができる
- 集計や検索の簡素化になる
- システムのトラブルや故障の対応をしてもらえる
- カスタマイズ対応できる場合がある
など多くのメリットがあげられます。
しかしシステム導入には経費がかかるため、「効率・便利さ」と「予算」を照らし合わせて検討しなければなりません。
システムを選ぶ際に気を付けること
実際に多くのソフトウェアが販売されているため、自社の経営戦略・目的に適合したシステムを選ぶことがとても重要となります。
経営財産である人材の人事部門に力を入ることは、今後の会社全体の成長に役立っていきます。「社員管理」の現状の見直しをして、改善すべき内容をよく調査しシステム導入を検討しましょう。
システムを選ぶ際、以下のことに注意すると良いでしょう。
現状を把握し、必要な項目を明確に
予算を決める
オンプレミス・クラウドのどちらにするか決める(オンプレミス:ソフトをインストールし、インターネットに繋がずに利用するもの、クラウド:運営会社のサーバーを利用してネットワーク経由で利用するもの
給与計算・社員管理・人事管理など自社に必要な項目が入っているものを選ぶ
クラウドシステムの場合、遠隔相談システムなどが整っているか
アフターフォローができるのか
操作方法が簡単にできるのか
使用する端末が自社のもので適しているか
人事や管理者だけでなく従業員も活用できるか
セキュリティーは万全かどうか
今後の人材戦略に適合できるか
実際に導入した企業の声
「社員管理データベース」のシステム導入を検討している方へ、実際にシステムを導入した企業の声を参考にしていただけたらと思います。(HRBrainを導入した企業の声です)
人事業務工数を7割削減し、組織・人材開発を開始 株式会社大光銀行
株式会社大光銀行は、新潟県を中心に店舗を展開し、普通銀行業務(預金業務、融資業務、為替業務、国際業務、証券業務、信託業務、代理代行業務、保証業務、その他)を行っています。中期経営計画のうちの一つ「組織・人材改革」に関して、従業員の能力やスキルなどを紙やExcelなどでバラバラに管理していたことに課題を抱えていました。
課題
中期経営計画の一つ「組織・人材改革」のためには、人材情報の管理・活用が必須だった
従業員の能力やスキルがExcelや紙などでバラバラに管理されており、人材配置などの検討の際に時間がかかっていた
課題解決のカギ
導入後のサポートを大事にしており、自社に合った活用ができるタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入
「HRBrain」の社員名簿機能により、過去の人事考課結果や保有スキル、研修履歴などを蓄積・管理
導入後のサポートが手厚く、自社に合ったシステムの活用ができるタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入。「HRBrain」の社員名簿機能では、過去の人事考課結果や保有スキル、研修履歴などをすべて蓄積・管理し、ハイパフォーマー分析や各種申請に活用しています。
システム導入効果
人事業務にかかる工数を7割削減でき、組織・人材改革の基盤ができた
人事情報の収集・分析のためのデータ加工にかかっていた3〜4ヶ月を1ヶ月未満にまで削減できた
従業員情報が可視化されたことによって、適切な人材配置ができた
導入システム
HRBrain タレントマネジメント | HRBrain
▼資料請求
HRBrain タレントマネジメント サービス資料
導入事例
▼人事業務工数を7割削減。組織・人材改革を開始
株式会社大光銀行 | 導入事例
データ重視の人事戦略へRealChangeする JA三井リース株式会社
JA三井リース株式会社は、賃貸事業、割賦販売事業、各種ファイナンス事業、その他付帯事業について幅広く展開しており、約1,000名の従業員が在籍しています。人事データについて、ファイルの形式や保存場所が統一されていないことに課題を感じていました。
課題
人事データの形式や保存場所がバラバラで統一されていなかった
人事情報の見える化・一元管理の必要性を感じており、誰もが扱えるシステムを探していた
課題解決のカギ
「人事評価業務の効率化」「データ収集のしやすさ」を目的として、UIが優れているタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入
「HRBrain」の人事評価機能やアンケート機能を活用し、人事評価制度の透明性向上やすべての従業員の人事業務効率化を実現
システム導入の1番の目的としていた「人事評価業務の効率化」「データ収集のしやすさ」に合致し、かつUIの優れているタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入。HRBrainの人事評価機能やアンケート機能などを活用し、人事評価制度の透明性の向上やすべての従業員の人事業務効率化の実現を推進できています。
システム導入効果
従業員の情報が一元化され、必要な情報をすぐに取り出せるようになった
異動直後の役職者が、自分で部下の情報をすぐに確認できるようになった
導入システム
HRBrain タレントマネジメント | HRBrain
▼資料請求
HRBrain タレントマネジメント サービス資料
導入事例
▼HRBrain導入による人事データの一元化。 データ重視の人事戦略へRealChangeする。
JA三井リース株式会社 | 導入事例
まとめ
「社員管理データベース」は、人事部の作業簡潔化になります。またそれだけではなく、従業員のスキルUP・モチベーション向上にも繋がっていきます。経営戦略として「社員管理」がいかに重要か理解して頂けたと思います。
今後データベースの作成を検討する場合は
まず自社の目的を明確にし
次にどのように活用したいかを検討し
最後に目的にあったシステムを予算に応じて選びましょう。
「社員管理データベースの構築」は、会社成長の第一歩になることでしょう。
人材データの管理・分析・活用を通して、戦略的な人事の意思決定を支えるHRBrainならそのお手伝いができます。
是非、以下をご参照ください。
おすすめ記事
- 職場の人間関係で大切なことは?人間関係が悪い職場の特徴と改善策について解説#人材管理2024/11/21
- コンセンサスとは?意味とアグリーメントやオーソライズとの違いと社内で合意を得るためのポイントを解説#人材管理2024/11/19
- 職場の人間関係で大切なことは?人間関係が悪い職場の特徴と改善策について解説#人材管理2024/11/18
- コアコンピタンスとは?意味とケイパビリティとの違いや企業例を簡単に解説#人材管理2024/11/06
- キャリアパスとは?意味やキャリアプランとの違いとメリットとデメリットや制度の導入方法について簡単に解説#人材管理2024/11/06
- マネジメントの仕事とは?業務内容や求められるスキルと役立つ手法について簡単に解説#人材管理2024/10/28