#人材管理
2024/07/31

バーターとは?ビジネスにおける意味や業界別の使い方、事例を解説

目次

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この記事の前半では、バーターという用語の意味と基本的なメリット・デメリットについて触れます。そして後半では、あらゆる業界における具体例またバーター取引を上手く活用した事例などを紹介します。

バーターとは

バーターとは

まずはじめに、バーターの基本的な意味を解説した上で、あらゆるシーンにおけるバーターについて説明していきます。

バーターという言葉の意味 

バーターの意味は、一言でいうと「物々交換」のことを言います。お金を介せず、物やサービスを直接的に交換するシステムのことです。

ビジネスにおけるバーターとは

ビジネスでは、バーターは「交換条件」といった意味で使用されることが多く、「Give and Take」の関係に近いです。交換の対象となるのは、物やサービスだけでなく、人材や仕事内容なども含まれます。具体的には「御社の商品を買うので、弊社の商品も買ってください」というようなシチュエーションが考えられます。

よく耳にする芸能界のバーターとは

また、芸能界でバーターは、「抱き合わせ出演」といった意味で使用されることが多いです。抱き合わせ出演とは、すでに売れている芸能人と売り出し中の芸能人を1組のペアにして出演させることです。具体的には、バラエティ番組で、司会やレギュラーを務めるメイン出演者と同じ所属事務所の若手タレントを出演させるケースや、ドラマや映画などでも主演の俳優・女優と同じ所属事務所の若手タレントを出演させるケース、などがあります。

バーター取引のメリットデメリット

バーター取引のメリットデメリット

ビジネス界には多くのバーター取引が存在します。ここでは、ビジネス界におけるバーター取引のメリットとデメリットをシチュエーション別に整理したいと思います。

シチュエーション①「企業間の力関係」(交換条件) 

企業間の力関係が、商品の売買に、メリット・デメリットの両方で影響を与えるケースがあります。

  • メリット

企業間取引において優位に立つ企業(=元請け、発注者、など)にとって、企業間の力関係を利用して、相手にとって不都合な取引を持ち掛けることが可能になります。売れ行きが芳しくない商品やサービスを一方的に売りつけることや、割安で商品やサービスを仕入れること、などができます。

  • デメリット

一方、劣位に立つ企業(=下請けなど)にとって、取引相手によっては自社に利益をもたらさない取引を受け入れなければならないことがあります。必要でない商品やサービスを一方的に買わされることや、対価に見合わない商品やサービスが提示されることなどがあります。

シチュエーション②「対象とする商品・サービスの市場価格がない」(物々交換)

物々交換が前提となるバーター取引では、商品やサービスの価値をどのように算定するかについては、プレイヤーの市場観によります。ここでは、「対象とする商品・サービスの市場価格がない」場合におけるメリットとデメリットを見ます。

  • メリット

お金という「ものさし」がないため、想定より高く売れる、または安く買える場合(=自社が提供した商品やサービスよりも価値が高い商品やサービスを得ること)があり、取引相手の市場観を利用し、自社にとって利益となる取引が期待できます。

  • デメリット

一方、市場観に長けていない場合、自社が気づかないうちに損失を被る可能性があります。相手から市場より安い商品やサービスが提供され、自社は相対的に価値の高いものを提供する場合や、自社が相対的に価値の高い商品やサービスを提供するのに対して安いものを得てしまう、などが想定されます。

業種・部署別の具体的なバーター取引とは

業種・部署別の具体的なバーター取引とは

この章では、業種別にどのようなバーター取引が実施されているのかを見ていきます。

広告業界 

広告業界におけるバーター取引は、広告枠と商品・サービスにおけるバーターのことを指します。広告枠を提供する企業(メディア、民放各局、など)と、広告に商材を掲載してほしい企業(BtoC企業、BtoB企業など)においてバーター取引が実施されることがあります。

具体的には、広告費用を支払う代わりに、同等の商品やサービスを提供することで広告枠を手に入れることが考えられます。

石油業界

石油業界におけるバーター取引は、各石油会社間で品質規格を満たす同種同量の製品を異なる地域で交換する(融通し合う)取引のことを指します。

例えば、元売A社のX地域にある製油所から元売B社にガソリンを融通する一方で、元売B社のY地域にある製油所から元売A社に同量のガソリンを融通するといった取引です。これによって元売A社は、Y地域に油槽所を有していなくてもY地域の給油所に効率的かつ安定的に配送することが可能になります。石油会社はこうしたバーター取引を行うことで物流コストの削減やエネルギー供給の安定性の向上を狙っています。

不動産業界

不動産業界におけるバーター取引は、不動産を所有する大家とその不動産に住む住人の間で行われます。

具体的には、その住人が大家にとっての顧客を紹介し契約に至れば、紹介者の家賃が1ヶ月無料になるというようなバーター取引が実施されることもあります。

バーター取引の成功事例

バーター取引の成功事例

実際にバーター取引を交わしている事例をいくつか紹介します。

豊田通商社と東南アジア 

トヨタグループにおける総合商社である同社はバーター取引を上手く活用し、トヨタ自動車の販売網を東南アジアで広げました。当時(1950年代)、東南アジア各国では自動車や機械類の需要が高まっていましたが、外貨不足のため工業製品を輸入できませんでした。その現状に着目した同社が「製造した二輪車や繊維機械」と「東南アジアにおける資源(鉱石、繊維、食料、など)」を交換するバーター取引を実施しました。この取引により、輸出した二輪車や繊維機械のメンテナンスや販売店を現地に増やしつつ、その販売網を拡大させることに成功しました。

清掃会社と飲食店

ここでのバーター取引は、清掃会社の提供する「清掃サービス」と飲食店における「飲食や食事券」のことを指します。具体的には、バーター取引で得た食事券は清掃員に給料の一部または福利厚生として配られることがあります。また清掃員が見込み客を連れてくることで飲食店における売上が増します。しっかりと相手にメリットを提供し、Win-Winな関係を構築すれば成立するバーター取引になります。

YouTuberと企業

ここでのバーター取引は、人気YouTuberの「動画コンテンツ」と企業が売りたい「商品・サービス」のことを指します。例えば、美容系YouTuberがある企業が運営するエステを無料で受け、その様子や感想を動画投稿することや、筋トレ系YouTuberがある企業が生産するプロテインを無料で定期的に入手し、味のレビューやお勧めする動画を投稿すること、などがあります。広告業界におけるバーター取引と近いですが、YouTubeでは多くのバーター取引がされていることが分かります。

【まとめ】人事評価・目標管理をカンタン・シンプルに

いかがでしたでしょうか。バーター取引(=物々交換)は、貨幣がなかった時代から存在していたいわばビジネスの基本中の基本にあたります。バーター取引が意外にも自身の身の回りで広く活用されているとお気づきになられ方も多いのではないでしょうか。

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HR大学編集部
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