#人材管理
2024/10/16

ワークライフバランスとは?意味や充実させるための企業の取り組みについて簡単に解説

目次

ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」を指します。

従業員のワークライフバランスを推進し、働きやすい組織を作るためには、ワークライフバランスを充実させるための取り組みや施策を自社に導入するだけでなく、導入した後の施策の見直しや調整も重要になります。

この記事では、ワークライフバランスの意味や定義、ワークライフバランスが注目される背景、ワークライフバランスを充実させることで企業が得られるメリット、ワークライフバランスを充実させるための企業の取り組みと制度導入の際の注意点、ワークライフバランスに代わる新しい概念について、簡単に解説します。

ワークライフバランスの推進を支援

ワークライフバランスとは

ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」を指します。

厚生労働省をはじめとした省庁は、近年ワークライフバランスに着目し「従業員の誰もが仕事と生活を両立し安心して働き続けられている状態」つまりワークライフバランスがとれた社会を目指し、さまざまな取り組みを行なっています。

ワークライフバランスの定義

ワークライフバランスが実現された社会について、省庁発行の文献であっても定義が定まっていない場合があります。

政府、経済界、労働界、地方公共団体の代表者などの有識者から構成された「仕事と生活の調和推進官民トップ会議」にて策定された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」では、ワークライフバランスの定義について提示しています。

「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」

また、ワークライフバランスの定義は具体的に3つの要素に分けられています。

ワークライフバランスの3つの要素

  • 就労による経済的自立が可能な社会

  • 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会

  • 多様な働き方・生き方が選択できる社会

(出典)内閣府「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章

就労による経済的自立が可能な社会

就労による経済的自立が可能な社会とは、「経済的自立を必要とする者、とりわけ若者がいきいきと働くことができ、かつ、経済的に自立可能な働き方ができ、結婚や子育てに関する希望の実現などに向けて、暮らしの経済的基盤が確保できる。」と定義されています。

健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会

健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会とは、「働く人々の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間、自己啓発や地域活動への参加のための時間などを持てる豊かな生活ができる。」と定義されています。

多様な働き方・生き方が選択できる社会

多様な働き方・生き方が選択できる社会とは、「性や年齢などにかかわらず、誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に挑戦できる機会が提供されており、子育てや親の介護が必要な時期など個人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方が選択でき、しかも公正な処遇が確保されている。」と定義されています。

(出典)内閣府「仕事と生活の調和とは(定義)

ワークライフバランスが実現された社会では、就労によって得られる収入で経済的な自立ができることに加え、自身の選択した働き方で「仕事」と「健康で豊かな生活」の両方を両立できるということが分かります。

ワークライフバランスが注目される背景

ワークライフバランスが注目される背景として深層に存在しているのが、「働き方の二極化」です。

働き方が二極化した大きな要因として、企業間の競争の激化と経済の低迷、産業構造の変化などによって、正社員以外の労働者が大幅に増加したことがあげられます。

ワークライフバランスが注目されるようになった具体的な背景について、3つに分けて確認してみましょう。

ワークライフバランスが注目される背景

  • 人手不足(少子高齢化)

  • 価値観の多様化

  • 内閣府を中心とした働き方改革の推進

人手不足(少子高齢化)

ワークライフバランスが注目される背景として、「人手不足(少子高齢化)」があげられます。

日本社会で人手不足が叫ばれている原因の1つである少子高齢化の要因としては、「2025年問題」と「結婚や子育てが実現しにくいこと」があげられます。

2025年問題とは、2025年に団塊世代が全て75歳以上になり、日本が人手不足や社会保障費の負担の増大などの問題に直面する年のことを指します。

また現在では、結婚や子育てに対する人々の希望が実現しにくいことが少子高齢化を後押ししつつあると言えます。

働く全ての人が直面するであろう問題を背景に、生産性の向上や競争力の強化を目的として、仕事と生活の調和を目指し働き方を見直していこうという動きによって、ワークライフバランスが注目されるようになりました。

(参考)内閣府「なぜ今仕事と生活の調和なのか『仕事と生活の調和』推進サイト

(参考)厚生労働省「ポスト 2025 年の医療・介護提供体制の姿(案)

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価値観の多様化

ワークライフバランスが注目される背景として、「価値観の多様化」があげられます。

価値観の多様化の要因として、勤労者世帯の過半数が共働き世代に変化したことがあげられます。

かつての社会構造では、夫が働き妻が専業主婦として家庭内での役割分業が一般的とされてきました。

しかし、現在では共働き世帯が多くなったにもかかわらず、職場、家庭、地域によっては性別の固定的な役割分業意識が残存しているため、仕事と生活の調和が難しくなり、問題を抱える人が増加しているため、プライベートとのバランスを考慮した働き方が注目されるようになりました。

(参考)内閣府「なぜ今仕事と生活の調和なのか

内閣府を中心とした働き方改革の推進

ワークライフバランスが注目される背景として、「内閣府を中心とした働き方改革の推進」があげられます。

少子高齢化による人手不足や、価値観の多様化による共働き世帯の増加などの背景を踏まえて各省庁は、内閣府を中心として、ワークライフバランスが実現された社会を目指すためにさまざまな取り組みを進めてきました。

働き方改革制度をはじめ、労働基準法、過労死等防止対策推進法、女性活躍推進法に関連した取り組みが行なわれてきました。

特に、ワークライフバランスの充実にかかわる働き方改革の具体的な施策としては、リモートワークや在宅勤務、フレックスタイム制などがあげられ、各企業に推進を促してきました。

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ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリット

ワークライフバランスは、従業員個人の仕事と生活の調和について着目した概念のため、ワークライフバランスの充実は従業員が生きるうえでの幸福度の向上につながります。

また、従業員個人のワークライフバランスが保たれることは、企業側にもメリットが得られることが明らかになっています。

ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリットについて確認してみましょう。

ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリット

  • 定着率の向上

  • 長時間労働の是正と残業時間の削減による生産性の向上

  • 企業業績の向上

  • 従業員のワークエンゲージメントの向上

定着率の向上

ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリットとして、「定着率の向上」があげられます。

ワークライフバランスと離職意向の関連性について、田邊智美氏と岡村仁氏が2011年に発表した論文「看護師の離職意向に関連する要因の検討―緩和ケア病棟における調査結果をもとに―」によると、看護師のワークライフバランスの認識と離職意向に相関が見られたことが明らかにされています。

また、管桂太氏が2011年に発表した実証実験「有配偶女子のワーク・ライフ・バランスとライフコース」によると、ワークライフバランスの充実が離職防止施策として適切であることが明らかになり、ワークライフバランスの充実のための施策である企業内託児所の設置や、勤務時間の短縮を含む就業形態の変更に関する支援策などを拡充する必要性について指摘しています。

ワークライフバランスの充実は離職や転職の防止、定着率の向上に影響を与えていることが分かります。

(参考)田邊智美、岡村仁「看護師の離職意向に関連する要因の検討―緩和ケア病棟における調査結果をもとに―

(参考)菅桂太「有配偶女子のワーク・ライフ・バランスとライフコース

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長時間労働の是正と残業時間の削減による生産性の向上

ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリットとして、「長時間労働の是正と残業時間の削減による生産性の向上」があげられます。

ワークライフバランスの充実のための施策として、多くの論文で残業を前提とした長時間労働の是正による効率の改善と、それに伴う労働生産性の向上が指摘されています。

ジョン・ペンカベル氏の2015年の研究によると、労働時間が伸びることでの限界生産性の低下が指摘されています。

長時間労働は生産性の低下に影響を与えることから、ノー残業デーなどの残業削減施策による長時間労働の是正は、生産性の観点からも望ましい施策と言えます。

(参考)Pencavel, John H.「The Productivity of Working Hours

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企業業績の向上

ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリットとして、「企業業績の向上」があげられます。

ワークライフバランスと企業業績の関連性について、川口章氏と西谷公孝氏が2009年に発表した論文「ワーク・ライフ・バランスと男女均等化は企業業績を高めるか:大阪府における中小企業の分析」によると、ワークライフバランスの拡充と企業の業績に相関が見られたことが明らかにされています。

また論文の中で考察として、「ワークライフバランスの充実によって企業の効率が改善し、高い利潤を生み出している」「業績の良い企業がワークライフバランス施策を推進している」という2つの解釈があげられ、ワークライフバランスの充実が企業業績の向上に寄与していることが指摘できます。

(参考)川口 章、西谷公孝「ワーク・ライフ・バランスと男女均等化は企業業績を高めるか : 大阪府における中小企業の分析

従業員のワークエンゲージメントの向上

ワークライフバランスの充実と実現による企業のメリットとして、「従業員のワークエンゲージメントの向上」があげられます。

川村晴美氏と鈴木英子氏が2014年に発表した論文「病院に勤務する看護職のワークライフバランスとバーンアウトとの関連」では、看護師が感じるワークライフバランスと、ワークエンゲージメントの対概念である「バーンアウト(燃え尽き症候群)」の程度の関連性について研究されています。

研究結果では、ワークライフバランスの認識が高いほどバーンアウトの認識が低く、ワークライフバランスの程度が高いほどワークエンゲージメントも高くなるという結果が得られました。

論文は看護師を対象として研究されていて、国内で一般的な職業人を対象としたワークライフバランスとワークエンゲージメントに関連する研究はいまだ見られないものの、いくらかの相関があると考えられています。

(参考)川村晴美、鈴木英子「病院に勤務する看護職のワークライフバランスとバーンアウトとの関連

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ワークライフバランスの充実向けた企業の取り組み

ワークライフバランスの充実に向けた企業の主な取り組みとして、4つの施策について確認してみましょう。

ワークライフバランスの充実向けた企業の取り組み

  • フレックスタイム制度の導入

  • テレワークやリモートワークの導入

  • ノー残業デーの実施

  • 年次有給休暇の推奨

フレックスタイム制度の導入

ワークライフバランスに対する企業の取り組みとして、「フレックスタイム制度の導入」があげられます。

フレックスタイム制度とは、一定の期間内にあらかじめ定められた総労働時間の範囲の中で、日々の始業と終業時刻、労働時間を従業員自らが決めることのできる制度を指します。

フレックスタイム制度は、日々の都合に合わせて時間という限られた資源を生活と仕事に自由に分配できるため、ワークライフバランスが取りやすくなるとして、多くの企業で活用されています。

(参考)厚生労働省「フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き

テレワークやリモートワークの導入

ワークライフバランスに対する企業の取り組みとして、「テレワークやリモートワークの導入」があげられます。

テレワークやリモートワークについて厚生労働省は、「ICTを活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義しています。

またテレワークは、「在宅勤務(自宅を就業場所とする)」「モバイルワーク(移動中や顧客先、カフェなどを就業場所とする)」「サテライトオフィス勤務(所属するオフィス以外の他のオフィスや遠隔勤務用の施設を就業場所とする)」の3つの働き方をまとめた総称として知られています。

テレワークやリモートワークは特に、コロナ禍で多くの企業で導入が進んだ制度ですが、コロナ禍以前から働き方改革の一環として導入が推奨されていた制度です。

テレワークやリモートワークの導入は、通勤時間が短縮されることによる心身の負担軽減や、業務に集中できる環境での就業による業務の効率化、育児や介護といった生活との両立の一助となるため、ワークライフバランス充実の取り組みの一環としてあげられます。

※ICTとは、「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」を意味し、情報処理や通信技術そのものだけでなく、通信機器、ソフトウェア、それを活用したサービスの総称を指します。

(参考)厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン

ノー残業デーの実施

ワークライフバランスに対する企業の取り組みとして、「ノー残業デーの実施」があげられます。

ノー残業デーとは、会社全体や部署ごとに残業せずに定時で退社する日を設けることを指します。

ノー残業デーが制度として呼びかけられた背景として、長時間労働の是正が課題になっていたことがあげられます。

「週の労働時間が60時間以上の雇用者」の割合を5%以下に減らすことを目標とした働き方改革の一環として、ノー残業デーが呼びかけられるようになりました。

またノー残業デーは、計画的な仕事の進め方を習慣付けることを目的として、個人の業務効率の見直しだけでなく、企業側の業務の再分配のきっかけにもなると考えられています。

(参考)厚生労働省「ノー残業デーにしませんか?

年次有給休暇の推奨

ワークライフバランスに対する企業の取り組みとして、「年次有給休暇の推奨」があげられます。

年次有給休暇は、従業員の心身のリフレッシュを図ることを目的とし、原則として従業員が請求した日に有給休暇を取得することができる制度です。

しかし、当時の法制度では同僚への気兼ねや有給休暇を請求することへのためらいが原因で、有給休暇の取得率が低調であったことから、2019年4月に労働基準法が改正されました。

労働基準法の改正以降は、年10日以上の年次有給休暇が付与されている従業員には、年次有給休暇のうち年に5日間は必ず有給休暇を取得させることが義務付けられました。

また、従業員ごとに年次有給休暇取得計画表を作成し職場内で共有することや、使用者が時季指定をして従業員に有給を取得してもらうこと、計画的付与制度として会社全体での有給の一斉付与、部署やグループごとに交代制で有給を付与する方式で会社が定めた日に有給を付与するなど、会社ごとに運用や管理がしやすい方法で年次有給休暇取得を推進していく方法も多くあります。

(参考)厚生労働省、都道府県労働局、労働基準監督署「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

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ワークライフバランスの充実を目指すための制度を導入する際の注意点

ワークライフバランスの充実を目指すための制度を導入する際の注意点について確認してみましょう。

ワークライフバランスの充実を目指すための制度を導入する際の注意点

  • 新制度の検討や導入は慎重に行う

  • 制度を利用しやすい雰囲気づくりを徹底する

  • 制度の見直しや調整は定期的に行う

新制度の検討や導入は慎重に行う

ワークライフバランスの充実を目指すための制度を導入する際の注意点として、「新制度の検討や導入は慎重に行う」ことがあげられます。

新制度を取り入れる際には、自社の従業員の就業スタイルに合っているかを十分に検討する必要があります。

例えば、ワークライフバランスを促進するフレックスタイム制を導入する場合、従業員それぞれの始業時間や就業時間が異なってしまうため、必要な会議や業務の時間設定が難しくなってしまう場合もあります。

フレックスタイム制を導入する際は、合わせて必ず就業しなければいけない時間である「コアタイム」を設定する会社もあります。

自社の従業員の就業形態や働き方にあわせて工夫しながら制度の導入を進めて行くことが重要です。

制度を利用しやすい雰囲気づくりを徹底する

ワークライフバランスの充実を目指すための制度を導入する際の注意点として、「制度を利用しやすい雰囲気づくりを徹底する」ことがあげられます。

ワークライフバランスの充実に向けて制度を導入しても、制度を利用しやすい雰囲気がなければ適切に利用されません。

特に、年次有給休暇の取得推奨について、さまざまな施策を講じてもなお、部署内で気を遣ってしまい、思ったように有給休暇を取得できない従業員も少なからず居るでしょう。

全社的に有給休暇を取得しやすいように施策についての共通認識を作るなど、導入した施策が適切に使用されるように、全社に対して意識的に利用を促すことが重要になります。

制度の見直しや調整は定期的に行う

ワークライフバランスの充実を目指すための制度を導入する際の注意点として、「制度の見直しや調整は定期的に行う」ことがあげられます。

新制度を導入しても、制度がうまく利用されていなかったり、制度によって逆に業務が阻害されてしまう場合もあります。

フレックスタイム制の導入の失敗例として、フレックスタイム制を導入し、コアタイムを設けたものの、元々早朝まで勤務をする従業員がいたため、コアタイムがあることで逆に十分に休めないまま出勤しなければならなくなってしまい、ワークライフバランス充実のために導入した制度が裏目に出てしまったという事例があります。

さまざまな可能性を吟味し導入した制度であっても、実際に導入してみなければ本当に自社に合った制度なのかは分からない場合があります。

制度の導入後は従業員にアンケートを取るなどして、利用しやすく、かつ効果のある制度なのかをモニタリングするようにしましょう。

▼「社内アンケート」についてさらに詳しく
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ワークライフバランスは古い?働き方に対する新しい考え方

ワークライフバランスに代わってさまざまな概念が注目されています。

ワークライフバランスに代わる新しい概念として「ワークライフインテグレーション」と「ワークインライフ」について確認してみましょう。

ワークライフバランスに代わる新しい概念

  • ワークライフインテグレーション

  • ワークインライフ

ワークライフインテグレーション

「ワークライフインテグレーション(Work-Life Integration)」とは、「仕事(ワーク)」と「プライベート(ライフ)」を「統合する(インテグレーション)」という意味で、仕事とプライベートの双方が相乗するという考え方で、従業員の仕事とプライベートの両方を充実させることを目的としています。

基本的にワークライフバランスは従業員個人と企業の間で調整されますが、家庭生活や介護、地域生活、個人生活など、個人が関わるコミュニティや活動で得られる幸福感を、自助努力だけで得ようとするには限界があります。

さらにコロナ禍では、子育てをしていて、自社に保育施設を持たない中小企業の従業員がリモートワークを活用するなど、半ば強制的に「仕事」と「生活」を両立させることを迫られました。

これまで主流だった、「仕事」と「生活」が互いに別物として認識され、強制的に「仕事」と「生活」の釣り合いを取ろうとするワークライフバランスに代わって、「仕事」と「生活」が互いに良い影響を与え合い、相乗効果を生み出せるような働き方として、ワークライフインテグレーションが注目されつつあります。

(参考)内閣府「ワーク・ライフ・インテグレーション 心が動く働き方とは

▼「ワークライフインテグレーション」についてさらに詳しく
ワークライフインテグレーションとは?考え方と具体例を解説

ワークインライフ

ワークインライフとは、株式会社オカムラが提唱する「仕事も、家族や友人、趣味、休み、健康、学びなどと同じように、自分の人生の中の一つとして捉えましょう」という考え方で、人生において大切にしたいこと、仕事に対する考え方や姿勢、情熱がひとりひとり異なり人それぞれであるとした考え方です。

つまり、「働くこと」が人生の中心なのではなく人生の1つに、「働くこと」があり、それに情熱を見出すかは人それぞれである、という考え方です。

(参考)株式会社オカムラ「Work in Life

ワークライフバランスの実現で従業員が働きやすい組織つくりを推進

ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」を指します。

従業員のワークライフバランスを推進し、働きやすい組織を作るためには、ワークライフバランスを向上させるための取り組みや施策を自社に導入するだけでなく、導入した後の施策の見直しや調整も重要になります。

しかし、従業員ひとりひとりの施策の利用状況を確認することや、施策についての意見を集めることは手間が掛かります。

また、フレックスタイム制やリモートワークは、従業員にとって生活とのバランスが取りやすい施策ではありますが、上司と同じ時間や同じ場所で就業できない可能性があるなど、マネジメントが難しくなる可能性も高くなります。

「HRBrain タレントマネジメント」は、従業員の人材データを一元管理することで、従業員のワークライフバランスを実現させながらも従業員の状態を把握し、適切にマネジメントすることが可能です。

また、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、1on1やフィードバックなどの面談履歴などを一元管理します。

HRBrain タレントマネジメントの特徴

  • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

  • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

  • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

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HR大学編集部
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