リスケとは?意味やビジネスでの使い方とメールでの例文や注意点について解説
- リスケとは
- リスケとドタキャンとの違い
- リスケが必要な場面
- 会議などの日時の変更
- 商品などの納期の変更
- 製品の仕様の変更
- 金銭の返済計画の変更
- リスケを申し入れる際の例文
- メールで打ち合わせのリスケを申し入れる際の例文
- メールで納期のリスケを申し入れる際の例文
- リスケをする際のマナー
- リスケが必要と分かった時点で相手に伝える
- お礼とお詫びを丁寧に伝える
- メールの他にできる限り電話でも伝える
- リスケをする際の注意点
- 信用を失うリスクを認識する
- 「リスケ」という言葉を使わない
- 理由を丁寧に説明する
- 一方的にリスケをせず相手の都合を確認する
- リスケしたスケジュールは必ず守る
- リスケをした際は相手へのフォローを丁寧に
リスケ(リスケジュール)とは、ビジネスにおいて会議や納期、返済などの予定を組み直したり、商品の仕様を変更したりする場面で使われます。
リスケをする際は丁寧にお詫びの言葉を添えたうえで、早めに相手に伝えることが大切です。
また、変更後の予定を一方的に決めず、代替案を提示して相手に選んでもらうなどの配慮をすることにも注意する必要があります。
この記事では、リスケの意味、リスケとドタキャンとの違い、リスケが必要な場面、リスケを申し入れる際の例文、リスケをする際のマナー、リスケをする際の注意点について解説します。
人材データの見える化と一元管理を実現
リスケとは
リスケ(リスケジュール)とは、日程を再調整したり、予定を組み直したりすることを指します。
「計画を変更する、返済を延期するよう都合する」という意味を持つ、rescheduleという英語が語源となっています。
リスケは、予定を前倒しにするよりも、後日に延期する場合に使われることが多い傾向があります。
語源のrescheduleに「返済を延期するよう都合する」という意味があるように、リスケという言葉は行事などの日程の変更以外にも、借入金の返済期日を変更する場合にも使われます。
金融分野でのリスケは、会議などの行事の日時変更とは意味が異なるため、使う際には注意するようにしましょう。
リスケとドタキャンとの違い
ドタキャンとは、決まっていた予定を直前になってキャンセルすることを指します。
リスケとドタキャンの最も大きな違いは、予定を延期するか、中止するかです。
リスケはあくまで日時の変更であるため、本来の予定が別の日程で行われます。
ドタキャンは「予定のキャンセル」であるため、本来の予定が一旦取り消されることになります。
ドタキャンの後に本来の予定を行いたい場合は、あらためてスケジュールを組み直す必要があります。
リスケが必要な場面
リスケは予定の組み直しを指し、行事の日程変更や、金銭の返済予定の変更にも使われる言葉です。
リスケという言葉が使われる具体的な場面には、どのようなものがあるのか、リスケが必要な場面について確認してみましょう。
リスケが必要な場面
会議などの日時の変更
商品などの納期の変更
製品の仕様の変更
金銭の返済計画の変更
会議などの日時の変更
リスケが必要な場面として、「会議などの日時の変更」があげられます。
リスケが必要な状況として最も多いのは、会議などの日時を変更する場面です。
リスケの具体例
「急遽、重要なお客様が来社することになったため、予定の会議は明日にリスケでお願いします」
「クライアントの都合により、明日の打ち合わせが1週間後にリスケになりました」
商品などの納期の変更
リスケが必要な場面として、「商品などの納期の変更」があげられます。
主に製造業を行う企業などでは、生産した商品を取引先に納めることがあります。
商品を納める日時が変更になった場合も、リスケが必要な場面です。
また、商品の受発注量を変更する場合もリスケに含まれます。
リスケの具体例
「作業の遅延により、リスケが必要になりました。期限を〇日に伸ばすことは可能でしょうか」
「機械の故障により生産に遅れが出ているため、納品日をリスケさせてください」
製品の仕様の変更
リスケが必要な場面として、「製品の仕様の変更」があげられます。
企業で製品を企画開発する際、クライアントから新たに要望が出るなどして、製品の規格や仕様の変更が必要になる場合にも、リスケという言葉が使われます。
リスケの具体例
「お客様からの要望を受けて、今回の企画内容を大幅にリスケします」
「仕様のリスケを行うため、納期の調整が必要になる可能性があります」
金銭の返済計画の変更
リスケが必要な場面として、「金銭の返済計画の変更」があげられます。
企業が事業運営を行う中で、金融機関などの関係先から借入を行うことがあります。
借入の際は、借入金をどのくらいの期間でいくらずつ返済するのかを定めた返済計画を立てます。
しかし予想外の要因によって、当初の予定通りに返済を行えなくなることも起こり得ます。
借入の返済計画を変更する場面でも、リスケという言葉が使われます。
金融分野のリスケは債務返済の繰り延べや返済計画の見直しといった意味を持つため、他の場面のリスケとは性質が異なります。
リスケの具体例
「資金繰りの関係により、今月の返済を来月にリスケできないでしょうか」
「新たな事業への投資が必要になったため、返済額のリスケをお願いしたいです」
返済計画変更の具体的な方法には、月々の返済額を一時的に減額する、返済期間を延長するなどがあります。
金融分野のリスケは、資金繰りが一時的に楽になったり、低迷する経営状況を再建しやすくなったりする効果が期待できます。
リスケを申し入れる際の例文
リスケは、会議や打ち合わせなどの日程変更や、商品の仕様や金銭の返済計画を変更する際など、多くの場面で使われる言葉です。
実際にリスケを申し入れる際は、どのような流れや言葉で伝えると良いのか、メールで打ち合わせや納期の日程変更を申し入れる際の例文について確認してみましょう。
メールで打ち合わせのリスケを申し入れる際の例文
件名:お打ち合わせ日時変更のお願い
株式会社〇〇
ご担当 □□様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の●●です。
〇月〇日(〇)〇時より予定していましたお打ち合わせにつきまして、
日時の変更をお願いしたくご連絡いたしました。
お時間を調整いただいたにもかかわらず、大変申し訳ございません。
急な出張が入りましたため、貴社に伺うことが難しくなってしまいました。
勝手を申し上げ、大変恐縮ではございますが、
下記の日時で再度ご検討いただくことは可能でしょうか。
〇月〇日(〇)〇時~
〇月〇日(〇)〇時~
〇月〇日(〇)〇時~
上記が難しい際は、◻︎◻︎様のご都合の良い日をいくつかお知らせいただけますと幸いです。
大変お手数をおかけいたしますが、ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
メールで納期のリスケを申し入れる際の例文
件名:納期の延期のお願い
株式会社〇〇
ご担当 ◻︎◻︎様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の●●です。
〇〇の納期について相談させていただきたく、ご連絡いたしました。
大変恐縮ですが、〇月〇日の納期を〇月〇日に延期していただくことは可能でしょうか。
商品の製造に使用する機器の点検が必要になりましたため、一部の商品につきまして、
完成が間に合いそうにない状況です。
点検の期間は1〜2日ほどを予定しておりますので、点検が完了次第、
急いで準備させていただきます。
弊社の都合により、ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
リスケをする際のマナー
リスケは、会議などの日時変更から返済計画の変更まで、ビジネスのさまざまな場面で行われます。
リスケを申し入れる際は、どのような点に注意すべきか、リスケをする際に守るべきマナーについて確認してみましょう。
リスケをする際のマナー
リスケが必要と分かった時点で相手に伝える
お礼とお詫びを丁寧に伝える
メールの他にできる限り電話でも伝える
リスケが必要と分かった時点で相手に伝える
リスケをする際のマナーとして、「リスケが必要と分かった時点で相手に伝える」ことがあげられます。
リスケを行うと、自分だけではなく、相手の都合も変更させることになるため、リスケが必要になると分かったら、できる限り早めに相手に伝えることが大切です。
早めにリスケの連絡を入れることによって、相手も当初予定が入っていた日時を有効に使うことができるようになります。
特に、直前になってからリスケの申し入れをしてしまうと、相手から「ドタキャンをされた」と思われてしまうリスクもあります。
自身や自社への信頼度の観点からも、リスケの連絡は早めに入れることが重要です。
お礼とお詫びを丁寧に伝える
リスケをする際のマナーとして、「お礼とお詫びを丁寧に伝える」ことがあげられます。
リスケは、やむを得ない事情があったとしても、自分の都合によって相手の予定を変更させてしまうことになるため、リスケ時やリスケ後の対応が、相手とのその後の関係に影響する可能性もあります。
リスケを申し入れる際は、リスケに対応してもらうことについてのお礼と、急な変更についてのお詫びを丁寧に伝えることが大切です。
リスケをしてもらう相手が社内の人であっても、取引先などの社外の人であっても、誠意のある対応をするようにしましょう。
具体的には、後日対面した際に「この度は日程の変更にご対応いただき、ありがとうございました」「日程をご調整いただき、感謝申し上げます」など、謝意を伝えることが大切です。
メールの他にできる限り電話でも伝える
リスケをする際のマナーとして、「メールの他にできる限り電話でも伝える」ことがあげられます。
近年、会議や打ち合わせなどについての連絡は、メールやチャットで行う場合が多いため、リスケが必要になった際の連絡も、メールやチャットで行うことが多いでしょう。
メールやチャットでの連絡は便利である一方で、相手が連絡を見落としてしまうリスクもあります。
また、直前のリスケの場合、約束の日時まで相手がメールやチャットを見ないままになってしまう可能性もあります。
行き違いを避ける観点から、リスケの連絡はメールやチャットの他に、電話でも伝えることが大切です。
順序としては、取り急ぎメールやチャットで用件を送った後、電話で伝えることが理想的です。
また相手と対面できる場合は、直接顔を見て伝えられるとより良いでしょう。
先に電話や対面で伝えることができた場合も、リスケの内容を残す意味でメールやチャットも送っておくようにしましょう。
リスケをする際の注意点
リスケは、相手の予定を自分の都合に合わせてもらうことであるため、できる限り早めに相手に伝えることや、お礼とお詫びの気持ちを明確に言葉にすることが大切です。
それらのマナーを守ったうえで、リスケをする際に気を付けるべき点にはどのようなことがあるのか、リスケをする際の注意点について確認してみましょう。
リスケをする際の注意点
信用を失うリスクを認識する
「リスケ」という言葉を使わない
理由を丁寧に説明する
一方的にリスケをせず相手の都合を確認する
リスケしたスケジュールは必ず守る
信用を失うリスクを認識する
リスケをする際の注意点として、「信用を失うリスクを認識する」ことがあげられます。
リスケは一旦取り決めた約束を変更し、相手に負担をかけるため、リスケを申し入れる際は、自分もしくは自社に対する信用を失うリスクがあることを認識する必要があります。
特に、一度だけではなく複数回リスケをすると、相手を混乱させたり情報共有においてミスが生じたりすることにつながりやすくなります。
「一度リスケさせてもらったから、もう一度お願いしても大丈夫だろう」「お互いに忙しい業界にいるから、理解してくれるだろう」と甘く考えるのは良くありません。
信頼関係の維持やスムーズな業務遂行の観点からも、リスケはやむを得ない場合のみで、頻繁に行わないことが求められます。
リスケを必要最低限に抑えるためには、予期せぬ事態にも対応できるようスケジュールに余裕を持たせる、現状のタスクの進捗をこまめにチェックするなど、日頃からの心がけが大切です。
「リスケ」という言葉を使わない
リスケをする際の注意点として、「『リスケ』という言葉を使わない」ことがあげられます。
社外の取引先などの目上の立場の人に対してリスケを申し入れる際は、できる限り「リスケ」という言葉は使わないようにしましょう。
リスケという言葉は社会に広く浸透してきている一方で、略語であることから、「リスケさせていただけますか」という言い方をされた際に、人によっては軽い印象を持たれてしまう場合もあります。
リスケの別の言い方
スケジュール調整、再スケジュール
日程調整、予定変更
前倒し、繰り上げ
後ろ倒し、繰り下げ、延期
社外の人や目上の人に対しては、リスケという言葉を使わず「日程の調整をお願いしたいのですが」といった丁寧な言い方をすると良いでしょう。
同僚など社内の親しい人や部下などに対しては、「リスケをお願いできますか」などと伝えても特に問題はないでしょう。
理由を丁寧に説明する
リスケをする際の注意点として、「理由を丁寧に説明する」ことがあげられます。
理由の説明がなく、ただリスケの依頼のみを伝えられると、相手は困惑してしまいます。
相手への礼儀として、リスケをする際は理由を丁寧に説明することが大切です。
また、理由を説明する際は、相手を配慮した言葉選びをすることが必要です。
例えば、「より優先したい顧客との打ち合わせが入った」「他の業務が忙しいため、今回のミーティングは一旦後回しにしたい」といった内容をそのまま伝えると、相手の心象は良くなくなってしまいます。
むやみに嘘をつくことは良くありませんが、リスケの理由が相手にとって失礼にあたるものである場合は、相手の心情に配慮した別の言い方をすることも大切です。
具体的には、「体調が優れない」「急遽出張に行く必要ができた」など、相手が同意しやすいような言い回しが良いでしょう。
一方的にリスケをせず相手の都合を確認する
リスケをする際の注意点として、「一方的にリスケをせず相手の都合を確認する」ことがあげられます。
例えば、会議の日程をリスケする場合、代替の日付を一方的に指定するのではなく、いくつか日にちの案を提示して、相手に選んでもらうと良いでしょう。
特にメールなどでリスケの連絡をする際は、複数の案を提示することによって、やりとりの回数が少なくなることが期待できます。
また、案を提示する以外にも、「ご都合の良い日時を教えていただければ幸いです」「〇日以降で再調整いただける日にちはございますでしょうか」など、相手に提案してもらうようにするのも良いでしょう。
あくまでリスケは自分の都合で相手にお願いをすることであると認識し、謙虚な姿勢を忘れずに申し入れることが大切です。
リスケしたスケジュールは必ず守る
リスケをする際の注意点として、「リスケしたスケジュールは必ず守る」ことがあげられます。
リスケは、自分側の都合で相手にスケジュールを組み直す負担を強いることです。
相手が社内の人、社外の人のどちらであっても、一旦組み直した予定をさらに変更することは失礼にあたります。
一度リスケをした場合は、他の業務などで多忙な場合であっても、リスケしたスケジュールを確実に守ることが大切です。
リスケを申し入れる場合、あらかじめ関係するすべての人に情報を共有したうえで、自分が確実に参加できる日にちで日程を組むようにしましょう。
リスケをした際は相手へのフォローを丁寧に
リスケは、ビジネスにおいて会議や納期、返済などの予定を組み直したり、商品の仕様を変更したりする場面で使われます。
リスケをする際は丁寧にお詫びの言葉を添えたうえで、早めに相手に伝えることが大切です。
また、変更後の予定を一方的に決めず、代替案を提示して相手に選んでもらうなどの配慮をすることにも注意する必要があります。
リスケは相手からの信用を失うリスクがあると同時に、対応によっては逆に信頼を高める機会になる場合もあります。
リスケは本当に必要な際にのみ行い、お詫びやお礼などのフォローを丁寧にすることが、重要です。
▼「タレントマネジメントシステム」についてさらに詳しく
【完全版】タレントマネジメントとは?基本・実践、導入方法まで解説
タレントマネジメントシステムの課題とは? 目的・導入の課題と成功事例まで
▼「タレントマネジメント」お役立ち資料まとめ
【人事担当者必見】タレントマネジメントに関するお役立ち資料まとめ