#労務管理
2024/08/28

ニューノーマルとは?意味と時代に合わせた働き方について簡単にわかりやすく解説

目次

ニューノーマル(New Normal)とは、「新常態」「新常識」を意味する言葉で、社会に大きな変化が起こり、変化の前の常識や考え方には戻れないような構造的な変化が生まれて、生活やビジネスに新しい常識が定着することを指します。

ニューノーマル時代には、変化への対応と経済活動の両立を目指した働き方や組織変革が求められます。

また、従業員を急激な変化から守りつつ、働き方や従業員に合った適切な目標や評価管理の整備が必要になります。

この記事では、ニューノーマルの意味、ニューノーマル時代とはどんな時代なのか、ニューノーマル時代の働き方と人事がすべきこと、ニューノーマル時代に向けた企業の取り組み事例について、簡単にわかりやすく解説します。

ニューノーマル時代に対応した人事施策の実施と管理をサポート

ニューノーマル(New Normal)とは

ニューノーマル(New Normal)とは、「新常態」「新常識」を意味する言葉です。

社会に大きな変化が起こり、変化の前の常識や考え方には戻れないような構造的な変化が生まれて、生活やビジネスに新しい常識が定着することを指します。

ニューノーマルの到来

新型コロナウイルス感染症拡大によって起こった社会的な変革によって、ニューノーマルが起こりましたが、ニューノーマルは過去にも起こっています。

最初のニューノーマルは、1990年代から2000年代初頭で、世界中にインターネットが普及し、本格的なテックカンパニーが台頭してきた際に、投資家であるロジャー・マクナミー氏が提唱し、ネット社会が到来し、携帯電話、電子メール、検索エンジンなどのサービスの利用が普及したことで、これまでのライフスタイルやビジネスモデルに大きな変化が訪れました。

2度目のニューノーマルは、2008年に起きたアメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、世界的な金融危機と不況に発展した「リーマンショック」で、アメリカのエコノミストであるモハメド・エラリアン氏が、「景気が回復しても以前の状態には戻らない」と提唱しました。

3度目のニューノーマルは、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大で、厚生労働省による「新しい生活様式」にもあるように、コロナ前と比べ私たちの生活習慣とビジネスなど、あらゆる分野に急激な変化を与え、時代の転換期をもたらしました。

新型コロナウイルス感染症拡大における感染拡大防止対策は一過性のものではなく、ニューノーマル時代では感染予防対策と経済活動の両立を目指した、レジリエンス管理が求められるでしょう。

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ニューノーマル時代の働き方

ニューノーマル時代によって、働き方がどの様に変化したのかについて確認してみましょう。

ニューノーマル時代の働き方

  • テレワークやリモートワークの導入

  • 通勤方法や通勤時間への柔軟性

  • 業務のオンライン化

テレワークやリモートワークの導入

ニューノーマル時代の働き方として、「テレワークやリモートワークの導入」があげられます。

オフィスに出社せず、自宅などで働くテレワークやリモートワークが常態化しました。

2023年に実施された、内閣府の「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると、全国の就業者のテレワーク実施率は2023年3月に30.0%であり、新型コロナウイルス感染症拡大以前の2019年12月の8.1%と比較して、多くの企業がテレワークやリモートワークを実施していることが分かります。

打ち合わせや意思決定の仕方、書類のやり取り、社内システムの改善など、課題は多数あげられますが、テレワークやリモートワークが定着していると言えます。

(参考)内閣府の「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査

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通勤方法や通勤時間への柔軟性

ニューノーマル時代の働き方として、「通勤方法や通勤時間への柔軟性」があげられます。

新型コロナウイルス感染症拡大によって、オフィスに出社すると、人との接触や感染リスクが高まるため、通勤方法や勤務時間にも柔軟な対応や変化が求められました。

例えば、通勤ラッシュなど時間をずらして出社する「オフピーク出勤」や、公共交通機関を避けて自家用車で通勤する「通勤手段の見直し」などです。

業務のオンライン化

ニューノーマル時代の働き方として、「業務のオンライン化」があげられます。

例えば、業務のオンライン化の動きとして、「書類のペーパーレス化(オンラインデータでの共有)」「オンラインでの営業活動」「ECサイトの活性化」などです。

感染リスクが高い働き方を避けるため、業務全般のオンライン化が加速しました。

しかし、業務のオンライン化に伴い、給与改定をする等で、従業員間でのトラブルが発生しやすくなるリスクもあるため、従業員の承諾を得てオンライン化や給与改定を進めるようにする必要があります。

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ニューノーマル時代に大企業の人事がすべきこと

ニューノーマル時代は、従来の常識が通用しないため、組織の常識や人事施策もゼロから見直さなければなりません。

大企業は特に、企業規模や従業員も膨大なため、働き方や経営方針の変更や判断に重大な責務を持っています。

ニューノーマル時代に大企業の人事がすべきことについて確認してみましょう。

ニューノーマル時代に大企業の人事がすべきこと

  • デジタルトランスフォーメーション(DX)

  • 採用・研修・評価体制の見直し

  • 従業員や時代に合わせた人事管理

デジタルトランスフォーメーション(DX)

ニューノーマル時代に大企業の人事がすべきこととして、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」があげられます。

デジタルトランスフォーメーションは、大災害やテロなどの危機的状況下でも、企業の損害を最小限にとどめつつ、重要な事業の継続ができる方策を用意し、存続するための計画である「BCP(事業継続計画)」の充実や、生産性向上に繋がるため重要です。

また今後、新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミックに備えるために、デジタル技術を活用した変化への素早い対応が急務だと言えます。

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採用・研修・評価体制の見直し

ニューノーマル時代に大企業の人事がすべきこととして、「採用・研修・評価体制の見直し」があげられます。

ニューノーマル時代は、従来の常識から新しい常識へと突入するため、採用活動、研修、評価の一連のフローも、柔軟な対応と見直しが必要になります。

特に注目すべき点は、「採用計画」「オンライン化」「評価」です。

  • 採用計画:採用手法・体制・人員・予算・スケジュールの見直し

  • オンライン化:会社説明会・面接・インターン・研修

  • 評価:目標管理をデータやオンラインで共有

採用活動から定着までの一連のフローは、対面式であった企業も多いと思いますが、ニューノーマル時代ではオンラインでの、採用活動や人事施策を行う必要もあります。

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従業員や時代に合わせた人事管理

ニューノーマル時代に大企業の人事がすべきこととして、「従業員や時代に合わせた人事管理」があげられます。

近年では年齢、性別、国籍に関係なく多様な人材の活躍を目指すダイバーシティ化や、副業解禁にも注目が集まっています。

ニューノーマル時代は、働き方に大きな変革が起こるため、従業員個人や時代に合った人事施策と管理が重要になります。

従業員が持つタレント(能力・才能)を合理的に推進する概念である「タレントマネジメント」を導入すると良いでしょう。

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タレントマネジメント入門ガイド

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ニューノーマルに向けた企業の取り組み事例

ニューノーマルに向けた企業の取り組み事例について確認してみましょう。

ニューノーマルに向けた企業の取り組み事例:富士通株式会社

富士通株式会社は、日本最大級の電気機器メーカーです。

富士通は、事業継続とDX化に着目した組織改革のため、現場作業をデジタル化することで、テレワークの地盤を固め、さらに製造拠点と顧客先常駐者以外の約8万人の国内グループ従業員を原則テレワーク勤務にする方向性を示しました。

富士通株式会社

ニューノーマルに向けた企業の取り組み事例:株式会社MIXI

株式会社MIXI(ミクシィ)は、SNSやスマホゲーム事業を展開しています。

MIXIは、コミュニケーションによるアイディア創出と、従業員が最適な場所で働くスタイルを目指した「ABW(Activity Based Working)」の考えに着目したオフィス戦略のため、画期的なオフィス作りで、コミュニケーション活性化に繋げました。

従業員と社外の人とが気軽に出会える空間を作る事で新しいアイディアを創出することが狙いです。

株式会社MIXI

▼「ABW(Activity Based Working)」についてさらに詳しく
ABW(Activity Based Working)とは?意味と新たな働き方のメリットとデメリットや導入手順について解説

ニューノーマルに向けた企業の取り組み事例:カルビー株式会社

カルビー株式会社は、スナック菓子やシリアル食品の製造と販売等を行っています。

カルビーは、従業員の働きやすい制度作りとDX化に着目した取り組みとして、ニューノーマルの働き方「Calbee New Workstyle」として、オフィス勤務者のモバイルワークの無期限延長、単身赴任の解除、通勤定期券代の支給停止を始めました。

また、WEB会議システムや契約書の電子捺印、名刺の電子管理化など、ITを活用した業務効率向上を実施しています。

カルビー株式会社

DXで人事業務を効率化する方法

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ニューノーマルを理解して適応することは組織成長につながる

ニューノーマル(New Normal)とは、「新常態」「新常識」を意味する言葉です。

社会に大きな変化が起こり、変化の前の常識や考え方には戻れないような構造的な変化が生まれて生活やビジネスに、新しい常識が定着することを指します。

ニューノーマル時代には、変化への対応と経済活動の両立を目指した働き方や組織変革が求められます。

また、従業員を急激な変化から守りつつ、働き方や従業員に合った適切な目標や評価管理の整備が必要になります。

「HRBrain タレントマネジメント」は、従業員データをはじめ適切に管理できる人事管理や評価制度を活用し、組織の確かな成長につなげるクラウドシステムです。

さらに、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、OKRなどの目標管理、1on1やフィードバックなどの面談履歴などの一元管理も可能です。

HRBrain タレントマネジメントの特徴

  • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

  • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

  • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

▼「タレントマネジメントシステム」についてさらに詳しく
タレントマネジメントシステムの課題とは? 目的・導入の課題と成功事例まで

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HR大学編集部
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