パルスサーベイとは?意味や目的と質問項目を解説
- パルスサーベイとは?
- パルスサーベイの意味と定義
- パルスサーベイと「モラールサーベイ」「社内アンケート」との違い
- パルスサーベイの目的
- 社内の課題にスピーディーに対応できる
- 従業員エンゲージメントの向上
- 調査コストの削減
- パルスサーベイの実施方法
- パルスサーベイを実施する目的の明確化
- パルスサーベイの質問項目の決定と調査の実施
- パルスサーベイの調査結果の分析と対策の実施
- パルスサーベイの活用方法
- 従業員のオンボーディングでの活用
- メンタルヘルスチェックでの活用
- 人事評価や人事施策の検証材料としての活用
- パルスサーベイの導入事例
- パルスサーベイの導入事例:ソフトバンク株式会社
- パルスサーベイの導入事例:アディダス株式会社
- 従業員と組織の課題可視化をHRBrain パルスサーベイ welldayで実現
- 「HRBrain パルスサーベイ wellday」の特徴
パルスサーベイは、従業員に対して簡易的な質問を短期間に繰り返し実施する「意識調査方法」の1つで、従業員意識を常にリアルタイムでチェックできる点が特徴です。
パルスサーベイは、従業員満足度の向上に大きな効果が期待できる調査方法として、企業規模を問わず支持されています。
また、パルスサーベイは、オンボーディング、メンタルヘルスチェック、人事施策の検討材料など組織成長に欠かせない項目にも活用できます。
この記事では、パルスサーベイの目的と実施方法や質問項目について解説します。
▼パルスサーベイの実施で従業員満足度を向上
パルスサーベイとは?
パルスサーベイとは、従業員に対して簡易的な質問を短期間に繰り返し実施する「意識調査方法」の1つです。
1〜5分程度で回答できる簡単な質問を、毎日、週1、月1と定期的に行うため、従業員意識を常にリアルタイムでチェックできる点が特徴です。
企業によって、匿名か実名かの名前の開示の有無は異なります。
パルスサーベイは、繰り返し調査をするため、時間と手間がかかり、従業員への負担やストレスになりやすいのですが、従業員満足度の向上に大きな効果が期待できる調査方法として企業規模を問わず支持されています。
パルスサーベイの意味と定義
パルスサーベイの意味と定義について確認してみましょう。
「パルスサーベイ(pulse survey)」は、直訳すると「Pulse(パルス)」は「脈拍」を、
「Survey(サーベイ)」は「調査」を意味しています。
パルスサーベイの意味と定義は、人間の脈拍を高頻度で繰り返し調査をする健康チェックのように、従業員の状態や健全化を調査することを指します。
パルスサーベイと「モラールサーベイ」「社内アンケート」との違い
パルスサーベイと「モラールサーベイ」「社内アンケート」との違いについて確認しましょう。
従業員に対する満足度調査である点は同じですが、調査する頻度や項目に違いがあります。
モラールサーベイは、年に1回〜数カ月に1度、従業員の「モラール(士気・意欲)」を測定するために実施されます。
社内アンケートは、「従業員満足度調査(ES調査)」とも呼ばれ、エンゲージメントやストレスチェックなど、調査項目は多岐に渡り、業員の要望をアンケート形式で年に1回〜数カ月に1度、企業によってタイミングが異なる調査方法です。
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パルスサーベイの目的
パルスサーベイの目的について確認してみましょう。
パルスサーベイは従業員満足度の向上を目的に実施されます。
また、従業員満足度が向上することで、企業全体にもポジティブな効果が期待できます。
パルスサーベイの目的
社内の課題にスピーディーに対応できる
従業員エンゲージメントの向上
調査コストの削減
社内の課題にスピーディーに対応できる
パルスサーベイは、従業員や組織がもつ問題点と課題に対して、スピーディーに対応ができます。
毎日、週1、月1と、短期間で従業員の状態を調査できるため、リアルタイムで従業員の意識を把握し対策を打つことが可能です。
一方、モラールサーベイや社内アンケートによる調査では、年1回〜数カ月に1回と、比較的長いスパンで調査を実施するため、問題発覚から対応までに数カ月掛かってしまうことも珍しくありません。
対応までに時間が掛かってしまうと、場合によっては、手遅れになってしまったり、退職による人材やノウハウの流出など、大きな痛手に繋がってしまいます。
パルスサーベイでは、調査から問題の把握までにかかる時間が短いため、迅速な対応が可能で、効率的にPDCAサイクルを回すことができます。
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従業員エンゲージメントの向上
パルスサーベイでは、従業員エンゲージメント向上が期待できます。
高頻度な調査では従業員の「最近割り振られた仕事が難し過ぎる」「プロジェクトの進捗方法に悩んでいる」などの、従業員の不満や問題点をリアルタイムに把握できるので、マネジメント側も迅速なフォローアップが可能です。
速い対応は「問題が発生しても迅速にフォローしてくれる」と、組織や上司への信頼感が高まり、従業員エンゲージメントが向上します。
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調査コストの削減
パルスサーベイは、従業員満足度や社内アンケートと比べ、調査コストが安いのが特徴です。
短期間で繰り返し実施されるパルスサーベイは、自社で簡単に繰り返し調査できるよう、質問数や回答工数を少なく設定しているためです。
年に1回実施される従業員満足度調査では、質問数も多く、フィードバックの準備や対応など、大掛かりな調査になりやすいと言えます。
さらに外部へ委託する場合、調査費用は数十万〜数百万かかり、調査結果の集計から対策に、1カ月以上を要するケースも珍しくありません。
パルスサーベイは短期間に繰り返し調査する事で、毎日のメールチェックのように習慣化しやすい調査です。
そのため、調査時間や手間の短縮に繋がりコスト削減につながります。
パルスサーベイの実施方法
パルスサーベイを効果的に実施するためのステップと注意点について確認してみましょう。
パルスサーベイの実施方法
パルスサーベイを実施する目的の明確化
パルスサーベイの質問項目の決定と調査の実施
パルスサーベイの調査結果の分析と対策の実施
パルスサーベイを実施する目的の明確化
パルスサーベイをなぜ実施するのか、動機と目的を確認し明確にします。
従業員満足度を上げる効果があるパルスサーベイでは、「自社に不足している項目は何か?」「補強したい項目とは何か?」と深掘りして考えます。
例えば、「生産性が低下したと感じる」「離職防止したい」「メンタルヘルス対策をしたい」など、企業によって課題や実現したい人事戦略はさまざまです。
従業員満足度を効率的に改善するためには、自社が持つ「課題」や「問題点」と「ビジョン」をもとに目的を明確にする事が重要です。
パルスサーベイの質問項目の決定と調査の実施
パルスサーベイの目的を明確にしたら、目的を軸に従業員への質問内容を決定し、調査を実施します。
目的別の質問例を確認してみましょう。
生産性を向上したい場合の質問例
今の仕事内容に満足しているか
チャレンジしたい職種があるか
離職防止をしたい場合の質問例
企業ビジョンに共感できるか
待遇面に満足しているか
メンタルヘルス対策をしたい場合の質問例
働く事にやりがいを感じているか
しっかり休息を取れているか
上記のように、実現したい目的に関連した質問を10個以内で決定し、調査を実行しましょう。
パルスサーベイは手軽さが重要なため、質問項目を設定する際は、必要な質問のみを厳選するようにしましょう。
パルスサーベイの調査結果の分析と対策の実施
パルスサーベイで従業員への調査を実施したら、経営者やマネジメント層と共有し、分析や対策を行います。
調査結果の良い点は「継続」や「強化」、悪い点は「対策」と「再発防止」に努めましょう。
ただし、パルスサーベイの回答率が低い場合は、客観的な判断材料が少ないため適切な運用が難しくなるため、回答率を下げないように工夫をする必要があります。
例えば、回答率を下げる要因として「質問文に難解な言葉を使っている」「質問数が多過ぎる」「実名なのでプライバシーが気になる」など挙げられます。
従業員の心理的ハードルを高くさせないように、質問内容や質問数、名前の開示の有無を定期的に見直しましょう。
パルスサーベイで、充分な調査結果が集まらないと、「従業員の状態を適切に把握できない」「意見が偏るリスクがある」ため注意が必要です。
パルスサーベイの活用方法
パルスサーベイは調査を実施した後、さらにオンボーディングやメンタルヘルスチェック、人事評価などの「人事施策」にも活用することができます。
企業の人事施策の観点から、パルスサーベイの調査結果は、どのような点にいかせるのかを確認してみましょう。
パルスサーベイの活用方法
従業員のオンボーディングでの活用
メンタルヘルスチェックでの活用
人事評価や人事施策の検証材料としての活用
従業員のオンボーディングでの活用
パルスサーベイは、オンボーディングなどの新規採用者や異動によって新しい組織に入った従業員の教育やフォローにも活用できます。
特に、年間の新規採用者や異動者が数百人単位と規模も大きい企業では、企業に貢献できる新規人材の育成やフォローが企業成長に必要な経営課題の1つになっています。
パルスサーベイでは、短期間で繰り返し従業員の状態や意識を調査するため、新しい組織に入った従業員の「早期戦力化」や「離職防止」に繋がるでしょう。
なぜなら、早期退職や生産性が上がらない要因に、「慣れない環境」「合わない目標設定」「人間関係によるストレス」が考えられるためです。
パルスサーベイで把握した従業員の状態や意識、目標の管理を、オンボーディングとして活用することができます。
また、目標管理の方法としては「OKR」が注目を集めています。
OKRは、パルスサーベイの効果をより高める目標管理方法です。
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メンタルヘルスチェックでの活用
厚生労働省の「『労働安全衛生調査(実態調査)』の概況」によると、規模1,000人以上の事業所では、メンタルヘルスの不調により、連続1カ月以上休業又は退職した従業員数は、10人以上であると全体の53.5%が回答しました。
何百人〜何千人と大勢の従業員を抱える企業だからこそ、従業員のメンタルヘルス対策は注力すべき課題だと言えるでしょう。
パルスサーベイは従業員の心の健康状態がわかる、メンタルヘルスチェックが可能です。
変わりやすい人間の「心理状況」や「ストレス状況」を、定期的に観測できるので細やかなフォローがしやすいでしょう。
例えば、今までは「休息が取れている」と回答していた従業員の回答に、「休息が取れない」「やりがいを感じない」というような変化があった場合、該当する従業員の心身のケアが必要なサインかも知れません。
ただし、従業員の中には、自分のメンタル状態を適切に判断できないほど、過大なストレスを抱えている場合も考えられます。
パルスサーベイは従業員個人の判断や回答であるため、過信し過ぎには注意しましょう。
人事と上司が、従業員の仕事への取り組みや様子について気に掛ける、定期的な面談を実施するなど、パルスサーベイ以外のフォローも忘れてはいけません。
従業員の効果的なフォロー方法の1つとしては、「1on1ミーティング」がおすすめです。
シリコンバレーの有名企業も多く実践している1on1ミーティングで、社内の活性化も期待できるでしょう。
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人事評価や人事施策の検証材料としての活用
パルスサーベイは、新しい人事評価や施策の効果、改善策の検証にも役立ちます。
縦の繋がりが強い企業では、新しい人事評価や施策を策定し実行しても、問題や課題点が指摘されにくい状態も考えられるでしょう。
従業員一人一人の声を汲み取りやすいパルスサーベイなら、新しい人事施策もスピーディーに対応できるため独善的な人事施策を防ぎ、制度や施策の検証材料になります。
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パルスサーベイの導入事例
パルスサーベイの導入事例として、ソフトバンク株式会社とアディダスジャパン株式会社の企業事例を確認してみましょう。
パルスサーベイの導入事例:ソフトバンク株式会社
国内最大の電気通信事業を展開するソフトバンク株式会社では、従業員が持つスキルや能力を最大限発揮するため、最新の状態を可視化できるよう月1回の頻度で、独自のパルスサーベイを実施しています。
従業員の充実度を「仕事」「生活」「健康」のカテゴリー別に12個、総合的な質問を合わせて13個の質問を設定し、7段階から選び回答する仕組みです。
仕事に直結する質問が多い一般的なパルスサーベイとは異なり、ソフトバンクでは「ワークライフインテグレーション(人生の充実)」の考えをもち、生活や健康に主眼を置いた質問を設定している点が特徴です。
パルスサーベイの結果を通じて、上司と部下のコミュニケーションが活性化したと言われています。
パルスサーベイの導入事例:アディダス株式会社
スポーツアパレル事業を展開するアディダス株式会社では、月1回、5分で回答できるパルスサーベイをモバイル配信する形で実施しています。
質問形式は、選択式と自由入力に分かれており、回答した従業員はすぐに集計結果を確認できる仕組みです。
従業員の意見を尊重する考えをもち、迅速なフィードバックシステムを取っています。
また、上司やマネージャーがいつでもパルスサーベイの結果を確認し、対策や検討ができると言われています。
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従業員コンディションの把握について、以下のようなお悩みはありませんか?
年1回のサーベイではPDCAを回せないが定期的なサーベイの実施が従業員の負担になる懸念がある
ストレスやメンタル面での不安の解消や従業員個人の状態をリアルタイムで把握したい
離職の兆候がつかめずに「びっくり退職」が増え離職の理由の把握ができていない
「HRBrain パルスサーベイ wellday」では従業員ごとにサーベイを最適化し、回答内容に応じて設問数を自動で調整するので、従業員の回答負荷を減らしながらコンディションを把握することができます。
未回答者への自動リマインドや、個人の感じる課題の自動抽出など、シンプルな設定でパルスサーベイを簡単に運用できます。
個人ダッシュボードと組織ダッシュボードの切り替えにより、個人のコンディションの状態や推移を把握しながら、組織単位での状態も簡単に把握できるため、課題の早期発見を実現できます。
「HRBrain パルスサーベイ wellday」の特徴
従業員と組織の状態を効率的に視覚化
対話型のサーベイは設問を最適化し、従業員の回答負担を軽減、アラートレベルの高い従業員を明確に察知します。
課題特定から解決策の提示までシステムがトータルでサポート
サーベイの回答結果をもとにシステムが自動で課題を特定、人事担当への推奨アクションもシステムが自動提供し、個人に対する最適の課題改善を支援いたします。
収集した情報の一元管理とモニタリング基盤の構築
収集した情報を一元管理し課題の特定から解決までをサポート、蓄積したデータを活用することで、エンゲージメントの維持・向上までサポートいたします。
創業以来、HRBrainシリーズ(タレントマネジメントシステム、組織診断サーベイ、労務管理クラウドなど)は累計で2,500社以上※の企業さまに導入いただいております。わかりやすいUI/UXでの人材データの一元管理をサポートしてまいりました。
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