#人事評価
2024/09/03

リモートワーク環境での目標管理のやり方と注意点

目次

オフィスワークとは違い、リモートワークでは物理的な距離があります。そのため管理・監督者からは部下の様子が分かりづらいという声があがることがあります。特にリモートワークでは目標管理をどのように行えばよいのでしょうか。今回はリモートワーク環境における目標管理のやり方と注意点についてご紹介します。

目標管理とは

まず目標管理とは何かおさらいしてみましょう。

目標管理の基礎知識

目標管理の目的

目標管理はManagement By Objective(MBO)の日本語訳です。もともと40年以上も前に経営学者のピーター・ドラッカーが提唱しました。今日では目標管理は評価の方法として根付いていますが、もともとドラッカーが提唱したのは目標設定することで部下の動機を高めることでした。つまり目標管理は単に目標の達成度合いを管理するのではなく、目標設定により従業員のモチベーションを高め組織全体の生産性を上げることが目的です。

※目標管理についてさらに詳しく知りたい方はこちら→「目標管理の必要性と目標管理制度の導入。概要や運用方法を解説」

目標管理の代表的なやり方

日本企業における目標管理はMBOシートを用いたやり方が多く取り入れられています。期初に従業員がそれぞれの年度目標を設定し、達成度合いを期中や期末に確認する方法です。達成度合いの確認として多いのは、上司との面談です。またMBOの基本的概念として、「カスケードダウン」があります。カスケードダウンは、組織の目標が個々の部門、部署、そして個人の目標へと分解されて割り当てられることを意味します。このように、一般的なMBOは「目標設定」「面談による達成度合い確認」「カスケードダウン」の3つの要素で構成されると言えるでしょう。

※目標管理についてさらに詳しく知りたい方はこちら→「MBOとは?目標管理におけるメリットやOKRとの違いを解説」

リモートワークでの管理体制と事例について

リモートワークでの目標管理の事例と対策

リモートワークにおける管理体制の課題

リモートワークでは、従業員の状況が物理的に見えないため一般的に仕事の管理が難しいと言われています。また企業によっては在宅勤務者に対して勤務時間に柔軟性を持たせることを許可しており、全員が同じ時間帯に働く機会が減少する場合もあるでしょう。このように管理・監督者の指示が物理的に及ばない、労働時間の多様化がリモートワークならではの管理体制上の課題です。

リモートワーク管理体制の事例

カルビー株式会社では、早くから本社の全社員で一斉テレワークに取り組んできました。テレワークであっても、各部署やチームごとの管理体制は変えずに上司が部下を遠隔で管理しています。初期のころは上司部下間でのコミュニケーションが希薄になったこともありました。しかし現在は、上司から部下に対して積極的に1on1を実施することで上司部下間のコミュニケーションがとれるようになったそうです。

リモートワークでの目標管理方法

ではリモートワーク環境下では、実際にどのような目標管理手法が最適なのでしょうか。

リモートワークでの目標管理方法

リモートワークに最適な目標管理手法

まず基本的にはオフィスワークで普段から使用している目標管理手法がリモートワークでも有効かどうかを確かめましょう。プロセス管理や上司によるフィードバックを中心に目標管理制度を導入している場合は、リモートワークでも目標管理の効果が減少しないか確認が必要です。またリモートワークでは時間単位の管理が難しいため成果管理が最適な場合があります。しかし職種や業態によってはプロセス管理の方が最適な場合もあります。そのため単純に成果管理を導入するのではなく、自社のビジネスに合致させつつリモートワークでも管理可能な目標管理制度を検討しましょう。

リモートワークに最適な目標管理ツール

リモートワークでは仕事の成果管理が欠かせません。そのため、最低週1回は上司と部下との面談を行い、部下の仕事の進捗を評価するとともに、成果が出ていない場合は指導を行うとよいでしょう。また、最近では部下の状態を見える化できるITツールも出てきています。例えばHRBrainでは部下の強み・弱みを把握できるほか、毎回の1on1の内容を記録として残すことができます。それにより、前回の面談と比べてどれだけ改善されたかを上司部下間で共有可能です。リモートワークではITツールを活用しながら、1on1を実施する成果管理手法が最適だと考えられます。

リモートワークにおける目標管理の注意点

目標管理の注意点

リモートワークでの目標管理や評価については、厚労省からもガイドラインが示されています。リモートワークだからといって行き過ぎた成果主義を導入することは国の方針に反することになるため注意が必要です。

総務省:「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」

  • テレワークを行う労働者が業績評価等について、評価者や労働者が懸念を抱くことのないように、評価制度及び賃金制度を明確にすることが望ましい

  • テレワークを行う労働者が業務を円滑かつ効率的に遂行するため、業務内容や業務遂行方法等を明確にして行わせることが望ましい

  • 仕事の成果に重点を置いた評価を行う場合、評価者に対して、労働者の勤務状況が見えないことのみを理由に不当な評価を行わないよう注意喚起することが望ましい

ガイドラインに従うならば、予め上司と部下の間で業務内容と業務を遂行する方法を定めておく必要があります。また、プロセスが見えないことを理由に評価を下げることはNGです。
きちんと部下と事前に話し合ったうえで目標を合意しておきましょう。

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HR大学編集部
HR大学 編集部

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