#人材育成
2024/08/13

フォローアップとは?ビジネスでの意味や実施方法と入社後のフォローアップ研修について解説

目次

フォローアップとは、すでに行ったことに対して、時間をおき再度その事柄を強化し、効果を確認するための行動を指します。

フォローアップを行うことで、人材の定着や研修の効果を測定することができます。

この記事では、フォローアップの意味や、フォローアップの中でももっとも必要とされる新入社員の入社後のフォローアップ研修の方法、効果的なフォローアップの実施方法、さまざまなシーンでのフォローアップについて解説します。

フォローアップに必須の面談記録の管理と可視化

フォローアップとは

フォローアップ(follow-up)とは、すでに行ったことに対して、時間をおき再度その事柄を強化し、効果を確認するための行動を指します。

企業では、「従業員のスキル」や「企業理念の浸透」などのために、フォローアップを実施しています。

従業員のスキルのフォローアップ

OJT研修やOFF-JT研修を行っても、一度きりでは十分なスキルを身につけることは難しいため、定期的にフォローアップを行い、従業員のスキルの定着度合いを確認します。

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企業理念の浸透のためのフォローアップ

企業は、企業理念を従業員に浸透させることで、全ての従業員の行動指針や判断の基準を定めます。

しかし一度、企業理念を示しただけでは浸透しにくいため、繰り返しフォローアップを行い、定着を図ることが重要です。

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フォローアップと離職率の改善

フォローアップを行うことで、従業員の企業への帰属意識を高め、生産性を向上させることや、離職率の改善効果が期待できます。

その中でも、特に「離職率の改善」については、大きな効果があります。

企業がフォローアップを通して、従業員の離職率の改善を行うことの必要性と、離職率の改善を行わなかった場合に発生する弊害について確認してみましょう。

フォローアップによる新入社員の離職防止

厚生労働省が発表した令和2年3月卒業の「新規学卒就職者の離職状況」のデータによると、就職後3年以内に離職をした早期離職者の割合は、新規高卒就職者で37.0%、新規大卒就職者で32.3%でした。

少子高齢化にともなう、働き手の不足から、採用コストが高くなる傾向にあるため、フォローアップによる離職率の改善は企業の重要な課題と言えます。

また、企業が早期離職に対して対策を打たなかった場合、企業全体のモチベーションを下げることにもなりかねません。

新卒者が辞めること自体が既存社員のモチベーションを下げる原因にもなるからです。

さらに、新卒者に教育を行ったことによる時間的コストの損失も見逃せないでしょう。

(参考)厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します

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フォローアップのためのツール

フォローアップはさまざまな側面で実施する必要があります。

フォローアップを行う際に効果的な主なツールについて確認してみましょう。

フォローアップのためのツール

  • ATS(採用管理システム)

  • 勤怠管理システム

  • タレントマネジメントシステム

ATS(採用管理システム)

入社前の段階から求職者のフォローアップが可能です。

企業と求職者の意識のミスマッチがおきないように継続的にフォローアップを行うことで、入社後もモチベーションを維持し、活躍する人材を採用することができるでしょう。

勤怠管理システム

従業員のモチベーションを低下させる原因の1つが長時間労働です。

採用管理システムを導入することで長時間働いている従業員にアラートを出すなど、未然に長時間労働を防ぐフォローアップができます。

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タレントマネジメントシステム

目標設定や評価が定まっていないと、従業員のモチベーションは低下します。

タレントマネジメントシステムを活用することで、従業員のスキルの把握、目標の管理、評価、離職予兆の分析などができ、繰り返しフォローアップを行うことができます。

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フォローアップが最も必要とされる新入社員のフォローアップ

フォローアップが最も必要とされるのが新入社員です。

新入社員フォローアップ研修のメリットとデメリットや具体的な内容について確認してみましょう。

新入社員フォローアップ研修とは

新入社員フォローアップ研修とは、新入社員が入社時に受けた新人研修の内容を、フォローアップとしてある程度時間が経ってから再度受講する研修です。

  • 新入社員フォローアップ研修のメリット

新入社員フォローアップ研修の最大のメリットは、新人研修を一緒に受講した同期に久しぶりに会うことで、仕事に対するモチベーションが高まることです。

また、新人研修と同じようなカリキュラムを受講し、今現在どの程度社会人として成長したかを確かめるいい機会にもなります。

  • 新入社員フォローアップ研修のデメリット

新入社員フォローアップ研修のデメリットは、現場に配属された場合、研修受講のために一時的に現場から離脱しなくてはならないため、人的資源や時間の確保に苦労するということです。

しかし、デメリットよりもメリットの方が大きいため、新入社員フォローアップ研修は実施したほうが良いでしょう。

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新入社員フォローアップ研修の内容

新入社員フォローアップ研修に盛り込むべき具体的な内容について確認してみましょう。

  • 新入社員研修の復習

コミュニケーション研修やビジネスマナー研修など、新人研修時に行った内容を復習します。復習の際は、新人研修と全く同じ内容の研修を行うのではなく、新人研修で得た知識を、どのように業務で活かせているかを振り返るような研修を実施します。

  • 課題点を振り返る

業務を行っていくうえで、身に付いていないスキルや課題点を洗い出し、把握します。また、グループワークを行うことで、自分だけでは気付くことができなかった課題を把握することもできます。

  • プレゼンテーションを行う

フォローアップ研修の内容や、自身の課題点を振り返った結果、明日からの業務にどのようにいかすべきか、プレゼンテーションを行いましょう。プレゼンテーションの出来の良し悪しよりも、研修で得た内容を一度アウトプットをすることで、新たな気付きを得てもらうことが目的です。

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転職者のフォローアップ

転職者はある程度社会人経験を重ねていることが多いため、フォローアップは必要ないと考えがちですが、入社前のイメージと入社後の業務のギャップで、早期離職につながってしまう場合があるため、転職者の現状を把握するためにもフォローアップは重要です。

転職者のフォローアップ担当者

転職者の場合、フォローアップをするのは、採用担当者が最適です。

直属の上司を担当者にすると、業務に直接関わることなどは案外話しにくいものです。

話の内容が漏れないスペースを確保して、ゆっくり時間を取るのが良いでしょう。

面談時に確認する内容

まずは入社前と現在の業務にギャップが生じていないか確認しましょう。

そして、現在の仕事、働き方についての評価をフィードバックします。

指導が必要な内容を面談のはじめに伝えてしまうと、転職者が萎縮してしまい意見を言いにくくなるので、フィードバックするタイミングは重要です。

職場の状況のヒアリング

同僚とのコミュニケーションがうまく取れているかを確認します。

上司と会話がしにくい、同僚に馴染めていないなど、コミュニケーションが取りにくいシチュエーションになっていないかを確かめましょう。

今後の期待について

特定の期間までにどのようになっていてほしいのか、今後の期待について伝える必要もあります。

今後の期待についての意識のすり合わせを行うことで、期待にこたえるように仕事を行うようになります。

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異動者のフォローアップ

人事異動には硬直化した組織の活性化、社員のスキルアップ、モチベーションを上げるなど様々なメリットがありますが、適切にフォローアップを行わないと、逆効果になってしまう可能性もあります。

異動前のフォローアップ

異動対象者に異動の目的が何であるかを伝え、新しいポジションではどのようなことがあるのか、会社にいかに期待されているか、新しいポジションではどのようなメリットが得られるのかについて伝える必要があります。

異動後のフォローアップ

異動後しばらく経ってから面談を実施し、異動前の目的と、実際働いてみての意識のギャップがないか、新しいポジションで無理なく働けているかなどをヒアリングし、新しいポジションでの仕事を確立させていきましょう。

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復職者のフォローアップ

心身の不調で休職した従業員も、継続的に就業するためにフォローアップが必要です。

特に再発リスクの高いうつ病などの従業員へのフォローアップは重要です。

本人の支援

体調や通院状況、また復職者本人が無理なく働けているか、業務に負担を感じていないか、職場内で孤立していないかを中心にヒアリングしていきます。

上司や同僚の支援

上司や同僚に復職者の業務状況をヒアリングしましょう。

復職者に求める周囲の期待と、復職者の意識にズレが生じると、再度休職につながってしまうケースもあるため、周囲と復職者の意識を合わせていくことが重要です。

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フォローアップメール

人事面でのフォローアップとは異なりますが、フォローアップメールは顧客満足度を高めるために非常に有効です。

商談後にフォローアップメールを送付する

商談後に興味のある分野のセミナー情報などの追加の情報をフォローアップメールとして送ることで、顧客に次の行動を促し、見込み客を新規顧客へと導きます。

商品を購入後に

商品を購入した顧客にお礼のメールを送付した後、一定の期間をおいて満足度の調査、さらにその商品がなくなった頃に購入を促すフォローアップメールを送ることで、継続的に顧客に行動を促すことができます。

フォローアップを効果的に行う方法

フォローアップを効果的に行うために注意すべき点について確認してみましょう。

フォローアップを効果的に行う方法

  • キャリアビジョンの確認

  • 面談担当者を決める

  • メンター制度を導入する

キャリアビジョンの確認

入社前にどのようなキャリアビジョンを描いていたかを再度確認します。

  • 現状とのギャップを確認する

入社前と後でキャリアビジョンにギャップがあると、日々の業務に追われ、何のために働いているか分からず、やりがいが低下し、次第に意欲も低下してしまいます。フォローアップの際はギャップが生じていないかを確認しましょう。

  • 今後のキャリアビジョンを明確にする

現状を確認できたら、3年後、5年後のキャリアビジョンを明確にし、定期的に現在と将来のキャリアビジョンを振り返るようなフォローアップを実施しながら、モチベーションの向上を図りましょう。

面談担当者を決める

普段の業務に対するフォローアップの担当は、直属の上司が適していますが、相談内容によっては、人事担当者が面談担当者に適している場合もあるため、状況に応じて担当者を決めるようにしましょう。

  • 面談内容を決める

面談内容がバラバラだとかえってフォローアップが難しくなる可能性があるため、各部署からヒアリングしてほしいことを集め、面談内容を標準化するようにしましょう。

  • ヒアリング内容を適切にフィードバックする

新入社員や、中途入社の従業員に面談担当者がヒアリングした内容を、上長や人事担当者などに適切にフィードバックします。面談を通して新入社員などが抱えている問題点を洗い出し可視化することで、モチベーションを維持しながら業務を行うことができるようになります。

  • タレントマネジメントシステムで面談記録を可視化する

タレントマネジメントで1on1ミーティングの管理や、ミーティング内容の可視化、従業員のコンディションを確認することができるため、タレントマネジメントは従業員のフォローアップには最適な機能といえるでしょう。

面談記録など従業員データの一元管理と可視化
⇒「HRBrain タレントマネジメント

メンター制度を導入する

フォローアップとして、業務に直接関係がなく利害関係がない先輩従業員をメンターとし、さまざまな悩みに対してフォローする「メンター制度」を取り入れる企業が増えています。

  • メンター制度のメリット

メンター制度の最大のメリットは、社内のコミュニケーションが活発に行われることです。新人は悩みを相談でき、不安を解消できます。またメンターになった先輩社員は相談されることで、先輩としての自覚が芽生えるため、積極的に業務に取り組む姿勢が醸成されます。

  • メンター制度のデメリット

日々の業務と後輩の面倒を見ることで、メンターの業務に負担がかかる可能性があります。またメンターによって、サポートの質が異なるため、メンターに対してのフォローアップや研修が必要なケースもあります。

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フォローアップを効果的に実施して人材を定着させる方法

フォローアップは人材を定着させるためには重要な課題です。

また、フォローアップとして実施するミーティングの内容や質にばらつきがあると、従業員のモチベーションが低下してしまうなど、逆効果になってしまう可能性があります。

フォローアップを効果的に実施し、従業員の仕事へのモチベーションを高め、定着率を上げるためには、フォローアップで実施するミーティングの標準化や、正確なキャリアビジョンの管理が必要になります。

そのため、フォローアップに必要な従業員のデータや面談記録の管理には、タレントマネジメントシステムを導入することをおすすめします。

「HRBrain タレントマネジメント」は、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するサービスです。

また、育成データやキャリアプラン、研修記録、スキルマップ、これまでの実務経験、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタンかつシンプルに管理運用することができます。

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  • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

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HR大学編集部
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