リーダー育成が上手くいかない理由とは?育たない理由と解決方法
- 求められるリーダーとは
- リーダー育成がうまくいかない理由
- 即戦力であるリーダー候補を現場から離せない
- リーダー育成の体制が整っていない
- リーダーを抜擢する基準が曖昧
- リーダー育成の効果がわかりづらい
- 従業員がリーダーになりたくない理由
- リーダーになると責任が重くなる
- リーダーになっても、収入が増えない
- 仕事よりもプライベートを充実させたい
- リーダー育成として会社が行うべき取り組み
- リーダーに求める行動の決定
- リーダーの選抜基準の明確化と人事制度への反映
- リーダーになることのメリットの説明
- リーダー育成の方法
- 1on1ミーティングの実施
- リーダー育成のための研修の実施
- リーダー育成のPDCAを回す
- リーダー育成に有効な「人事評価システム」
リーダー育成には、「リーダーの選定方法が曖昧」な会社側の問題と「そもそもリーダーになりたくない」候補者側の問題があります。
その乖離を埋め、リーダー候補を育成する具体的な方法や、リーダー育成に役立つシステムについて解説します。
人材育成を実現するための「人事評価のポイント」とは
求められるリーダーとは
リーダーとは、定めた目的に達するために、複数の人間を導く人材のことです。
ピラミッド型の組織においては、経営者の下に、各部署を牽引する優秀なリーダーがそれぞれ配置されることが理想的である、と言えるでしょう。
ですが、不確実性の高いこれからの社会においては、変化に柔軟に対応でき、目標に対して周囲の人を巻き込み「一緒に頑張ろう」と前進するリーダーが求められています。
▼「リーダー」についてさらに詳しく
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リーダー育成がうまくいかない理由
会社側がリーダー育成がうまくいかない主な理由と背景について確認してみましょう。
リーダー育成がうまくいかない理由
即戦力であるリーダー候補を現場から離せない
リーダー育成の体制が整っていない
リーダーを抜擢する基準が曖昧
リーダー育成の効果が分かりづらい
即戦力であるリーダー候補を現場から離せない
リーダーとなる人材は、戦力として会社の売上に貢献しています。
そのため、規模が小さな会社ほど売上の減少を恐れて「リーダー育成のための時間が確保できない」といった状況に陥りがちです。
リーダーの育成は、短期間で集中的に行えるようなものではありません。
リーダーシップの取り方や、マネジメントの視点、経営知識も含めて、身に付けなければならないことは多岐に渡ります。
短期的な売上の落ち込みを恐れて、戦力であるリーダー候補を現場から離せない、また、その代わりとなる人材が育っていない、といった状況は多いと言えるでしょう。
リーダー育成の体制が整っていない
小さな会社ほど、リーダーの育成についてのノウハウがなく、社内の教育体制が整っていないことがあります。
リーダーをどのように育成すれば良いのか、それにかかる時間やコストなど、経営資源に余裕のない企業では、育成の体制を整えることが難しくなってしまいます。
リーダーを抜擢する基準が曖昧
会社の人事評価制度が定まっていない場合、「どのような基準で育成すべきリーダーを選べばよいのかわからない」といった事態に陥りがちです。
まずは、会社のビジョンや方向性を明確にすることが先決です。
それを軸として、従業員に「どのような行動が求められるのか」を考えることで、自社のリーダーにふさわしい人材が明らかになります。
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リーダー育成の効果がわかりづらい
リーダー育成に取り組んだとしても、それがどのような効果を発揮するのか、効果が分かりにくいという点があります。
また、リーダー育成のためのカリキュラムを組んだとしても、実践する機会に恵まれなければ、知識はすぐに風化していってしまいます。
リーダー育成は、一朝一夕にできるものではありません。
リーダーとなるべき知識を得て、実践するだけでなく、周りからの定期的なフィードバックが必要となります。
従業員も、成長実感を覚える機会がなければ「このリーダー育成に意味があるのか?」と懐疑的になってしまいます。
▼「人材育成」についてさらに詳しく
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従業員がリーダーになりたくない理由
会社側がリーダー育成を行いたいと思っていても、従業員側の立場から見ると、リーダー育成以前に「そもそもリーダーになりたくない」と思ってしまうことも多いようです。
従業員がリーダーになりたくないと思ってしまう理由について確認してみましょう。
従業員がリーダーになりたくない理由
リーダーになると責任が重くなる
リーダーになっても、収入が増えない
仕事よりもプライベートを充実させたい
リーダーになると責任が重くなる
リーダーになると、どうしても周囲の人を取りまとめたり、自分の発言に責任を持つ必要が出てきたりと、以前と比べて責任が重くなります。
そのことを「やりがいがある」ではなく「負担が増えた」と捉えてしまう場合があります。
さらに、若手従業員から「出世したくない」といった声もよく聞きます。
環境が変わることへの恐怖、責任が重くなることへの心理的負担から、リーダーを忌避する動きがあります。
リーダーになっても、収入が増えない
会社にもよりますが「リーダーとしての業務的、心理的負担に対して、報酬が見合わない」と従業員が思うこともあるでしょう。
その場合、リーダーになることに対しての、従業員のモチベーションを上げることはできません。
会社の評価体制が変わるだけでなく、新しく任せられた仕事に対して、従業員が「やりがい」を覚えるようにならなければ、リーダーになることに対して不満に思う気持ちは消えないでしょう。
仕事よりもプライベートを充実させたい
がむしゃらに働くよりも、ワークライフバランスを取って、プライベートを充実させたいという風潮が大きくなっています。
リーダーになった場合、報告を取りまとめたり、部下の働き方に気を配ったりと、業務量が大きく増えることが予想されます。
「プライベートを充実させたい」と思って入社したにも関わらず、リーダーに抜擢され、業務量が増えてしまい、プライベートに影響が出た場合、従業員のモチベーションは著しく下がるでしょう。
リーダー育成として会社が行うべき取り組み
リーダー育成として会社が行うべき取り組みについて確認してみましょう。
リーダー育成に対して、会社と従業員の間に大きな認識の乖離があることと、困難さを抱えている状況で、双方が、リーダー育成に積極的に取り組んで行くためには、会社側からの働きかけが大切です。
リーダー育成として会社が行うべき取り組み
リーダーに求める行動の決定
リーダーの選抜基準の明確化と人事制度への反映
リーダーになることのメリットの説明
リーダーに求める行動の決定
リーダーは、会社の将来を担う大切な人材です。
リーダーになりたがる人がいないからといって、リーダー候補の基準を引き下げることは本末転倒で、会社の衰退を招く要因にもなってしまいます。
まず、会社がビジョン・パーパスを明確に定め、そのビジョンを実現するためには「リーダーにどのような行動を求めるのか」を徹底して考えましょう。
リーダーの選抜基準の明確化と人事制度への反映
会社が求める「行動」のできる人材を、リーダーとして抜擢します。
また、リーダーのモチベーションを上げるためには、正当な評価をする必要があります。
人事評価制度の中に、リーダーとしてどのような行動を重視するのか、という点を盛り込み、実践できるリーダーに高評価を与える「仕組み」を作りましょう。
▼「人材育成を実現する人事評価」について
人材を成長させる人事評価のポイント
リーダーになることのメリットの説明
リーダーとなる候補者との相互理解のためにも、リーダー育成に入る前に「リーダーになることで、どのようなメリットがあるのか」を説明する機会を設けることが重要です。
会社としての都合を押し付けるのではなく、「リーダーになったら、こんなことが実現できる」と、候補者のモチベーションを上げる施策を行いましょう。
リーダー育成の方法
リーダー育成についての環境を会社が整え、リーダー候補にメリットを説明することで、両者の間に横たわっていた溝は解消できるはずです。
また、リーダーに求める行動を明確化することで、曖昧だったリーダーの採用基準が明らかになり、リーダーの基準をクリアした人材は、全てリーダー候補であると言えるでしょう。
リーダー育成の環境が整ったら、リーダー育成の方法について確認してみましょう。
1on1ミーティングの実施
リーダー候補に対して、こまめに「1on1ミーティング」の機会を持つようにしましょう。
1on1ミーティングは、リーダー候補に限らず、全従業員に必要な取り組みだと言えます。
従業員が「自分が成長している」という実感を得るためには、周囲の人からの客観的なフィードバックが欠かせません。
リーダー候補についても、1on1を繰り返すことで前向きな変化が訪れるでしょう。
1on1を継続することで「自分のことをわかってくれている」「この上司なら受け止めてもらえる」といった心理的安全性を感じるようになります。
また、上司に困りごとを相談し、手助けしてもらえると、「サポートされている」という安心感を得ることもできるでしょう。
リーダーになることで「大きな環境の変化があるのではないか」と不安に思う気持ちを、吐露する機会にもなるでしょう。
1on1で対話を繰り返すことにより、リーダーになることに対してポジティブな気持ちを抱くようになるでしょう。
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リーダー育成のための研修の実施
リーダー育成のためには、「リーダーとはなにか」を学ぶ場が必要です。
そのために、リーダー育成のための研修を行いましょう。
自社内に研修のノウハウがない場合は、外部に頼むという方法もあります。
リーダーについて理解を深めることは、「知らないから怖い」といったリーダー候補の状況を打破することに繋がります。
リーダーにもさまざまなタイプが存在していて、リーダーシップの取り方には主に6つの型があります。
一言に「周囲を巻き込んでいく」といっても、さまざまなタイプがあることが分かります。
リーダーシップのタイプを知ることで「このタイプだったら自分にもできるかもしれない」と、自己効力感が高まり不安が軽減されます。
同時に、リーダーになるために鍛えなければならないスキルについても把握することができ、日々の仕事でも実践できるようになるでしょう。
リーダーシップの6つのタイプ
ビジョン型
コーチ型
関係重視型
民主型
ペースセッター型
強制型
リーダーシップに求められる8つのスキル
仕事を明確にするスキル
計画するスキル
統率するスキル
支援するスキル
信念を伝播するスキル
行動するスキル
コミュニケーションスキル
決断するスキル
▼「リーダーシップ」についてさらに詳しく
リーダーシップとは?マネジメントとの違いや種類と具体例
リーダー育成のPDCAを回す
リーダー育成のために1on1ミーティングを行い、研修を行ったとしても、それを実践、また改善するための仕組みがなければ、短期的な施策で終わってしまいます。
上司は、リーダー候補が研修で学んだ内容を把握し、知識を実践できる場を提供しましょう。
実践の場でトレーニングを繰り返し、学んだ内容が活かせたのかどうかを確認します。
それを「評価」ではなく「フィードバック」として1on1ミーティングで伝えましょう。
そうすることでリーダー候補は、「何が足りなかったのか」「次回からどうすればいいのか」を理解します。
「自分をよく見ていてくれて、かつ客観的な評価を伝えてくれる」という環境のもと、リーダー候補のエンゲージメントは向上するでしょう。
▼「OJT」についてさらに詳しく
OJTとは?OFF-JTとの違いや意味と教育方法をわかりやすく解説
▼「エンゲージメント」についてさらに詳しく
従業員エンゲージメントとは?向上施策・事例も紹介
リーダー育成に有効な「人事評価システム」
リーダー育成には、「リーダーの選定方法が曖昧」な会社側の問題と、「そもそもリーダーになりたくない」候補者側の問題があります。
その乖離を埋め、リーダー育成を進める必要があります。
リーダーシップを発揮するために欠かせないのが、透明性のある人事評価です。
会社側が「人事評価制度を見直す」など、リーダー候補がリーダーになることに対して前向きになれるような、体制づくりが大切です。
また、リーダー育成には、上司との細やかな1on1や、研修の実施が必要です。
特に、研修で学んだことを実践できる場を意識的に提供し、その内容をフィードバックするよう心がけましょう。
リーダー育成などの能力開発制度は「人事評価との連動」で従業員のモチベーションアップにつなげることが大切です。
人材を成長させる人事評価のポイント
リーダー育成には「人事評価のシステム化」が効果的です
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人材データの見える化も柔軟で簡単に
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▼「タレントマネジメント」についてさらに詳しく
【完全版】タレントマネジメントとは?基本・実践、導入方法まで解説
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