【実践編】MBO(目標管理)とは?導入方法、メリット・デメリットから目標設定方法までを解説
- MBO(目標管理)とは?
- 評価制度としてのMBOとは?
- MBOの本来の意味は?ドラッカーの定義とは?
- 目標管理制度のメリットとデメリット
- 目標管理制度のメリット
- 目標管理制度のデメリット
- 目標管理制度導入の流れ
- MBO(目標管理)の概念を深く理解する
- 単なる評価制度構築だけでなく、組織目標と連動させる
- 管理職に制度の概念と運用方法を周知する
- 導入後の効果を必ず見直す
- 【人事の経験談】オススメの目標管理システムと導入事例
- 科学的人事を実現するタレントパレット
- 社員の顔が見えるカオナビ
- 社員も人事も使いやすいHRBrain
- 【まとめ】目標管理は、MBOの基本的な概念を理解することから
MBO(目標管理)は、経営学の父と呼ばれるピーター・ドラッカーによって提唱されたマネジメント手法です。
現代では多くの企業で導入されています。実際の人事の現場ではどのように運用されているのでしょうか。
今回はMBOの導入方法、メリット・デメリットから目標設定方法までを解説します。
MBO(目標管理)とは?
「MBO」とはManagement by Objectives and Self controlの略で、目標管理制度のことを意味します。組織や個人に対して目標を設定し、その達成度合いを評価する仕組です。
評価制度としてのMBOとは?
MBOは日本企業の人事評価手法として長年にわたり運用されてきました。
評価制度としてのMBOは、主に会社全体の組織目標が年単位で設定されます。
そしてその組織目標に連動する下位組織の目標と、個人目標が設定される点が特徴です。
MBOの本来の意味は?ドラッカーの定義とは?
MBOは現在では評価制度としてのイメージが強いですが、もともとは経営学者ピーター・ドラッカーが提唱したマネジメント手法が起源です。
ドラッカーは従来の科学的管理法に基づいたトップダウン型のマネジメント手法に意義を唱え、従業員が自発的に自ら目標を考え、達成に向けて行動する仕組みとしてMBOを提唱しました。
つまり本来のMBOは評価制度ではなく、組織の生産性を高めるマネジメント手法の一つなのです。
MBOについてより詳しく知りたい方は、「目標管理システム導入のメリットとは。MBOの概要やシステムの特徴」をご確認ください。
目標管理制度のメリットとデメリット
もともとはマネジメント手法として生まれたMBOですが、評価制度としての目標管理制度には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
目標管理制度のメリット
目標管理制度には大きく2つのメリットがあります。
従業員の自発性が高まる
目標管理制度は、もともとのドラッカーが提唱した概念の通り、目標を従業員自身が考えることにより、自発性が高まるというメリットがあります。
心理学の自己決定論では、物事を自分で選択することが動機付けにつながるとされており、MBOはまさに自己決定論の作用に基づいた評価制度と言えます。
人事的に管理しやすい
目標管理制度は、人事的にとても管理しやすい評価手法です。人事部門は評価に基づいて従業員へ報酬を分配します。
目標管理制度は、目標に対する達成度が一目瞭然でわかるため、評価もしやすく、評価の根拠も分かりやすいという特徴があります。
そのため、客観的にも評価に対して納得度が高く、報酬の分配方法として管理しやすいというメリットがあります。
目標管理制度のデメリット
目標管理制度にはメリットもある一方で、近年はそのデメリットに多く注目が寄せられてきました。それはなぜでしょうか。
現代の変化のスピード感に合わない
MBOの運用方法は、現代ではスピード感が合わなくなってきています。
変化の激しい現代では、数週間や1ヶ月単位で目標が変わることもあり得るため、年単位での評価が年々難しくなってきているのです。その影響で最近ではMBOを廃止する企業が増えてきています。
特にベンチャー企業では、MBOではなく変化に柔軟に対応できるOKRを導入することが主流になってきています。
OKRについてさらに詳しく知りたい方は「Googleやメルカリも導入する目標管理手法、OKRの基礎知識」をお読みください。
個人目標の設定次第でパフォーマンスが左右される
MBOは本来ならば組織目標と個人目標が連動する仕組みですが、実際の運用では個人目標を積み上げて組織目標にしているケースがあります。
目標設定が個人に委ねられているため、例えばもし個人が決めた目標が組織が求める目標水準から乖離してしまえば、組織業績が左右されてしまうというデメリットがあるのです。
また、個人が目標を考えるため、組織に必要のない目標が生まれるケースもあり得ます。
MBOは組織目標と個人目標が連動する仕組みであることを理解して運用しなければ非効率が生まれる側面があります。
目標管理制度導入の流れ
これから目標管理制度を導入するとしたら、どのように導入すればよいのでしょうか。
MBO(目標管理)の概念を深く理解する
まずはMBO(目標管理)の概念を深く理解することが重要です。
ここまでご紹介したように、MBOは運用方法によっては非効率な制度になり得ます。
まずは制度としてMBOをとらえるのではなく、目標を通じて従業員の自発性を高め、組織目標を達成するとともに、組織の戦略や理念を実現するものであることをしっかりと理解しましょう。
単なる評価制度構築だけでなく、組織目標と連動させる
MBOは評価を目的として導入とすると、運用がなかなかうまくいきません。その理由は組織目標と連動していないからです。
MBOを導入する際は、評価制度の部分だけを切り取るのではなく、ある程度の期間を定めて、その期間ごとに会社の組織全体としての目標をどう管理して達成するのかを考えましょう。
会社の目標と連動するからこそ、MBOは意味のある制度となります。
管理職に制度の概念と運用方法を周知する
MBOの運用には管理職の理解が欠かせません。
管理職がMBOの概念を知らなければ、場合によっては管理職が都合の良い目標を押し付けることや、適正な評価をしないことにより、かえって従業員のモチベーション低下につながります。
説明会を開き、管理職にMBO導入の目的と運用方法をしっかりと周知しましょう。
導入後の効果を必ず見直す
MBOに限らず、新たな制度を導入した場合は、効果測定を必ず行いましょう。
導入後3か月、半年、1年などの単位で運用状況をチェックするとともに、もし正しく運用されていない場合は問題点を改善するべきです。
誤った運用を放置すると、組織のパフォーマンス低下や従業員の離職にもつながります。必ず導入後の効果測定は怠らないようにしましょう。
【人事の経験談】オススメの目標管理システムと導入事例
目標管理制度を運用するには、大きな手間と工数が必要です。
特に従業員数の多い企業では、Excelなどのファイルを使った目標管理方法では膨大な工数が発生するとともに、運用ミスも起こります。
そこで、便利なのが目標管理システムです。
こちらでは、おすすめの目標管理システムをご紹介します。
科学的人事を実現するタレントパレット
タレントパレットの特徴
タレントパレットは、とても便利な目標管理システムの一つです。
提供元のプラスアルファ・コンサルティングは、もともとデータ分析システムを提供する会社だったため、タレントパレットもデータ収集や分析が瞬時にできる機能を搭載しています。
目標管理システムだけではなく、従業員のモチベーションやスキルデータなども収集・表示できるため、様々な人材情報から組織の現状を見える化できます。
また、評価履歴と人件費の分配率も比較できるため、データに基づいた科学的な人事施策を簡単に実現できる点が大きなメリットです。
人事管理にデータ的な根拠を持ちたい、組織の状況を見える化したいといった方におすすめのシステムです。
社員の顔が見えるカオナビ
カオナビの特徴
近年、特にシェアが伸びているのがカオナビです。
カオナビはその名前の通り、社員の顔を一目で見える化する目標管理システムです。
目標管理機能も豊富なテンプレートが用意されており、従来の目標管理システムから乗り換えたいという方にも便利です。
また、スマホからも使用できるため、外出先での対応が多い営業部門などでも活用できます。評価の甘辛調整も一目でできるため、評価会議にもそのまま使えます。
目標管理システムは、何を選んだらよいか分からないという方におすすめです。
社員も人事も使いやすいHRBrain
HRBrainの特徴
目標管理システムを一番使うのは現場の社員です。
HR Brainであれば、誰が使うのか?を大切にし、ITに疎い社員でも使いやすいように設計されたシステムのため、操作性に優れておりストレスなく簡単に入力ができます。
導入時のサポートも手厚いので、IT知識がなくても簡単に目標管理システムを導入できます。
また目標管理機能以外にも、人材情報、1on1機能、育成計画の策定など必要な機能がまとまっています。
目標管理システムはどれを導入すればよいのかわからない、という方におすすめです。
【まとめ】目標管理は、MBOの基本的な概念を理解することから
MBO(目標管理)は、定番の評価制度です。
しかし本来の概念を知らなければ、非効率な評価制度になり得る恐れがあります。
まずはドラッカーが提唱したように、目標によって従業員の自発性を高め、組織業績を向上させるものであることを理解することが重要です。
そして、導入に際しては管理職の理解促進と導入後の効果測定を必ず行いましょう。
また、目標管理システムは近年では便利なシステムが多く提供されています。予算や目的によって目標管理システムを選びましょう。
「そろそろ評価制度を整備したいが大変だし、誰に相談したらいいか分からない・・」
「目標管理システムを乗り換えたいが、どれにしたらいいか分からない」
「管理作業に時間・工数が掛かりすぎる。無駄な業務に時間を割きたくない・・」
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