#人材管理
2024/08/13

データドリブン人事(データドリブンHR)とは?導入方法や活用例と効果について解説

目次

データドリブン人事(データドリブンHR)とは、人事や人材に関する多様なデータを収集し総合的に分析することで、経営の意思決定の材料として役立てることを意味します。

データドリブン人事は、適性検査、組織サーベイ、人事評価を中心に活用が進んでいます。

データドリブン人事を導入することによって、企業は「人材」を有効活用でき、戦略人事の実現が可能になります。

また、客観的で根拠に基づいたデータ分析を行うことで、人事業務の属人化の解消や、業務の効率化が期待できます。

この記事では、データドリブン人事とは何なのか、データドリブン人事の導入方法や活用例、人事に与える効果や企業での導入事例と効果、参考となる書籍について解説します。

データドリブン人事を実践するための従業員データの一元管理

データドリブン人事(データドリブンHR)とは

データドリブン人事(データドリブンHR)とは、人事や人材に関する多様なデータを収集し総合的に分析することで、経営の意思決定の材料として役立てることを意味します。

データドリブン人事は、適性検査、組織サーベイ、人事評価を中心に活用が進んでいます。

そもそもデータドリブンとは、データに基づいて判断やアクションを起こす事で、主にマーケティング領域で頻繁に使用されている言葉ですが、人事領域でもデータに基づいた分析や行動が求められるようになり「データドリブン人事(HR)」と呼ばれるようになりました。

データドリブン人事が戦略人事で求められる背景

戦略人事を推進するためには、データドリブン人事が必要不可欠です。

なぜなら戦略人事には、経営戦略と人的マネジメントの情報を分析し、客観的な根拠をもったデータ分析に基づく行動が求められるからです。

またAI化やビッグデータの活用、デジタルマーケティングの発展もあり、業種や職種問わず今まで以上にデータ分析への注目度が高まっています。

人事領域ではHRテックのようなITツールの活用が進み、人事データを経営判断に活用することが求められています。

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データドリブン人事のメリットとデメリット

データドリブン人事のメリットとデメリットについて確認してみましょう。

データドリブン人事のメリットは、これまで勘と経験で行っていた人事戦略から卒業し、エビデンス重視の人事戦略を練ることができることです。

一方、データドリブン人事のデメリットは、データを重視しすぎて、従業員ひとりひとりをしっかり見ることを軽視してしまう可能性があることです。

データドリブン人事を成功させるためには、「従業員ひとりひとりをしっかり見るためにデータドリブンを活用する」というスタンスを持つことが大切です。

データドリブン人事を進めるうえでの課題

データドリブン人事を進めるうえで起こる課題について確認してみましょう。

データドリブン人事を進めるうえでの課題

  • データの管理部署が決まっていない

  • データの整理ができていない

データドリブン人事を進めるうえで、データの管理担当者や管理方法が一元化されていないという課題があげられます。

特に人事部門では、定期的に評価方法や採用フローの見直しをする企業もあるため、データ管理がバラバラになってしまうケースが考えられます。

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データドリブン人事の導入で期待できる変化

データドリブン人事を導入することで、期待できる変化について確認してみましょう。

データドリブン人事の導入で期待できる変化

  • 客観的な判断ができる

  • 業務の属人化を防ぐ

  • 適材適所な人材配置ができる

客観的な判断ができる

データドリブン人事を導入することで、従業員の業務経歴、目標、人事評価、スキルを可視化することができます。

可視化したデータがあれば、従業員の評価や育成の進捗、目標に対する達成状況が明確になるため、従業員データを多角的に分析でき、データに基づいた客観的な判断ができるようになります。

一方で勘や経験に頼った判断は、主観的で偏った判断になりがちです。

そうでなくても人事業務には、目立った特徴に引きずられてしまう「ハロー効果」や、評価直前の出来事が全体評価に影響してしまう「期末効果」などの「人事評価エラー」が起こる場合もあるため、常に客観的で公平な判断を意識しなければなりません。

データドリブン人事を導入すると客観的な判断ができ、評価に対する従業員の納得感も高まり、組織全体のパフォーマンスも上がります。

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業務の属人化を防ぐ

データに客観的な根拠があれば、業務の属人化を防ぐことができます。

例えば、採用面接のケースで考えた場合、企業が定める人材の採用基準が曖昧な場合、面接官次第で「何が必須か」「何が必要なのか」が大きく変わるリスクがあります。

採用面接の場面にデータドリブン人事を取り入れれば、入社後に活躍する人材の特徴や経歴を分析できるので、明確な採用基準が定まります。

また、特定の従業員しか対応できない業務は、その従業員が突然の休職や退職をした場合、業務フローが止まってしまい大きな損失を招く事態にもなりかねません。

データドリブン人事を導入し、業務の属人化がなくなれば、他の従業員でカバーし合える職場環境ができ、業務の効率化も期待できます。

適材適所な人材配置ができる

データドリブン人事は、適材適所な人材配置を実現します。

なぜなら、従業員の経歴、評価、人柄などの人材データをもとに、従業員に最適な配置を分析し導き出すことができるからです。

このように、データドリブンを活用した人事戦略を「ピープルアナリティクス(People Analytics)」と呼びます。

ピープルアナリティクスは、従業員や組織に関するデータを分析し、組織開発や生産性向上に活かす手法です。

人員配置が有効かの判断材料となり、適材適所な人材配置が実現できます。

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データドリブン人事の活用例

データドリブン人事が人事業務にどのように役立つのか、データドリブン人事の活用例について確認してみましょう。

データドリブン人事の活用例

  • 早期離職防止と人材定着

  • 組織強化

  • 組織と人材のパフォーマンスの最大化

  • 残業時間の削減

  • 人事評価履歴を人材育成に活用する

早期離職防止と人材定着

データドリブン人事を活用することで、組織全体の離職防止と人材定着への効果が期待できます。

早期退職する従業員の傾向をデータドリブンで掴めば、採用面接時にチェックできたり、在職中に必要なフォローアップをしたりと対策ができるためです。

例えば、早期離職する人材の傾向に「過去の業界経験1年未満」という共通点があるのであれば、2年以上の経験者を採用するか、新入社員研修を充実化させる事を検討できるでしょう。

あるいは、早期離職者が多い部署を分析すると、「長時間労働や人間関係トラブル」が発覚するかも知れません。

このように、階級ごとや職種ごとの離職傾向をデータ化して分析すれば、対象の改善施策の立案や実行ができるので、離職防止と人材定着に繋がります。

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組織強化

データドリブン人事は、会社の中長期計画に合わせた組織戦略と組織強化にいかせます。

強い組織作りのためには、今の企業が持つ課題を明確にし、必要な対策を打つことが重要です。

課題の明確化には部署ごとの年齢比、管理職の割合、勤続年数などといった組織の状態をデータとして可視化すると良いでしょう。

例えば、部署ごとのデータを可視化する事で、企業全体の高年齢化が分かったとします。

この場合、中長期的な計画を考える際に、次世代の人材育成が必要だと判断できます。

また、従業員満足度を高める方法としても、データドリブン人事は役立ちます。

従業員の早期離職率、離職率、欠勤率、有給消化率などを可視化することで、自社が持つ課題が見えてきます。

例えば、1年未満の早期退職率が高い場合、採用条件や職場のミスマッチが想定されます。

人事が評価する人材条件と配属部署が求める条件に乖離があったり、配属先の部署で教育担当ができる従業員がいないなどの、問題が見えてくるでしょう。

データドリブン人事を通して、課題を特定し解決できれば従業員満足度が高まり、強い組織づくりに繋がります。

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組織と人材のパフォーマンスの最大化

データドリブン人事は、従業員満足度の向上や人材の定着だけではなく、組織と人材のパフォーマンスを最大化させます。

活躍している従業員のスキル、人柄、経験をデータ化し分析すれば、自社で活躍する高い生産性を出す人材の傾向が分かります。

そうすると、採用すべき従業員の傾向や、どのように育成すれば高い教育効果を得られるのかが判断できます。

また、人材のパフォーマンスが最大化すれば、組織全体の生産性向上に役立つでしょう。

人材のパフォーマンスを最大化するために、従業員のエンゲージメントをチェックする、エンゲージメントサーベイが注目を集めています。

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残業時間の削減

データドリブン人事は、残業の多い部署や時期などを勤怠管理データから特定して原因を探ることができます。

また、勤怠管理データから効率的で効果的な残業抑制策を練ることができます。

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人事評価履歴を人材育成に活用する

データドリブン人事を導入し、従業員自身が自分の過去の評価履歴データを一覧で見ることができれば、自分がよいパフォーマンスを出せていた時、逆にパフォーマンスが落ちていた時を、客観的に知ることができ、自分の「適性」や「効率的な仕事の仕方」を知ることができます。

自分で課題に気付いて行動することで「自律型人材」の育成に繋がります。

このように、データドリブン人事は人事部内だけでなく従業員にも有効的に活用できます。

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データドリブン人事の導入方法

データドリブン人事を導入する際の4つのステップについて確認してみましょう。

データドリブン人事の導入方法

  1. 人材データを収集する
  2. 人材データを可視化する
  3. 人材データを分析する
  4. アクションプランの計画と実行をする

人材データを収集する

人材データの収集では、大きく2つのポイントがあります。

1つめは、「常に最新のデータを持つこと」です。

しかし、人材データは変更が多い上に情報が分散しています。

例えば、人事部では、組織変更、人事異動、入退社や休職者の発生、従業員の結婚や出産などによる家族情報の変更、などの対応を日々行っています。

これらの対応は役割分担で行うため、情報は各担当者から得なければならないため、最新データを常に取得できる仕組みをしっかり構築しておきましょう。

古い情報でデータ分析を行ってしまうと、誤った結果を導き出してしまうため注意が必要です。

2つめは、「人材データは個人情報のため徹底した情報漏洩防止策が必要であること」です。

そのため、データの収集と管理を一元的に行える手法が望ましいといえます。

社内のシステム担当にシステムを作ってもらうのも1つの方法です。

しかし、従業員の個人情報を扱うため、できる限り人事部内で完結できるシステムを導入することが望ましいため、人事システムの導入をおすすめします。

人事システムは、目的や会社の規模、業種、業態に合うものを選ぶようにしましょう。

人材データを可視化する

人材データの収集ができたら、収集した人材データの可視化をします。

人材データの可視化は、データドリブン人事において最も難しい部分かもしれません。

収集した人材データのうち、どの部分を誰に閲覧させるかといった、細かい設定を要します。

上司であっても部下の個人情報をすべて見せてよいわけではありませんし、評価情報は従業員にとって他人に見られたくない情報の上位に位置します。

そのため、人材データの可視化は、細心の注意を払いながら検討するようにしましょう。

人材データを分析する

人材データには多くの情報が含まれており、さまざまな切り口で分析することができます。

まずは、何を知りたいのか「目的」を明確にしましょう。

そして、目的が明確になったら、定義づけをします。

例えば、「社内で活躍する人材の特徴を分析して採用や人材育成にいかす」という目的を持った場合、「活躍する人材の定義」を決めなければ分析ができません。

この場合、「直近3年間の人事評価でAを取った回数」「入社〇年目以内の管理職昇格」「MVP取得回数」など、色々な切り口があります。

定義を決めて抽出したデータを、所属、年齢、学歴、経験職種、異動履歴などあらゆる項目から分析します。

人材データを分析する方法としてピープルアナリティクスが有効的です。

アクションプランの計画と実行をする

データドリブン人事を導入ししっかりと分析をすることで、アクションプランは自ずと出てきます。

例えば、人材データの分析として「活躍人材の分析結果」から考えられるアクションプランをあげてみましょう。

その結果、採用時の成績が入社後の活躍と関係ない場合、採用試験の内容や基準の見直しが必要です。

異業種出身者の活躍が目立つなら、募集時に「異業種からの積極採用」を伝えることで効率的な母集団形成が可能になります。

適度な部署異動が活躍人材の特徴であれば、昇格基準に「部署異動の経験の有無」を付け加えたり、「ジョブローテーション」を制度化するなどの施策も効果的です。

いずれもエビデンスに基づいて分析することができるため、自信をもってアクションプランが立てられるのも、データドリブン人事の特徴です。

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データドリブン人事を成功させるためのポイント

データドリブン人事を成功に導くためには、「適性検査」「組織サーベイ」「評価データ」の3つの活用が大切です。

「適性検査」「組織サーベイ」「評価データ」の3つの活用が大切な理由と活用のポイントについて確認してみましょう。

適性検査の活用

入社時に応募者の性格を客観的に知るために適性検査を導入している企業も多いですが、適性検査を配属決めや人材育成のデータとして有効活用することができます。

例えば、適性検査を全従業員に受けてもらえば、部署ごとの従業員の性格傾向をデータ上で読み取ることができます。

そうすれば、次に配属させる従業員はどんな適性を持つ従業員が良いのか、検討しやすくなります。

また、相性面でも上司と新入社員のマッチングがしやすくなります。

さらに、上司には新入社員の適性検査の結果を伝えておくことで、指導がスムーズになります。

▼「適性検査」についてさらに詳しく
適性検査とは?目的や新卒採用と中途採用での違いや実施タイミングはいつか詳しく解説

組織サーベイの活用

組織サーベイとは、従業員アンケートを使った組織の健康診断のようなものです。

例えば、「社内で部署によって離職率に違いがあるが原因が掴めない」というケースがあったとします。

そんな時は、組織サーベイで従業員アンケートをとり、「業務の量は適切か」「上司とのコミュニケーションは取れているか」「周囲の人は社内ルールを順守しているか」などの項目について調べます。

結果を集計し分析することで、離職率の高い部署では「社内ルールの順守ができていないと感じている人が多い」、離職率の低い部署では「上司とのコミュニケーションが良いと感じる人が多い」といった傾向を捉えることができ、どんな対策を打てばよいかが見えてきます。

また、以前は従業員アンケートを取ろうとしても、アンケートの配布、回収、集計とどれをとっても相当な作業量になるため、簡単には実現することができませんでした。

しかし、組織サーベイを実施する環境を整えれば、短期間に集計や分析をすることが可能になります。

このように、従業員アンケートを気軽に実施できるようになったため、組織サーベイを定期的に実施し、組織の健康状態を把握する企業も増えてきました。

▼「組織サーベイ」についてさらに詳しく
組織サーベイとは?目的や従業員満足度調査・社内アンケートとの違いを解説

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社内アンケートとは?本音を引き出すコツを解説

組織診断サーベイを成功させるための秘訣とは?
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評価データの活用

人事評価もデータドリブン人事と相性の良い領域です。

人事評価の業務は、重要かつ負担の大きい業務で、従業員の関心も強い領域です。

ところが、事務作業だけで手一杯になってしまって、本来は人事として重視すべき「評価プロセスの可視化」や「評価への納得度向上」「人材育成への活用」までは手が回らない場合が多いです。

そこで、データドリブン人事の考えを取り入れて人事評価をシステム化することで、「人事の事務作業が減る」「評価プロセスが可視化されて評価の公正さが伝わりやすい」「上司の評価フィードバックがしやすくなり部下の評価への納得度が上がる」「評価履歴を一覧で見られるため従業員自身で業務の振り返りができる」などのメリットが生まれます。

このように、今までできなかったことがほぼ一度に実現できるのが人事評価におけるデータドリブンです。

▼「人事評価」についてさらに詳しく
人事評価とは?解決すべき9つの課題と人事評価制度のメリット5つを紹介

人事評価業務の「効率化」を人事評価システムの導入で実現する方法
⇒「人事評価にシステムを使うべき3つの理由」資料ダウンロード

データドリブン人事の学びに役立つ書籍

データドリブン人事について学ぶ際に役立つ書籍について確認してみましょう。

データドリブン人事の学びに役立つ書籍「データ・ドリブン人事戦略」

戦略的な意思決定のために、データドリブンの観点からデータや分析のあり方を解説しています。

人事部門の生産性向上と組織全体のパフォーマンスや、経営判断に活かすヒントについて学べる書籍です。

データ・ドリブン人事戦略

データドリブン人事の学びに役立つ書籍「ピープルアナリティクスの教科書」

データドリブン人事に必須なピープルアナリティクスを解説しています。

日本企業が今後どのように従業員データを分析し管理すれば良いのかについて学べる書籍です。

ピープルアナリティクスの教科書

データドリブン人事に役立つ資格

データドリブン人事を実践する上で、ぜひ知っておきたい資格は、中央職業能力開発協会(JAVADA)の「ビジネスキャリア検定」です。

ビジネスキャリア検定は、人事に特化した資格のため、人事担当者はぜひ取っておきたい資格の1つです。

人事企画から雇用管理、人材開発などが体系的に習得できるため、データドリブン人事や戦略人事を理解する上で必要な人事の知識が学べます。

検定は1級、2級、3級、BASIC級と等級が分かれていて、人事経験が浅い方からベテランの方まで、幅広い方におすすめの資格です。

中央職業能力開発協会(JAVADA)「ビジネス・キャリア検定

データドリブン人事に役立つクラウドシステム

データドリブン人事を実践する上で、普段から従業員との関わりを持つことが重要です。

データドリブンというと、どうしてもデータ上の数字や言葉だけでの判断になりがちですが、従業員は生身の人間であるため、全てをデータで表現できるものではなく、データだけでは読み取れない気持ちや思いを持っています。

データ上の情報を過信せず、対面で面談をするなど従業員と直接関わりを持つことで、従業員の精神的、身体的な変化に気が付くきっかけになり、従業員のフォローアップができるので、結果として組織成長に繋がります。

また、従業員のフォローアップや面談した記録を関連する部署と共有できれば、さらにフォローアップ効果が高まります。

従業員の面談記録のほかに、評価や目標管理をするために、人事評価システムを導入するのもおすすめです。

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データドリブン人事の導入事例

データドリブン人事を導入し人事施策に活用している企業の事例について確認してみましょう。

データドリブン人事の導入事例:株式会社リクルート「新入社員の配属に活用」

株式会社リクルートでは、社内改革推進の一環として、人事戦略部長が新入社員の配属マッチングシステムを導入しました。

具体的には、新入社員のデータと受け入れ部署の従業員データを掛け合わせて、新入社員に適した配属先をマッチングするシステムです。

また、このシステムを使って、新入社員の立ち上がりがスムーズになりやすいメンターの選定や指導の仕方の提案も行っています。

データ活用によって、新入社員ひとりひとりの特性を上手く捉えて、満足度の高い配属決めを実現しています。

株式会社リクルート

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データドリブン人事の導入事例:株式会社サイバーエージェント「人事評価の運用に活用」

株式会社サイバーエージェントの人事部では、目標管理に目標設定から評価までを行えるシステムを導入しました。

その結果、目標の共有がしっかり行え、評価に納得感が生まれました。

また、システム化で管理の手間が減り、その分、従業員が自身の目標に集中し、目標の意識を高められるようになりました。

人事側も評価集計の作業が楽になり、より創造性の高い仕事に時間を割けるようになった、など多方面に効果が現れています。

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントの「HRBrain」導入事例についてさらに詳しく
⇒「株式会社サイバーエージェント 導入事例

データドリブン人事の導入事例:株式会社クリーク・アンド・リバー「コミュニケーション活性化に活用」

株式会社クリーク・アンド・リバーでは、評価結果や1on1の履歴管理をシステム上で実施しています。

上司はシステム上の履歴を見て部下との1on1を行うため、コミュニケーションの活性化にもつながっています。

また、従業員はPCに触れる機会が少ない場合もあるため、会話履歴を効率よく蓄積させるために、スマートフォンから気軽にアクセスできる環境を整えています。

データの蓄積が良いコミュニケーションを生み、それがまたデータとして蓄積される、データ活用がよい循環を生んでいます。

株式会社クリーク・アンド・リバー

▼「1on1」についてさらに詳しく
1on1とは? 従来の面談との違いや効果を高めるコツ

「1on1は何のためにやるのか?」効果的な進め方や浸透方法について
⇒「1on1ミーティング入門書〜1on1を雑談で終わらせないためには〜」資料ダウンロード

データドリブン人事は人材と強い組織作りに不可欠

データドリブン人事は人事や人材に関するデータを総合的に分析する手法です。

データドリブン人事を導入することによって、企業は大事な「人材」を有効活用でき、戦略人事の実現が可能になります。

さらにデータドリブン人事によって、客観的で根拠に基づいたデータ分析を行うことで、人事業務の属人化の解消や、業務の効率化にも効果が期待できます。

データドリブン人事を実践するためには、まずは「人事評価クラウド」を導入し、従業員データを一元的に管理することが第一歩です。

「HRBrain タレントマネジメント」は、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するサービスです。

従業員の研修データや、スキルマップ、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタンかつシンプルに管理運用することができます。

HRBrain タレントマネジメントの特徴

  • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

  • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

  • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

▼「タレントマネジメント」についてさらに詳しく
【完全版】タレントマネジメントとは?基本・実践、導入方法まで解説
タレントマネジメントシステムの課題とは? 目的・導入の課題と成功事例まで

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【人事担当者必見】タレントマネジメントに関するお役立ち資料まとめ

HR大学編集部
HR大学 編集部

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