人事システムとは?できることやメリットを具体的に解説
- 人事システムとは?
- 人事システムとは?
- 人事システムの歴史
- 人事システムでできること
- 面談記録の保存
- 評価のデジタル化
- 従業員のパフォーマンスの見える化
- 大企業における人事システムのメリット
- 評価記録が保存できる
- 業務工数を削減できる
- 紙対応を廃止できる
- 人事システムの導入方法
- 導入目的を決める
- 現在の目標管理業務の棚卸しを行う
- ベンダーを選定する
- 目標管理をシステムに移行する
- まとめ
- 人事システム導入をカンタン・シンプルに
近年、人事システムを刷新する企業が増えてきました。テクノロジーの進化とともに社会環境が変わり、人事に求められる業務が変化してきたからです。そこで今回は、人事システムについてできることやメリットについて解説します。
人事システムとは?
人事システムとはどのようなシステムなのでしょうか。まずは基本的な概念について解説します。
人事システムとは?
人事システムとは、従業員の情報を一元管理するシステムの総称です。単に従業員の住所などの個人情報を管理するシステムを指す場合もあれば、従業員の能力やスキルを見える化する高度なシステムを意味する場合もあります。
人事システムについてさらに詳しく学びたい方のために「人事評価にシステムを使うべき理由」と「HRBrain導入事例集」をご用意しているのでぜひご活用ください。
人事システムの歴史
人事システムの歴史は比較的古いものです。企業では昔から従業員の情報をデータベースとして保管してきました。最も進んでいた企業では90年代初頭から独自の人事システムを開発してデータベースを構築していました。その後、2000年前後に人事ERPシステムが生まれ、企業の多くは人事ERPを導入していきました。近年ではITの進化とともに人事システムの置き換えが行われています。単に情報を保管するデータベース型のERPではなく、人材情報を分析して組織パフォーマンスを向上できるクラウド型のシステムが登場してきています。近年の人事システムは特に人事情報システム(HRIS)と呼ばれ、大企業の組織運営に欠かせないツールになりつつあります。
さらに人事システムについて詳しく知りたい方は「人材データベースとは?構築方法とおすすめソフトを紹介!」をご確認ください。
人事システムでできること
では実際に人事システムではどのようなことができるのでしょうか。最近の人事システムに搭載されている代表的な機能をご紹介します。
面談記録の保存
近年の人事システムでは必ずといっていいほど面談記録機能が搭載されています。2010年代に生まれた面談手法である1on1を取り入れる企業が増えてきたからです。高度な人事システムでは、面談の記録内容を分析して従業員の状態や組織の状態を見える化できます。このように面談記録は人事システムの代表的な機能になっているのです。
さらに1on1について詳しく知りたい方は「コミュニケーションを円滑にする1on1ミーティング活用法を解説!」をご確認ください。
評価のデジタル化
人事システムに昔から搭載されている代表的な機能として、人事評価機能があります。人事システムであれば、紙やエクセル入力で行われてきた評価を効率化できます。加えて評価傾向や評価情報を分析できます。従業員規模の大きい企業では、どこに優秀な人材がいるかを見分けるための有用なツールになり得るでしょう。
さらに評価のデジタル化について詳しく知りたい方は「評価管理の重要性とは。システムを導入して人事評価を円滑に」をご確認ください。
従業員のパフォーマンスの見える化
最新の人事システムでは、従業員のパフォーマンスを見える化することができます。成果物の記録や日々の目標達成状況、そしてモチベーションなど成果創出に関連するデータを収集して分析できるのです。こうした機能を活用すれば、組織のパフォーマンスを向上できるでしょう。
さらにパフォーマンスの見える化について詳しく知りたい方は「ピープルアナリティクス~Googleが注目する人事の問題解決手法~」をご確認ください。
大企業における人事システムのメリット
大企業では、人事システムを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
評価記録が保存できる
従業員の多い大企業では、従業員の評価記録を保存あるいは検索することは容易ではありません。そこで人事システムを導入することにより、従業員の評価情報を簡単に記録して保存することができます。
業務工数を削減できる
大企業では人事評価をはじめ、研修手配や従業員へのお知らせなど、簡単な事務作業でも多くの作業工数が必要になります。人事システムの中にはこうした事務作業をサポートする機能が搭載されています。人事システムを活用すれば、業務工数を削減して業務を効率化できるでしょう。さらにシステムを活用した工数削減について詳しく知りたい方は「HRテック(HR Tech)とは?人事がいま知っておくべき知識と導入方法」をご確認ください。
紙対応を廃止できる
まだまだ日本では、紙ベースで業務を行っている企業も多いと思います。従業員への通知や人事評価を紙で行うことは、印刷代の大幅削減に繋がるのです。例えば、モノクロ印刷代1枚3円、カラー10円とします。従業員が1人あたり1日5枚を印刷すれば1カ月(22日)モノクロ・カラー印刷をすれば、月330~1,100円。1年間で3,960~13,200円。1,000人の企業なら、3,960,000~13,200,000円の印刷代と計算できます。つまり企業全体で紙の印刷を廃止すれば、400~1,000万のコスト削減に繋がります。さらに、コピー機のメンテナンスや、保管に必要な場所やファイリングの費用・紙の経年劣化によるロスを防げるでしょう。
セキュリティやロックを設定できるデータと違い、紙だと紛失による個人情報の漏洩に繋がるリスクも高まります。そこで人事システムを導入すれば、紙の削減も可能です。紙対応を廃止すればコスト削減や完全テレワーク化の実現など、企業にとって大きなメリットです。
人事システムの導入方法
最後に人事システムの導入方法についてご紹介します。
導入目的を決める
まずはなぜ人事システムを導入するべきなのか、目的を決めましょう。人事業務を効率化したいのか、組織のパフォーマンスを向上させたいのか、目的によって導入するシステムは大きく異なります。ついシステムを入れるという手段に考えが及びがちですが、目的を明確に決めることを忘れないようにしましょう。
現在の目標管理業務の棚卸しを行う
人事システムにはほとんどの場合、人事評価機能が搭載されています。また、人事システムを導入して使いたい機能の一つとして評価機能をあげる人事担当者も多いのではないのでしょうか。人事評価機能をシステム化するには、まず現在の人事評価制度や目標管理業務の棚卸しを行いましょう。人事システムを導入すればすべてがうまくいくわけではありません。場合によってはシステムに現在の制度を合わせる必要もあります。業務の棚卸しを行ったうえで、どの部分がシステムに対応できて、どの部分は対応できないのかを明確にしましょう。
さらに目標管理について詳しく知りたい方は「目標管理の必要性と目標管理制度の導入。概要や運用方法を解説」をご確認ください。
ベンダーを選定する
目的と業務の棚卸しが完了したら、目的を達成できるサービスを提供するベンダーを選定しましょう。ベンダー選びで特に重視したいのがサポート体制です。人事システムは、一度導入すると長く使い続けることになります。そのため何かあったときにすぐにサポートしてくれるベンダーを選ぶのがおすすめです。また一度導入すると長く使うものであるため、操作性やセキュリティ面、そして運用コストが安いことも重要です。
目標管理をシステムに移行する
ベンダーを選定したら人事業務をシステムに移行しましょう。最も大変な作業が評価制度や目標管理の仕組みをシステムに移行することです。移行にあたっては評価者である管理職や被評価者である一般従業員に説明も必要でしょう。なるべく混乱を最小限に抑えられるような移行方法を検討しましょう。
まとめ
人事システム導入をカンタン・シンプルに
今回は人事システムについて解説してきました。人事システムは人事部の業務に欠かせない存在であり、経営陣や管理職、従業員にも関係します。導入の際にはきちんと目的を決め、自社の問題解決につながるシステムを選定しましょう。
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