人事管理クラウド選定のポイントは?選び方やできることについて解説
- 人事管理クラウドとは?
- 人事管理と労務管理の違い
- 人事管理としておこなう業務
- 採用業務
- 人材の育成や教育
- 人事評価
- 人材の配置
- モチベーションの維持
- 人事管理が注目された背景
- 人事管理クラウドの種類
- 人事評価
- タレントマネジメント
- 採用管理
- 勤怠管理
- 給与計算
- 人事管理クラウドのメリット
- 業務の効率化
- 優秀な人材の育成
- どこからでもアクセス可能
- 導入コストの削減
- 人事管理クラウドのデメリット
- カスタマイズ性が乏しい
- ネット環境に影響する
- サービスが停止する可能性がある
- オススメの人事管理クラウド5選
- HRBrain
- あしたのクラウド
- 人事奉行11
- 人事労務freee
- タレントパレット
- 人事管理クラウドを選ぶ時に気をつけること
- サポートがしっかりされているか
- 使いやすいか
- 自社に合っているか
- 他のツールと連携できるか
- まとめ
企業は、従業員が在籍して働くことで成り立っています。そのため、企業にとっては従業員は欠かせない存在です。
最近では、従業員の基本情報や評価をまとめて管理する人事管理が注目されています。
その中でも今回は、人事管理クラウドサービスについて紹介していきます。
人事管理クラウドとは?
人事管理クラウドとは、従業員の基本情報やデータをクラウド上でまとめて管理することのできるタレントマネジメントシステムを指します。
一元化して管理することによって、採用時や配置転換など様々な業務に役立ちます。
ちなみにクラウドとは、ソフトウェアなどをパソコンにインストールしなくてもインターネット環境があれば使うことができるサービスです。
クラウドサービスの代表的な例として挙げると、Googleが提供しているGmailスプレッドシートやGoogleドキュメントなどがあります。
ソフトのインストールを行う必要がないので、パソコンの容量がなくても心配ありません。
クラウドは、他のパソコンからでもサービスを使うことができるので、非常に便利です。
最近はさらにクラウドサービスが増えてきました。
人事管理と労務管理の違い
人事管理と似ている言葉として「労務管理」があります。
人事管理は、従業員の働き方を管理することを指しますが、労務管理は従業員が働く環境を管理することです。
労務管理の主な業務内容としては、給与の計算や福利厚生の管理、業務の改善から就業規則の管理など様々です。
幅広い業務を管理しなければいけないので、担当者は業務ごとに知識を身に付ける必要があります。
人事管理としておこなう業務
人事管理がおこなう業務を紹介します。
採用業務
人事管理は採用業務を行います。
採用業務では、自社がどのような人材を求めているのかなどのペルソナ設定から採用計画の立案、求人票の作成、面接スケジュールの調整、合否の連絡など全ての業務を担当しなければいけません。
人材の育成や教育
人材の育成や教育も行います。
主に、新卒や中途で入社した新人教育研修やスキルアップ研修なども担当します。
最近では、研修内容によってOJTやe-ラーニングなども使用します。
人事評価
従業員の勤務態度や実績などを評価する人事評価も、人事管理業務の一環です。
人事評価によって、従業員の給与や今後の昇進にも繋がるので、公平な評価をおこなう必要があります。
評価する際には能力評価・業績評価・情意評価の3つがあります。
能力評価は、与えられた業務に対してどれだけ遂行することができたのかという評価です。
業績評価は、ある一定の期間内で会社にどれだけ貢献できたのかを示す評価です。
最後の情意評価は、従業員の勤務態度や業務に対してどれだけ熱量を持って取り組むことができたのかを示す評価です。
この3つの評価を基盤に人事評価を行わなければいけません。
人材の配置
人材の配置も行います。
従業員のスキルや性格などを考慮した上で適している部署に配置することで、現状よりも生産性を向上させることができます。
そのため、人材の配置は慎重に決めなければいけません。
人材の配置転換などは事業の規模が拡大したときや新規プロジェクトの立ち上げの時にも必要になります。
その時には、あらかじめ人材を求める部署のリーダーにどのような人物を求めているかをヒアリングしましょう。
モチベーションの維持
従業員のモチベーションを管理することも人事管理の業務です。
離職率が高い場合には、人事管理の責任になる可能性もあるので、定期的な面談や社内で不満などがないかなどのアンケート調査も行う必要があります。
人事管理が注目された背景
なぜ、最近になって人事管理が注目されてきたのでしょうか。
その理由は、終身雇用制度の崩壊によって多種多様な働き方が増えたからです。
近年の日本では、大企業だからと言って定年まで働けるという保障が無くなりました。
それに伴い、従業員は転職することが当たり前となってきています。企業は、従業員がいなければ成り立ちません。
つまり従業員が辞めてしまったら、また一から新たな人材を採用する必要があるので、採用費もかかり、経営状況も苦しくなります。
そうならないために、人事管理の必要が出てきました。
人事管理を行うことで、モチベーションの維持や適切な人材の配置、公平な人事評価をすることができます。
その結果、離職率を下げることができるので、人事管理が注目されるようになってきました。
日本では、少子高齢化に伴い、年々労働人口が減少しています。
今後はさらに人事管理を強化する企業が増えてくるでしょう。
人事管理クラウドの種類
人事管理クラウドの種類を紹介します。
人事評価
人事評価システムを導入することによって、これまでの評価フローを一気に効率化することができます。
従来では紙でおこなっていた業務も全てクラウド上で完結するので、管理も非常に簡単です。
タレントマネジメント
タレントマネジメントとは、従業員が持っているスキルや剣検知などの情報をデータ化することによって、人材の配置転換などで役立つことです。
タレントマネジメントシステムを導入することで、事業拡大や人事異動の時にも効率的に業務をこなうことができます。
採用管理
採用管理システムを導入することで、採用業務も時間短縮することが可能です。
特に大手企業などは複数の求人媒体で募集しているということもあり、管理が複雑になることが多いのですが、人事管理クラウドでは一元化してまとめて管理できます。
勤怠管理
勤怠管理も人事管理クラウドでは行うことができます。
最近ではテレワークを推進している企業も多いので、勤怠をクラウド上で管理できるのが便利です。
また、残業時間や有給の有無なども一目で確認することができます。
給与計算
給与計算も人事管理クラウドで可能です。
給与計算や年末調整などは非常に時間がかかり、ミスなどは許されないので責任重大の業務です。
しかし、人事管理クラウドを利用することで効率的に行うことができて、人為的ミスも防ぐことが可能です。
人事管理クラウドのメリット
人事管理クラウドのメリットを4つ紹介します。
業務の効率化
人事管理クラウドシステムでは業務の効率化を行うことができます。
以前まではExcelなどを使用して、人事管理を行う企業も少なくありませんでした。
しかし、人事管理クラウドによって、全ての情報を1つに集約することができます。
特に従業員が多い大企業などは管理が非常に大変なので、人事管理クラウドシステムを導入するだけで大幅に業務を効率化できるのです。
優秀な人材の育成
人事管理クラウドシステムを導入することで、優秀な人材の育成も行うことが可能です。
企業によって定期的に上司と部下が面談をする機会があります。
面談時に今後の目標設定などをおこなったりもするのですが、人事管理クラウドシステムでは従業員の評価表や、これまでの面談内容、現在の目標と進捗状況なども一元管理できます。
面談時にも参考資料として使いながら面談可能なので、回数を重ねるごとに改善させることができます。
どこからでもアクセス可能
人事管理クラウドシステムはインターネット環境があれば、どこからでもアクセス可能です。
以前は導入しているパソコンからのみ操作が可能でしたが、今ではログイン情報を共有することでいつどこでもアクセスすることができます。
最近ではリモートワークを推進している企業も増えてきているので、人事管理クラウドシステムの導入によって柔軟な働き方にも対応できるようになりました。
導入コストの削減
人事管理クラウドシステムでは、導入コストの削減をすることができます。
従来の人事管理システムでは、自社で管理しなければいけないので、メンテナンスが欠かせず、システムを保守・運用するためのエンジニアなどが必要でした。
しかし、クラウド型では機能のアップデートやメンテナンスなども全て自動でおこなってくれます。
また、ソフトウェアなどの購入もする必要がないので、初期費用なども十分に抑えることが可能です。保守・運用するための担当者を置く必要もないので、導入コストの削減に繋がるのです。
人事管理クラウドのデメリット
一方で、人事管理クラウドのデメリットを紹介します。
カスタマイズ性が乏しい
人事管理クラウド型はカスタマイズ性が乏しい一面があります。
クラウドサービスというのはあくまでも既製品なので、自社の好みに沿って作られているわけではありません。そのため、使いづらかったり不便に感じることもあります。
導入する前に、現在の評価シートが再現できるか、一度確認するのがオススメです。
もし再現するのが難しい場合には、別の人事管理クラウドシステムを利用しましょう。
ネット環境に影響する
人事管理クラウドはネット環境に依存します。
ネット環境が無ければ、そもそも利用することができないからです。
また、ネット環境が不安定な場所で作業をすると、表示するのにかなりの時間を要するので、オフラインでも使用したい人にとってはクラウド型はオススメできません。
サービスが停止する可能性がある
クラウド型は企業が提供しているサービスです。
ソフトウェア型の人事管理システムの場合は問題ありませんが、クラウド型の場合は提供している企業が倒産してしまうとサービスが停止する可能性があります。
滅多にないとは思いますが、このようなリスクがあることも覚えておきましょう。
オススメの人事管理クラウド5選
オススメの人事管理クラウドシステムを5選紹介します。
HRBrain
HRBrainは、顧客満足度NO.1の人事管理クラウドシステムで、人事評価の効率化や人材データの一元管理、ポテンシャル人材の把握など幅広く提供しており、様々な課題を解決することが可能です。
MBO、OKRなどの目標管理する場合のテンプレートも豊富に用意されており、これまでに「ホクト株式会社」や「株式会社アドウェイズ」、「株式会社リンガーハット」などが導入しています。
組織構成や部署ごとによって顔写真付きでの紹介も可能なので、人材の可視化や人材の配置転換業務にも大いに役立ちます。
あしたのクラウド
あしたのクラウドは、これまでに3,000社以上の企業にサービスを提供しており、人事評価のクオリティを上げることが可能な人事管理クラウドシステムです。
様々な種類の評価シートがあるので、効率的な業務が可能となります。
また、AIが目標設定などを添削してくれる機能や、評価の結果に伴い給与や賞与の目安を計算してくれる機能もあるので、非常に便利です。
従業員をモニタリングする機能においては、1つ1つの項目を細かに数値化してくれるので、一目で分析することができます。
人事奉行11
人事奉行11は、「人事奉行シリーズ」の最新作で、これまでに65万社以上が導入している人事管理クラウドシステムです。
企業が求める情報を効率的に収集することが可能で、雇用形態や資格などの人事情報を54項目も入力することができます。
そのほかにも自由に設定できる項目が15項目あるため、より細かい情報で従業員の管理が可能です。
奉行シリーズは他にもあり、操作方法などはさほど変わらないので、同じサービスを連携することによってさらに業務を効率化することができます。
人事労務freee
人事労務freeeは、会計ソフトでも有名な「freee」が提供している人事管理クラウドシステムです。
従業員数に応じてプランが異なり、初期設定を行うだけで誰でも簡単に操作することができます。
従業員情報の記入や勤怠管理はもちろん、マイナンバーの管理や有給休暇管理、法定三帳簿なども行うことが可能です。
また、Slackや会計ソフトfreeeなどのツールとも連携することもできるので、より効率的な作業が実現できます。
わからないことがあればチャットやメール・電話でのサポートも行っているので、初めて人事管理クラウドを使う人でも安心です。
タレントパレット
タレントパレットは、従業員が数百人規模の大企業にオススメの人事管理クラウドシステムです。
人事異動や配置転換を行う場合には、写真付きで簡単なシミュレーションを行うことができます。
ドラッグ&ドロップで簡単に操作することができて、男女比率やチームの平均年齢なども自動で分析することが可能です。
また、従業員ひとりひとりに対して分析対象となる項目が非常に多いため、細かな点まで人材を見極めることで、的確な配置転換によって離職率を抑えることができます。
採用時には400万件を超えるデータを基に、自社とマッチしている人材であるかの適性検査なども行うことができるので、採用のミスマッチを防ぐことも可能です。
人事管理クラウドを選ぶ時に気をつけること
人事管理クラウドを選ぶ時に気をつけることを紹介します。
サポートがしっかりされているか
サポート体制がしっかりされているか確認しましょう。
サービスによっては、操作方法や初期設定が難しいこともあります。
そんな時に、チャットや電話などですぐに質問することができないと、業務に支障をきたす恐れがあるので、充実したサポート体制が整えられている人事管理クラウドシステムを選びましょう。
使いやすいか
人事管理クラウドシステムは、業務上で利用する頻度がかなり高いシステムです。
そのため、使いにくいとストレスに感じてしまい、業務がなかなか捗りません。
サービスによってはお試し期間として無料で体験することが可能なので、まずは試して使いやすいか検証しましょう。
自社に合っているか
人事管理クラウドシステムと言っても、様々な特徴があります。
採用業務の効率化が目的にもかかわらず、給与計算を強みとしている人事管理クラウドを選んでしまっては、求めていた効果が期待できません。
自社に合った人事管理クラウドシステムを選びましょう。
他のツールと連携できるか
他のツールと連携できるかどうかも確認しましょう。
特定のツールを使って業務を行っているという企業も少なくありません。
普段から使用しているツールとの連携ができないサービスを選んでしまうと、非効率になることもあるので、必ず普段から使っているツールと連携できるかどうか確認しましょう。
または、人事管理クラウドシステムの導入に伴い、新しいツールに変更するということも検討してみましょう。
まとめ
今回は人事管理クラウドサービスのメリットや注目されている背景、選ぶ時の注意点などについて紹介しました。
人事管理クラウドサービスは、採用業務の効率化や従業員の育成に欠かせないシステムです。
従業員の離職率を下げる効果などもあるので、今回の記事を参考に、まだ導入していない企業は、自社に合った人事管理クラウドシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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