#人材管理
2024/09/03

人材マネジメントツールとは?メリット・デメリットや選び方を解説

目次

「人材マネジメントツール」とは一体どんなツールでしょうか?

人事に携わる人であれば、ツールの存在ぐらいはご存知かもしれません。
ただし実際に使用したことがなければ、未知の部分も多いでしょう。

人材マネジメントツールの市場規模は拡大しており、HR領域では一般的なものになっています。人事管理のニーズの多様化も相まって、今後も拡大の流れが進む見込みです。

本記事ではこれから導入を検討される企業の担当者に向けて、人材マネジメントツールは具体的にどんなことができて、どんなメリットがあるのか?様々な角度から解説します。

ぜひ自社のケースに当てはめた上で、参考にしてください。

人材マネジメントツールとは?

人材の発掘・育成・評価や人事配置に関する情報を管理するツールです。

「タレントマネジメント」という管理手法が注目されていますが、人材マネジメントツールを使用することで、効率的な管理が実現できます。
社内メンバーのあらゆる情報を集約して一元管理できるので、人材配置や人材育成に役立つでしょう。

▼「タレントマネジメント」についてさらに詳しく
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人材マネジメントとは?

人材マネジメントとは社員が持つ資質・スキルを把握し、戦略的に人材開発を進めることです。
そんな人材マネジメントについて触れていきます。

具体的に人材マネジメントとは

人材マネジメントとは人材活用の仕組みです。

人材開発のみならず、人材発掘や社員のモチベーション管理も担っており、近年注目を集めています。

企業が目指すゴールを設定したうえで、人材に対して適切な教育を行い、最適な配置・評価・給与の決定など……一連のプロセスを回していきます。

人材マネジメントを適切に行うことで、社員のパフォーマンスを最大化させ、より強い企業への成長の一助となるでしょう。

対象となる社員はどこまでか

対象となる社員をどこまでにするかは、企業の規模によっても異なります。

全社員を対象にして適材適所の人員配置をすることが可能な一方、人事の時間コストを削り、一部の有能な社員のみを対象とすることもできます。

ただし、一部の社員のみが対象になってしまうと、その他の社員のモチベーション低下にも繋がり兼ねないので、メンバーの選定には注意が必要です。

一定の役職以上など、明確な線引きが求められるので、ツールの導入前に社内で相談して決めておくと良いでしょう。

エクセルでの人材マネジメントには限界がある

従来の人材マネジメントはエクセルを使用した管理が一般的でしたが、時代は大きく変化し、人材マネジメントツールが浸透してきました。

UIが整備されており、操作性の高さが特徴です。

ITに強くない人にも、わかりやすいフォーマットが多く、多様な人員に対応しやすいシステムです。

エクセルでの人材マネジメントで成果を上げている企業もありますが、一部の企業にはある程度の段階で限界が来るのも事実。

エクセルを使用するデメリットをいくつか紹介するので、確認してみましょう。

データの一元管理が困難

エクセルでの人材マネジメントは、気軽にできる分、データの管理に手間がかかります。

ある程度の規模の企業であれば、すべてのデータを1つのファイルで管理することは現実的ではありません。

部署や部門単位でファイルを分けることはもちろん、データのやり取りも複雑になりやすいでしょう。

人材マネジメントにおいて重要なのは、やり方です。

人材マネジメントツール・エクセルのどちらもひとつのツールに過ぎませんが、エクセルでの管理プロセスが複雑化しているなら、新たにツールを導入してもいいのではないでしょうか?

クラウド型の人材データベースシステムについて、更に詳しく知りたい方は、
HRBrain」を確認してみてください。

権限の設定が面倒

エクセルを使用する場合、権限の設定も面倒なタスクのひとつです。

面倒なのは、社員のポジションごとに権限設定を変える必要があるからです。ひとつずつ確認するのは骨の折れる作業で、一定の工数を割く必要がります。

社員が増えるほど工数が膨らんでいくので、エクセルでの管理に限界を感じている担当者もいるでしょう。

もしプロセスが複雑になっている場合は、ツールを導入することで一気に効率化する可能性があります。

人材マネジメントツールを利用するメリット

人事のIT化を目指すのであれば、人材マネジメントツールを利用することで、いつもの業務を大幅に効率化できます。企業によっては、月額コスト以上の計り知れない恩恵を受けることができるでしょう。

人事・労務以外の社員でも、システム上で引っ越しなどに伴う住所変更手続きができるものもあるので、人材育成のみならず、バックオフィス業務全体の効率化も可能です。

そんな業務の効率が図れる人材マネジメントツールですが、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?

コアになるものを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

人材情報の管理

人材マネジメントの肝である、人材情報の管理です。実績・評価・移動の履歴や、スキルなどの適性が可視化されます。

子会社や海外現地法人など事業を拡大していくにつれ、人材情報の管理が難しくなってきますが、人材マネジメントツールを使用することで、問題を解決できる可能性があります。

特にクラウド型のツールは、エクセルの様にファイルを分ける必要がありません。

一元的な管理が可能になるので、利便性の向上が図れます。

社員の目標管理

社員の目標設定を行い、ツールで管理できます。

ひとりひとりの目標が明確であれば、上長からのフィードバックがしやすくなります。

立てた目標に対して、どんなアクションを起こしているのかなど、社員の行動を見るのにも役立つでしょう。

給与の決定

目標に対しての結果が可視化されやすくなるので、業績に応じて社員の給与に反映させられます。基準に基づき、自動的に報酬を調整できるので、フェアなシステムと言えるでしょう。

客観的な指標にもとづいた給与の決定が可能になるので、社員のモチベーションアップにも直結します。

人材配置の計画

人員のスリム化が進み、どの企業の人事にも効率的な人員配置が求められています。

人材マネジメントツールを使用し、社員全員を管理対象とすれば、それぞれの適正が見えやすく、最適な配置がしやすくなります。シミュレーションができるタイプのツールも存在するので、人員配置を決定する前に利用してみると良いでしょう。

最適な人員配置を行うことで、社員のストレス軽減や離職率の低下も期待できます。

人材の採用管理

新たな人員の補充にも人材マネジメントツールが役立ちます。

ツールを利用することで自社に足りない人材が明確になるからです。

また自社で活躍している人材を分析することで、どんなスキルを持った人が成果を上げそうかわかってきます。

はじめから方向性が決まっていれば、書類の段階で募集にマッチしない人材を省くなど、採用にかかる工数が削減できます。

人材マネジメントツール導入のデメリット

先にメリットについて触れましたが、人材マネジメントツールを利用する上の注意点もあります。

導入にあたり、まずネックになるのが、社員たちへ新たなツールを浸透させることです。それぞれがが導入の意図を理解していなければ、正確に情報を把握することができません。

以上を踏まえたうえで、いくつか注意点があるので、事前に確認しておくと安心です。

どのサービスを使えばいいかわからない

人材マネジメントツールはたくさんあるので、どんなサービスを選んでいいか迷ってしまうでしょう。

選び方の基準が明確でないと永遠とツールを比較するはめになるので、まずは基準を設けましょう。

必要な機能を洗い出した上でツール選びに入らないと、自社のニーズと合致しないシステムを選択するリスクがあります。

ツールの選び方については後ほど紹介するので、まだどんな基準で選べばいいか迷っている人事担当の方は、ぜひ参考にしてみてください。

オフラインでは利用できない

軽く前述しましたが、多くの人材ツールはクラウド型で、オフラインでは利用できないことがほとんどです。

なんらかの理由でインターネット環境が利用できない場合は、作業がストップしてまうので、注意しておきましょう。

セキュリティ面が不安

クラウド上に情報が集約するので、セキュリティ面には注意が必要です。特に個人情報を多く取扱う人事は、シビアになるところでしょう。

パスワードの強度設定やクライアント証明書を利用した、セキュリティ管理ができるツールを選んでおけば、ある程度の安全性は担保されるので、ツール選びの際は、はじめに確認しましょう。

ただし自社にサーバーがない分、システム周りの点検にリソースを割く必要がないので、トータルのコストで考えると、クラウド型のメリットは大きいです。

人材マネジメントツールの選び方とは?

ここからは人材マネジメントツールの具体的な選び方について解説します。

必要なツールは会社の状況によって異なりますが、いくつかの重要なポイントをお伝えするので、参考にしてください。

自社に必要な機能があるサービスを選ぶ

ツール選びにおいて大きなウエイトを占めるでしょうが、自社に必要な機能があるか見ておきましょう。

  • 人材管理データベース機能

  • 評価機能

  • 採用管理機能

  • 情報公開の範囲の設定

挙げればキリがありませんが、自社の人材管理の核となる部分を見極めてからツールの選定に入りましょう。

いろいろな機能があるのは便利ですが、自社に必要な機能が備わっていない、あるいは、一部しか機能を使わないのに料金の高いツールを使用していては、無駄なコストがかかってしまいます。

選定前に自社の要望が満たせるか、確認しましょう。

また、人材マネジメントツールを使ううえで、サービスごとのサポート体制も見ておきましょう。一般的には、ツールを運用するのはITを専門とする社員ではなく、人事担当です。となると、不明点がある場合にすぐに教えてくれる環境があることは心強いはずです。

クラウドで利用できるものを選ぶ

人材マネジメントツールは、オンプレミス型とクラウド型の2種類に大別されます。

クラウド型はオンプレミス型ほどのカスタマイズ性はありませんが、導入にかかるコストが低く、すぐに運用に入ることができます。

現在のクラウド型のツールを利用すれば、大抵のことは実現できるので、特殊なカスタマイズが必要になる場合を除けば、クラウド型を選択した方が良いでしょう。

クラウド型であれば、自社にサーバーがないためシステムの保守点検の必要もありません。

アップデートも自動で行わるので、セキュリティー面も安心です。

また、インターネット環境さえあれば、どこからでもアクセスできるのがクラウド型のメリットです。

テレワークが一般化した現代には、見逃せないポイントです。

セキュリティーが堅牢なサービスを選ぶ

情報漏洩などミスの許されない人事マネジメントにおいて、セキュリティーの堅牢さも大事なポイントです。

具体的には以下のチェックポイントを満たしているか確認すると良いでしょう。

  • ID&パスワード(強度設定を含む)

  • データベースの二重化

  • クライアント証明書を使用する端末認証

セキュリティーが担保されていなければ、どんなに良いサービスでも安心して使うことができないので、どの企業も重視すべきでしょう。

体外的なセキュリティーも大事ですが、特に社内メンバーどうしの情報漏えいに注意が必要です。場合によっては今後の業務に支障をきたす可能性もあるので、担当者が充分に気を配りましょう。

柔軟性・拡張性

できる限り柔軟性・拡張性があるシステムを選びましょう。

導入後に社内体制が大きく変わる可能性も踏まえて、システム選びをすれば、変化にも対応できます。変更に費用が発生するシステムもあるので、変更の可能性がある部分は導入時から視野に入れておいた方が、後々の運用に役立つかもしれません。

人材マネジメントツールの価格は?

人事担当者としては初期費用やランニングコストは気になるところでしょう。

実際のところ人材マネジメントツールの価格はあまりオープンになっていません。

多くのサービスが価格を「要問い合わせ」としており、導入までのハードルを感じることもあるでしょう。

人材マネジメントツールの価格はピンキリなので、今回はあくまでも一例ですが、比較的料金の安いものであれば、月額1万円台後半〜利用できまます。

ただし月額費用が安いものは初期費用が高いことが多く、導入コストを考慮する必要があります。

他には導入する人数×値段のような料金設定のツールも存在します。

1人あたり300円として、300人の従業員が使用する会社であれば、”月額9万円”といった具合です。また以下のように、欲しいサービス内容ごとに金額が細分化されているサービスも存在するので、よく確認しておきましょう。

  • 勤怠管理 300円/1人

  • 給与計算500円/1人

コストに見合うかわからない場合は、無料トライアルがついているサービスも多いので、利用してみると良いでしょう。

人材マネジメントツールの導入事例を紹介

人材マネジメントツールについて掘り下げてきましたが、最後に「HRBrain」を導入した企業の事例を紹介します。

導入を検討される方はぜひ参考にしてみてください。

分散する社員情報の可視化によるタレントマネジメントへの第一歩 ホクト株式会社

ホクト株式会社は、エリンギ、マイタケ、ブナシメジなどを主力商品としてきのこの種菌開発から生産・販売までのすべての工程を自社で行っています。くるみん、えるぼしマークの認証制度や健康経営など、企業データを分析し情報開示する機会が増え、社員情報の可視化の必要性が高まったほか、人事評価の効率化にも課題を感じていました。

課題

  • 社員の情報が人事部に属人化しており、役職者が部下の情報を正確に把握できていなかった

  • 人事評価をエクセルで実施しており、回収や集計に時間がかかる

課題解決のカギ

  • 人材データを一元管理できるタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入

  • 役職に応じて人材データの閲覧権限を設定し、より透明度の高い人材管理に

  • 人材管理がすべてWeb上で完結するため、人事評価が大幅に効率化

人材データを一元管理できるタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入。役職に応じて人材データの閲覧権限を設定し、現場にとってもより透明度の高い人材管理を実行できました。人材管理がすべてWeb上で完結するため、人事評価の効率化も実現できました。

システム導入効果

  • 社長や役職者がいつでも対象者の情報を確認でき、より会社と従業員の相互理解が深まった

  • 今まで人事評価にかかっていた膨大な工数がなくなり、すべてWEB上で完結し、人事評価の効率化を実現できた

導入システム
HRBrain タレントマネジメント | HRBrain

▼資料請求
HRBrain タレントマネジメント サービス資料

導入事例
分散状態の社員情報を可視化。タレントマネジメントへの第一歩
ホクト株式会社 | 導入事例

人事業務工数を7割削減し、組織・人材開発を開始 株式会社大光銀行

株式会社大光銀行は、新潟県を中心に店舗を展開し、普通銀行業務(預金業務、融資業務、為替業務、国際業務、証券業務、信託業務、代理代行業務、保証業務、その他)を行っています。中期経営計画のうちの一つ「組織・人材改革」に関して、従業員の能力やスキルなどを紙やExcelなどでバラバラに管理していたことに課題を抱えていました。

課題

  • 中期経営計画の一つ「組織・人材改革」のためには、人材情報の管理・活用が必須だった

  • 従業員の能力やスキルがExcelや紙などでバラバラに管理されており、人材配置などの検討の際に時間がかかっていた

課題解決のカギ

  • 導入後のサポートを大事にしており、自社に合った活用ができるタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入

  • 「HRBrain」の社員名簿機能により、過去の人事考課結果や保有スキル、研修履歴などを蓄積・管理

導入後のサポートが手厚く、自社に合ったシステムの活用ができるタレントマネジメントシステム「HRBrain」を導入。「HRBrain」の社員名簿機能では、過去の人事考課結果や保有スキル、研修履歴などをすべて蓄積・管理し、ハイパフォーマー分析や各種申請に活用しています。

システム導入効果

  • 人事業務にかかる工数を7割削減でき、組織・人材改革の基盤ができた

  • 人事情報の収集・分析のためのデータ加工にかかっていた3〜4ヶ月を1ヶ月未満にまで削減できた

  • 従業員情報が可視化されたことによって、適切な人材配置ができた

導入システム
HRBrain タレントマネジメント | HRBrain

▼資料請求
HRBrain タレントマネジメント サービス資料

導入事例
人事業務工数を7割削減。組織・人材改革を開始
株式会社大光銀行 | 導入事例

まとめ

ツール導入は、それなりにコストのかかるものなので、失敗したくないという気持ちが強い人事担当者の方も多いはずです。

導入といってもまずは、既存のシステムとの連携といった運用体制がほとんどでしょう。

人材マネジメントツールは非常に優れたツールですが、できることが多く、初期段階では学習コストもかかります。負担に感じる部分も多いはずなので、まずは自社に必要か検討してみましょう。

ただし、一度人材マネジメントツールに関して概要をご理解いただければ、少し導入へのハードルが下がるのではないでしょうか?

導入に対して前向きな場合は、「HRBrain」をチェックすることをオススメします。

HR大学編集部
HR大学 編集部

HR大学は、タレントマネジメントシステム・組織診断サーベイを提供するHRBrainが運営する、人事評価や目標管理などの情報をお伝えするメディアです。難しく感じられがちな人事を「やさしく学べる」メディアを目指します。

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