#人材採用
2024/08/27

デジタル人材の採用事例とは?採用から育成~定着のポイント・注意点を解説

目次

デジタル人材はDX推進したい企業にとって欠かせない存在です。

しかし、デジタル人材の採用・育成・管理について悩む企業は多いように感じます。デジタル人材の獲得に必要な課題やポイントを把握すれば、組織成長の手助けをしてくれるでしょう。

育成事例をもとにデジタル人材について解説します。

「従業員の強み・弱みがわからず、どんな人材育成施策を行うべきかわからない」
「従業員ごとのパフォーマンスがまとまっておらず、育成すべきところがわからない」
など、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

顧客満足度No.1*のタレントマネジメントシステム、HRBrainは人材データの一元管理を実現し、活躍人材の可視化・傾向分析を行うことで、「人材育成」における課題を解決します。

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デジタル人材とは?

デジタル人材とは

まず、デジタル人材の概要と日本におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の現状を確認しましょう。

DX推進へ導く人材

デジタル人材とは、最先端のテクノロジーを活用し、組織の成長や価値提供できる人材を指します。

最先端のテクノロジーとは、AI・IoT・RPA・3Dプリンティングなどデジタル関係の専門知識が挙げられます。DX推進に必要不可欠な人材であり、業界を問わず多くの企業が求めるほど需要が高い存在です。

DX推進の概要や具体的な取り組み、事例について詳しく知りたい方は「デジタルトランスフォーメーションはなぜDX?意味や定義、事例を解説」をご確認ください。

デジタル人材の類義語に「IT人材」があります。中小企業庁では「『IT人材』とは、ITの活用や情報システムの導入を企画、推進、運用する人材のことをいう。」(※参考:中小企業庁「IT人材の活用」)と定義しています。デジタル人材とほぼ同じ意味として使われるため、本記事ではデジタル人材として紹介していきます。

デジタル人材と同じように、人事とテクノロジーを合体させた「HRテクノロジー(HRテック)」があります。テクノロジーを活用した人事分野やデジタル人材と一緒にぜひ押さえておきたい言葉です。

さらにHRテクノロジーの意味や導入方法について、詳しく知りたい方は「HRテック(HR Tech)とは?人事がいま知っておくべき知識と導入方法」をご確認ください。

日本におけるDX化/デジタル人材の現状

経済産業省の「DXレポート」によると「約8割の企業が老朽システムを抱えている」「約7割の企業が、老朽システムがDXの足かせになっていると感じる」とDX推進への意欲はありつつも、戦略的なIT投資にリソースを割けないなどが理由で、厳しい状況にあるとわかります。

IT先進国のアメリカと比較しても日本企業は「攻めのIT投資」が弱く、戦略的なIT投資で大きな差があるため、対策しなければ今後さらに遅れを取るかも知れません。

日本企業のDX推進の背景に、デジタル人材を採用・育成する環境が十分に整っていない事が、DX推進を妨げる要因の1つだと考えられます。

デジタル人材獲得に向けて具体的にどのような課題があるのか、次章で詳しく解説します。

紙やExcelでの人事評価は時代遅れ!?人事評価にシステムを使うべき3つの理由とは?

▼「DX化」「DX推進」についてさらに詳しく
DX化とIT化は違う?DX化のメリットや課題を解説!成功事例も紹介
DX推進を成功へ導くには?本当にあったDX失敗事例と活用事例
DXの成功事例とは?デジタルトランスフォーメーションの具体例を解説
DX推進に取り組むための手順やポイントを解説!役立つツールも見つかる

デジタル人材を採用するにあたっての課題

デジタル人材課題

DX化推進に必要不可欠なデジタル人材を取り巻く現状や課題を紐解いていきましょう。

そもそもデジタル人材が不足状態

転職市場においてデジタル人材は、慢性的な不足状態だと言えます。

なぜならデジタル人材は、希少価値・競争率が非常に高く供給が追いついてないからです。NTTデータ研究所によると、デジタル人材の割合は市場全体の10%ほどしかなく、競争率・希少価値の高さが伺えます。

独立行政法人情報処理推進機構の「IT人材白書2020」によると、IT企業によるIT人材不足感は2019年で90%以上と大部分のIT企業が不足状態だと感じています。さらに経済産業省のIT人材需給に関する調査では、2030年までに最大79万人が不足するという試算結果が出ています。

少子高齢化や労働人口の減少、DX推進の傾向も相まって、デジタル人材の需要と供給のバランス崩壊は今後さらに加速するでしょう。

▼「2030年問題」についてさらに詳しく
2030年問題とは?企業への影響と具体例、取るべき対策を分かりやすく解説

DX化への体制が整っていない

デジタル人材の採用・定着が難しい理由として、DX化が進んでない事が挙げられます。

なぜなら、DX体制が整っていない・自分の能力を存分に発揮できない環境に在籍する事は、多くのデジタル人材にとってキャリア上のリスクに繋がるからです。デジタル人材を採用・定着には、DX化に対応した環境づくりが望まれます。さらに日本企業におけるDX化の課題や事例について詳しく知りたい方は「DX化とIT化は違う?DX化のメリットや課題を解説!成功事例も紹介」をご確認ください。

多様な専門知識をもつ人材が必要

デジタル人材を獲得し企業成長/DX推進するためには、多様なデジタル専門知識・ビジネススキルをもったさまざま人材が必要です。

実は、デジタルを活用し価値提供するためには「プロデューサー」「DXマネージャー」「ビジネス・サービス担当」「システム担当」とデジタル人材の中でも求められるスキルが異なります。

全てのスキルを1人のデジタル人材が持つことは現実的ではないため、多様なデジタル人材をチームとして取り込む必要があります。

▼「DXを推進するデジタル人材」についてさらに詳しく
DX推進するデジタル人材とは?背景と競争を勝ち抜く人事戦略

HRテクノロジーを導入し、さまざまな人事課題を解決した企業の事例集はこちら

大企業がデジタル人材を採用するには

デジタル人材の採用

DX推進・企業成長にデジタル人材は必要不可欠です。特に事業規模が大きい大企業が、デジタル技術を効率的に活用すると飛躍的な成長に繋がるでしょう。大企業がデジタル人材採用のために何をすれば良いのか。基本的な採用戦略と絡めてポイントを解説します。

採用ターゲットの明確化

採用の基本であるターゲット像の明確化が重要です。「とにかくデジタル人材から応募が欲しい」と思い、応募条件を広げ過ぎると組織が求める人物像が曖昧になってしまい、本当に欲しいデジタル人材の心に刺さりづらい求人になってしまいます。

またデジタル人材を配属する予定のIT部署と、人事が採用したい人物像に相違があれば、入社後のミスマッチに繋がり、せっかく採用できた人材を充分に活かすことができなくなってしまいます。そのため、それぞれと事前に条件のすり合わせをする必要があります。

採用ターゲットの設定には、人事戦略と経営戦略に一貫性を持つと良いでしょう。採用ターゲットの明確化には「必須条件」「十分条件」「不要条件」を洗い出します。

例えばデジタル人材だと「客観的なスキル評価」「担当したプロジェクト規模・範囲」「デジタル人材としてのマインド」が採用ターゲットの条件を左右する採用基準に挙げられるでしょう。

この採用基準の中で自社が求めるターゲット像を絞り込むと、デジタル人材に求める「軸」ができます。

競合他社との差別化を行う

優秀なデジタル人材は、他社からのヘッドハンティングや転職のチャンスに溢れています。NTTデータ研究所によると、非デジタル人材の転職経験が56%、1年間の転職意向が9.7%であるのに対し、デジタル人材の転職経験は70%、1年以内の転職意向が30%であると分かりました。デジタル人材は雇用流動性が高いと言えるでしょう。

つまりデジタル人材を高額な費用で採用しても退職リスクと常に隣り合わせです。だからこそ競合他社との差別化のもと、自社で働くエンゲージメント・満足度を高める採用をして定着率を上げる必要があります。

戦略的な採用手法が必要

デジタル人材の採用には、戦略的な採用手法が必要不可欠です。先述した通り、デジタル人材は雇用流動性が高く、転職チャンスに溢れています。自社が求めるデジタル人材要件に合わせて、スケジュール・求人媒体/ツールの選定、社内体制の調整をおこなうなど、採用基準の設定や綿密な採用計画が必要です。

さらに採用基準の設定や選考時のポイントについて、詳しく知りたい方は「【採用担当者必見】入社後すぐに活躍!中途採用を成功させるポイント」をご確認ください。

正社員以外の雇用形態も検討する

デジタル人材の採用は、正社員以外にも業務委託や、アルバイト・派遣社員など、幅広い雇用形態を視野に入れた採用活動すると良いでしょう。その理由は、自社が求めるターゲット像を見つけるだけでも難しい上に、デジタル人材自体が少ないからです。

近年では、デジタル人材をアウトスタッフィング・外注/請負・アウトソーシングを実施する企業も増えてきました。その背景に2018年の副業解禁や働き方改革、デジタル人材の深刻な不足状態の影響もあり、デジタル人材においても雇用形態の多様化も考えられるでしょう。

デジタル人材の採用は、本当に正社員である必要があるのか見つめ直せば、自社に適応するデジタル人材の採用に繋がるかも知れません。

デジタル人を定着・育成させるには

デジタル人材の育成

デジタル人材の採用後、どのように育成~定着、管理をすれば良いのでしょうか。効果的な方法を解説します。

スキルアップの機会を設ける

転職意向をもつデジタル人材の育成~定着には、スキルアップの機会や頑張りを認める評価が良いでしょう。NTTデータ研究所によると、転職意向をもつデジタル人材は現職に対して「人材(尊敬できる上司が必要)」「評価(能力の高い社員の昇進と頻繁なフィードバックが必要)」の項目に高い不満度を持っています。

つまり転職意向をもつデジタル人材層は、自身のスキルアップや成長志向を重視する傾向があると言えるでしょう。デジタル人材の育成~定着には、スキルアップへ導く優秀なマネージャーを設置し、頻繫なフィードバック・人事評価が必要です。

目標管理を高め飛躍的な成長・スキルアップに役立つ「OKR」を実践すると良いでしょう。デジタル人材や他の職種の従業員のスキルアップにも効果が期待できるOKRについて、さらに詳しく学びたい方は「OKR入門書」をご用意しているので是非ご活用ください。

▼「OKR」についてさらに詳しく
Googleやメルカリも導入する目標管理手法、OKRの基礎知識

ワークライフバランスの充実を図る

転職意向のあり/なしに関わらず、デジタル人材の育成~定着には、ワークライフバランスの充実を図るのが効果的です。

NTTデータ研究所によると、ワークライフバランスを重視して転職したデジタル人材の中でも転職意向がない層は、現職のワークライフバランスに70%近い満足度を示しました。つまり、転職意向がないデジタル人材の定着にはスキルアップの機会より、福利厚生や待遇面の改善や働きやすい環境などワークライフバランスに必要な制度作りが求められます。さらにワークライフバランスの取り組み例や実現のポイントについて、詳しく知りたい方は「リモートワークでも実現!ワークライフバランスのとれた働き方とは?」をご確認ください。

適切な人材管理が必要

デジタル人材は適切な人材管理やフォローを行いましょう。先述した通り、多くのデジタル人材は、業務への評価や処遇を重要視すると言われるからです。デジタル人材に関わらず適切な人材管理は、評価・配置、スキルやモチベーションなどを合理的に管理できます。

さらに人材管理やマネジメントについて、詳しく知りたい方は「【人事監修】現場で使えるタレントマネジメントシステムとは?サービス比較・選び方のポイント」をご確認ください。

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デジタル人材の育成事例

デジタル人材育成事例

デジタル人材の育成とDX推進を目指した企業の取り組み事例を確認しましょう。

ダイキン工業株式会社

空調事業や化学製品の世界的メーカーのダイキン工業株式会社。新しい事業創出・技術の高度化の為に、AI・IoT技術を活用できる人材の育成を重要課題として掲げています。

その重要課題を達成するために、ダイキン工業では社内に「ダイキン情報技術大学」を開講しました。事業戦略と連動した教育を社内で行うことで、業務領域に関する知識を持った人材の即戦力化に向けて取り組みを進めています。

株式会社みずほフィナンシャルグループ

日本の銀行持株会社の一つである株式会社みずほフィナンシャルグループ。デジタル技術を活用したイノベーションを加速させるため、デジタル人材の育成とデジタルリテラシー向上に向けた取り組みをしています。

取り組み内容としては、オンライン学習・OJTなど様々な手法を、3段階(覚醒段階・基礎知識習得段階・実践段階)のレベルに分けて実践しました。

デジタル人材の育成と、従業員全体のデジタルリテラシー向上が期待されています。

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デジタル人材の育成~定着はDX推進に必須

デジタル人材は、最先端のテクノロジーを活用し、組織の成長や価値提供できる人材です。社内のDX推進や企業存続・活性化に必要不可欠な人材と言えるでしょう。

業務のDX化による事業全体に飛躍的な成長を期待できます。そのためにはデジタル人材の獲得を始め、育成・定着に関わる施策や人事/スキルデータを適切に管理しなければなりません。

HRBrainは従業員データを始め、人材管理・評価制度を活用し、組織の確かな成長につなげる人事評価クラウドです。HRBrainは、従業員の目標設定から評価までのオペレーションの全てをクラウド上のソフトウエアで効率化するサービスです。MBOやOKR、1on1などの最新のマネジメント手法をカンタン・シンプルに運用することができます。

「デジタル人材の育成・定着に向けて、従業員の適性や評価、目標管理を適切に管理したい。」「デジタル人材のスキルデータや目標達成率を一元的に管理し育成したい」「そろそろ人事制度を整備したいが大変だし、誰に相談したらいいか分からない・・」「もっと目標意識を高めて、メンバーに自発的に成長をして欲しい・・」

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HR大学編集部
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