#人材育成
2025/01/20

新人教育の目的とは?研修内容と教育を成功させるためのポイントと上手くいくコツを解説

目次
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新人教育とは、新入社員が自社で働くために必要な知識や社会人としてのマナー、業務内容、仕事の進め方などを教えて、戦力となる人材として育てることを言います。

新人教育の主な目的は、業務遂行に必要な知識やスキルを教えることで、即戦力となる人材を育て、会社の戦力を底上げすることです。新人教育は、新入社員のこれまでの経験値やスキルに合わせて設定することが大切です。

この記事では、新人教育の目的、新人教育の成功で得られるメリット、新人教育が難しい理由、新人教育で気を付けるべきこと、新人教育を効果的に行うためのステップ、新人教育研修のカリキュラムについて解説します。

新人教育での研修や面談履歴を見える化

新人教育の目的

新人教育とは、新入社員が自社で働くために必要な知識や社会人としてのマナー、業務内容、仕事の進め方などを教えて、戦力となる人材として育てることを言います。

会社に入ったばかりの新入社員は、まだ戦力として数えることはできません。

業務遂行のための知識やスキルを教えることで、即戦力となる人材を育て、会社の戦力を底上げすることが新人教育の主な目的です。

また、新人教育では、業務知識やスキルの習得の他、マインドの養成も含まれます。

例えば、「これからこの会社で前向きに働いていく」という会社への帰属意識などのエンゲージメントの醸成や、組織の一員としてのコミュニケーション能力、チームワークの醸成、自ら進んで仕事を積極的に進められるチャレンジ精神や自律性を養うことなどがあげられます。

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新人教育の成功で得られるメリット

新人教育を成功させることで得られるメリットについて確認してみましょう。

新人教育の成功で得られるメリット

  1. 生産性を上げることができる
  2. 早期離職を防ぐことができる
  3. 教える側が経験値を積むことができる

生産性を上げることができる

新人教育の成功で得られるメリットとして、「生産性を上げることができる」ことがあげられます。

早い段階で新入社員の戦力化を実現し、1人の戦力として業務を任せることができるようになれば、1人当たりの業務負担を軽くすることが可能で、別の業務に費やす時間が取れるため、チームや部署全体としての生産性を上げることができます。

また、新人教育を通じて新入社員の特性や経験、スキルを把握することは、適切な職種の見極めに役立ちます。

さらに、適材適所の人材配置をすることで、メンバーの高いパフォーマンスを引き出すことができるでしょう。

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早期離職を防ぐことができる

新人教育の成功で得られるメリットとして、「早期離職を防ぐことができる」ことがあげられます。

これまで終身雇用が一般的だった日本でも、欧米の成果主義の導入もあり、「転職が当たり前」という風潮になりつつあります。

総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果」によると、転職者数は328万人と、前年の2023年に比べ25万人の増加で、2年連続の増加、転職等希望者数は1,007万人と39万人の増加で7年連続の増加となっています。

新人教育の中で、自社で働くことや仕事に対する誇りを持ってもらい、従業員としてのエンゲージメントの醸成をすることは、早期離職を防ぐことにつながります。

(出典)総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果

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教える側が経験値を積むことができる

新人教育の成功で得られるメリットとして、「教える側が経験値を積むことができる」ことがあげられます。

新人教育は、教える側には得られるものが少ないと感じることがあるかもしれません。

しかし、新人の指導を通して、教える側にも学ぶ点は数多くあります。

新人教育をすることは、指導者としての経験値になるだけでなく、これまでの仕事のやり方を客観的に見る機会にもなります。

また、新人に業務を教えるための準備やOJTの中で、より効率的な方法を見つけることもあるでしょう。

さらに、世代や経歴の異なる従業員の考え方に触れることで、新しい視点を取り入れるきっかけとなることもあります。

チームのメンバーに新人教育を任せることで、教える側のメンバーのスキルアップや業務改善が期待できます。

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新人教育が難しい理由

新人教育がうまくいかない場合、主に「世代間の違い」と「社会人経験の有無」の2つの原因が考えられます。

新人教育が難しい理由について確認してみましょう。

世代間の違い

新人教育が難しい理由として、「世代間の違い」があげられます。

現代は変化が激しく、常識も世代ごとに大きく異なります。

例えば、現在の30代の大半を占める「ミレニアル世代」と、新入社員の世代にあたる「Z世代」の間にも世代間の差は見られます。

現在の新入社員の世代は、中学生の時にはスマートフォンが普及しており、初めて持った携帯電話がスマートフォンという人がほとんどで、当たり前のように使いこなします。

LINEなどのテキストコミュニケーションだけでなく、人によってはInstagram、You Tube、TikTokなどでのビジュアルコミュニケーションにも長けています。

一方で、電話でのコミュニケーションには慣れていない部分もあります。

企業では、電話を当たり前のように使っているケースも多いですが、適応するのが難しい場合もあります。

育ってきた背景を知れば当然ですが、他の世代からするとなかなか理解しづらいかもしれません。世代間の感覚の違いを埋めることが、新人教育を成功させるための第一歩になります。

社会人経験の有無

新人教育が難しい理由として、「社会人経験の有無」があげられます。

社会に出る前は、学校教育で同世代の仲間と関わるのがほとんどでしたが、社会に出ると様々な世代の人と交流することになります。

また社内の人間だけでなく、クライアントなど社外の人間との関わり方も身に付ける必要があります。

これまでほとんど関わることがなかった世代や立場の人たちとのやり取りは、同世代の仲間とのやり取りとは大きく異なり、「立場をわきまえる」など社会人なら当たり前の行動もなかなか難しいものです。

社会人経験の有無による、人付き合いの違いを理解したうえで、新人教育にあたる必要があります。

新人教育で気を付けるべきこと

新人教育の場面でよくある“失敗例”をいくつかご紹介します。長く社内にいると気が付きにくく無意識に行ってしまうこともあるため、事前に意識して気を付けたいこととして、チーム内で共有しておきましょう。

新人教育で気を付けるべきこと

  • 新人が理解できない言葉を多用しない

  • 仕事の目的や背景をきちんと伝える

  • 組織の意向だけでなく個人のキャリア形成を考慮する

  • 相談しやすい環境を整える

  • 強く叱らない

  • 自分だけで抱え込まない

新人が理解できない言葉を多用しない

新人教育で気を付けるべきこととして、「新人が理解できない言葉を多用しない」ことがあげられます。

新人に仕事の説明をする際に、ビジネス用語や専門用語を多用すると、正しく内容が伝わりません。

また、業界用語や、自社内でのみ使っている特有な言葉にも注意が必要です。

新人の立場では、先輩の話を遮り、何度も質問をするのは勇気のいることです。

質問することができずに、分からないまま間違った理解をしてしまう、本当に覚えてほしい話の骨子よりも言葉の意味に気を取られてしまうなど、本末転倒な結果となってしまう場合もあります。

例えば、「PDCA」や「コンセンサス」など、当たり前に使っている言葉でも、新人にとっては馴染みのない言葉である可能性があります。

なるべく、分かりやすい言葉に言い換える、言葉の意味を知っているかを確認するなど、相手に合わせながら説明をするようにしましょう。

どんなに気を付けていても、日頃から使っている言葉はつい無意識に使ってしまいます。

説明の合間にこまめに新人が質問できる時間を設け、不明点や疑問点について聞きやすい状況を作ると良いでしょう。

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仕事の目的や背景をきちんと伝える

新人教育で気を付けるべきこととして、「仕事の目的や背景をきちんと伝える」ことがあげられます。

「なぜこの仕事をする必要があるのか」という業務の目的や背景を伝えずに、ただタスクとして概要や作業手順だけを伝えるのでは適切な教育とは言えません。

業務の目的や背景を知らないままでは、自分が取り組む業務の価値や必要性を十分に感じられず、「やらされている」と感じてしまい、モチベーションの低下を招く恐れもあります。

例えば、「記録をつける」というタスクがあれば、「記録を正しくつけておくことで、どんなメリットがあるのか」「記録をつけなければ、どんなマイナスがあるのか」ということまで伝えるようにしましょう。

タスクの意味や必要性を知ることで、タスクへの責任感が芽生え、実行漏れを防ごうという意識につながります。

また、新人が業務を1人で行うようになり、何か不測の事態が起きた場合にも、目的や背景を理解していれば、自分で代替案を考えるなど自発的に動きやすくなります。

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組織の意向だけでなく個人のキャリア形成を考慮する

新人教育で気を付けるべきこととして、「組織の意向だけでなく個人のキャリア形成を考慮する」ことがあげられます。

組織としての意向を押し付けるようにして仕事を依頼するのではなく、新人個人の将来のビジョンやキャリア形成への配慮をすることも忘れないようにしましょう。

例えば、会社として達成したい数値目標がある場合に、ただ「会社のために頑張る」のではなく、仕事の成果が本人にどのようなリターンを返すのかを言葉にして伝えることが大切です。

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相談しやすい環境を整える

新人教育で気を付けるべきこととして、「相談しやすい環境を整える」ことがあげられます。

ビジネスに関連する心理学用語の1つに、「心理的安全性(psychological safety)」という言葉があります。

心理的安全性とは、自分の発言が他者から非難されたり、罰せられたりする心配のない状態で、組織の中で自分の考えや気持ちを安心して発言できる状態のことを指します。

働きやすい職場環境づくりのために、日頃からメンバーの心理的安全性を担保しておきたいところですが、緊張感の高い状態で入社してくる新人を迎える前には、コミュニケーションの取りやすい環境が整っているかを振り返ってみましょう。

例えば、メンバーが全員忙しすぎて誰も新人の面倒を見ることができず、周囲とのコミュニケーションが少ない環境では、新人は「分からないことや疑問点があっても質問がしづらい」と感じてしまいます。

さらに、「自分は戦力として認められていない」「周囲の邪魔をしているのではないか」という後ろめたさを感じてしまったり、最初はしても仕方のない失敗で落ち込んだ気持ちを1人で抱えてしまったりして、ストレスをため込んでしまう場合もあります。

メンバーを集めたランチ会など業務から少し離れた場所で雑談や対話ができる機会を作る、ディスカッションの場では意見を満遍なく聞くなど、入ったばかりのメンバーでも自分の考えや気持ちを口にしやすい雰囲気作りを心掛けましょう。

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強く叱らない

新人教育で気を付けるべきこととして、「強く叱らない」ことがあげられます。

新入社員の世代は怒られることに慣れていません。

30代以上の世代は、教育現場で怒鳴られた経験などもあったかもしれませんが、今の20代以下の世代はほとんどないと考えて良いでしょう。

それだけに、強く言い過ぎると新入社員の心理的ダメージが大きくなり過ぎる可能性があります。

また、教育担当者は新入社員より立場が上と見られてしまうため、ちょっと叱ったつもりでも、パワハラと見なされる懸念もあります。

上の世代からすると、時に怒鳴られながら仕事は覚えるものという感覚が染み付いているかもしれませんが、叱ることが高い教育効果をもたらすとは言えません。

言うべきことをはっきりと伝える必要はありますが、言い方はあくまで落ち着いた口調で指摘したいことを端的に伝えるようにしましょう。

新入社員にミスなどがあっても、まずは落ち着いて対応するようにしましょう。

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自分だけで抱え込まない

新人教育で気を付けるべきこととして、「自分だけで抱え込まない」ことがあげられます。

新入社員の育成は会社の将来にも大きく影響します。

だからこそ、育成は教育担当者だけでなく、組織で取り組む必要があります。

新人教育の担当者になると、つい担当者が1人で抱え込んでしまい、上手くいかない時に精神的に辛い状況に追い込まれてしまう可能性があります。

最悪の場合、新人教育以外の業務にも支障をきたすこともあるでしょう。

教育担当者は上長とも新人教育の進捗について密にやり取りをし、仮に上手くいかないことがあっても、上長が直近の状況を把握しておくようにしましょう。

教育担当者が1人で抱え込まず、上長含め周りの従業員も巻き込んで進めることで、新人教育がスムーズに進みます。

新人教育を効果的に行うためのステップ

新人を1人のビジネスパーソンとして成長させるために何が必要か、新人教育を効果的に行うためのステップについて、5つのプロセスに分けて確認してみましょう。

新人教育に必要なこと

新人教育を効果的に行うためのステップ

  1. 相手を知る
  2. 受け入れる雰囲気を作る
  3. 目的を共有する
  4. 教えるだけでなくやらせる
  5. 適切なフィードバックをする

相手を知る

新人教育を効果的に行うためのステップの1つ目は、「相手を知る」ことです。

新入社員とは世代間ギャップなど様々な違いがあります。

違いを知らずにコミュニケーションを取ろうとしても、関係がギクシャクしてしまう可能性があります。

大切なのは、相手を理解する姿勢です。

後輩にあたる人間になぜ指導する側が気を遣わなければならないのかと疑問に思うかもしれませんが、気を遣うのは新入社員も一緒で、新たな環境に適応しようと一生懸命になっているはずです。

新入社員はどんな時代背景で育ってきたのか、そしてひとりひとりの趣向は何か、会社でどんな仕事を成し遂げたいと思っているのかについて、しっかりと理解することが、新人教育の第1歩です。

受け入れる雰囲気を作る

新人教育を効果的に行うためのステップの2つ目は、「受け入れる雰囲気を作る」ことです。

普段の業務が多忙で、教育担当以外の従業員が新入社員に気を向けるのはなかなか難しい場合があります。

しかし、新入社員からすると「自分は歓迎されているのか」と不安になることもあります。

ちょっとしたことでも、先輩たちから声をかけられたら新入社員も安心するはずです。

教育担当者以外の従業員も新入社員に関心を持つように、受け入れ前に組織全体に呼びかけるようにしましょう。

目的を共有する

新人教育を効果的に行うためのステップの3つ目は、「目的を共有する」ことです。

新人教育のゴールはどこにあるのかを、教育担当者は新入社員としっかり確認する必要があります。

「業務をできるようにするため、どのようなスキルが必要か」「先輩やお客様と一緒に仕事を進めるうえで、どのような姿勢が求められるか」など、座学で学ぶこともあれば、OJTを通じて身に付けるスキルもあります。

教育プログラムを新入社員が進めるうえで、より効果的にするには、目的を新入社員に理解してもらう必要があります。

有無を言わせずやらせるのでは、新入社員も腑に落ちず、学習効果も上がらない可能性もあるため、「目的の共有」を怠らずにするようにしましょう。

教えるだけでなくやらせる

新人教育を効果的に行うためのステップの4つ目は、「教えるだけでなくやらせる」ことです。

教育すると聞くと、一方的に話して伝えるというイメージを持ちがちですが、それだけでは新入社員はなかなか伸びません。

最初は教育担当が補助に付く必要がありますが、最終的には新入社員が独り立ちする必要があります。

だからこそ、失敗させるつもりで思い切ってやらせることも大切です。

「失敗は成功のもと」という言葉があるように、失敗を通じて新入社員も成長するはずです。

適切なフィードバックをする

新人教育を効果的に行うためのステップの5つ目は、「適切なフィードバックをする」ことです。

仕事をやらせて、そのままにするのは非常にもったいないことです。

仕事を通じて成長のきっかけをつかもうとしている新入社員の後押しをするフィードバックが欠かせません。

フィードバックでは、言い方に気を付ける必要がありますが、率直にできていることと、できていないことを伝える必要があります。

新人教育で1番難しい部分かもしれませんが、一人前のビジネスパーソンに育ってもらうためにしっかりやり切りましょう。

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新人教育研修のカリキュラム

新人教育と言っても、新人教育を行う相手のスキルによって適したカリキュラムは異なります。

新人教育研修で導入されるカリキュラムについて確認してみましょう。

新人教育研修のカリキュラム

  • 会社の企業理念や事業内容

  • 従業員同士の関係構築とチームビルディング

  • ビジネスマナーやビジネスルール

  • コミュニケーションスキル

  • ロジカルシンキング

  • 業務遂行に必要な専門的な知識やスキル

  • 研修後のフォローアップ

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会社の企業理念や事業内容

組織の一員として先輩従業員や上司と共通の目標を持って働いてもらうためには、改めて自社の企業理念や商品やサービス概要といった事業内容について理解を深めてもらう必要があります。

また、コンプライアンスや情報セキュリティ、就業規則や行動規範などの社内の規則やルールを学び、仕事へのスタンスを共通認識として持ってもらうことも重要なポイントとなります。

会社の企業理念や事業内容の主な教育方法としては、人事部による座学研修などがあげられます。

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従業員同士の関係構築とチームビルディング

新人教育として、簡単なゲームなどを通してコミュニケーションをとるなど、社員同士の関係構築やチームビルディングを目的としたレクリエーションを実施する場合もあります。

従業員同士の関係構築とチームビルディングの主な教育方法としては、人事部によるレクリエーションなどがあげられます。

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ビジネスマナーやビジネスルール

社会人が身に付けておきたいビジネスマナーやビジネスルールについて教える研修カリキュラムもあります。

例えば、電話応対や来客対応、名刺交換の仕方といった基本的なビジネスマナーの他、上司に報告、連絡、相談することの重要性や、一般的なビジネス用語など仕事をするうえで必要なマナーやルールを覚えてもらいます。

社内研修であれば、現場でのコミュニケーションをスムーズにするために、社内でよく使われている社内用語について覚えてもらうのも一案です。

ビジネスマナーやビジネスルールの主な教育方法としては、人事部による座学研修、実践的に学ぶロールプレイやケーススタディ、外部機関が行っている社外研修などがあげられます。

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コミュニケーションスキル

仕事を進めていくうえで、人との関わりを避けて通れない業務は数多くあります。

同僚、上司、ビジネスパートナー、顧客などと良い関係性を築いていくための対話力の上達を目指すカリキュラムを実施する場合もあります。

コミュニケーションスキルの主な教育方法としては、実践的に学ぶロールプレイやケーススタディ、グループ単位で課題に取り組むグループワーク、外部機関が行っている社外研修

などがあげられます。

ロジカルシンキング

論理的に物事を考える思考法であるロジカルシンキングも、ビジネスパーソンに求められるスキルの1つです。

ロジカルシンキングの基礎を学ぶ研修を新人教育のカリキュラムに取り入れている企業も多くあります。

ロジカルシンキングの主な教育方法としては、実践的に学ぶロールプレイやケーススタディ、外部機関が行っている社外研修などがあげられます。

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ロジカルシンキング(論理的思考)とは?やり方と考え方を具体例とあわせて簡単に解説

業務遂行に必要な専門的な知識やスキル

新入社員になるべく早く即戦力として活躍してもらうために、仕事に必要な専門的な知識やスキルを身に付けてもらうことが何よりも重要です。

配属先によって必要となる知識やスキルが異なるため、新入社員の配属が決まった後に研修が実施されることが多いでしょう。

また、研修でインプットしたことをOJTでアウトプットさせることでスキルの習得を図ります。

OJTを実施する際は、マニュアルやチェックシートといったツールを整備しておくことで、仕事に慣れていない新入社員でも業務を遂行しやすくなるだけでなく、自習にも役立つためレクチャーにかける時間を短縮することができます。

業務遂行に必要な専門的な知識やスキルの主な教育方法としては、外部機関が行っている社外研修、実務を通じて行うOJT研修、マニュアルやチェックシートの整備などがあげられます。

研修後のフォローアップ

一通りの研修が終わった後に、研修で学んだことを定着させるためにフォローアップ研修を実施する場合もあります。

フォローアップ研修は、新入社員が抱える不安やストレスをフォローする役割を担っていることも多いです。

研修後のフォローアップの主な教育方法としては、新入社員同士のグループディスカッション、メンター制度など第三者との面談やミーティングなどがあげられます。

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新人教育のカリキュラムは新入社員の経験値に合わせて設定を

新人教育とは、新入社員が自社で働くために必要な知識や社会人としてのマナー、業務内容、仕事の進め方などを教えて、戦力となる人材として育てることを言います。

新人教育の主な目的は、業務遂行のための知識やスキルを教えることで、即戦力となる人材を育て、会社の戦力を底上げすることです。

また、新人教育では、業務知識やスキルの習得の他、マインドの養成も含まれます。

新人教育のカリキュラムは、新入社員のこれまでの経験値やスキルに合わせて設定することが大切です。

また、新人教育の後は学んだことを定着させるためにフォローアップ研修を実施することも効果的です。

「HRBrain タレントマネジメント」は、従業員のスキルや研修履歴、1on1などのコミュニケーション施策の実施記録を、簡単シンプルに一元管理します。

さらに、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、OKRなどの目標管理、1on1やフィードバックなどの面談履歴などの一元管理も可能です。

HRBrain タレントマネジメントの特徴

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株式会社HRBrain 中野 太朗
中野 太朗
  • ISO30414リードコンサルタント/アセッサー

  • ビジネス統括本部 エンタープライズセールス

新卒で大手総合人材サービス会社にて新卒採用のコンサルティング営業に従事し、スタートアップ〜ナショナルクライアントまで数百社を担当。2023年にHRBrainに入社。上場企業中心に組織診断サーベイ、タレントマネジメント等を提案。

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