#人材育成
2024/10/16

ワークエンゲージメントとは?意味と測定方法や尺度と高める方法について解説

目次

ワークエンゲージメントとは、仕事に関してポジティブかつ充実した心理状態を指し、ワークエンゲージメントが高まることは、従業員個人だけではなく、企業にもポジティブな影響を与えることが知られており、特に人事領域では近年さらに広く注目されている概念の1つと言えます。

この記事では、ワークエンゲージメントの意味と要素、ワークエンゲージメントに厚生労働省が注目する理由、ワークエンゲージメントの測定方法と尺度、ワークエンゲージメントを高めるメリットと方法について解説します。

ワークエンゲージメントを向上させる「組織診断サーベイ」

ワークエンゲージメントとは

ワークエンゲージメントとは、仕事に関してポジティブかつ充実した心理状態を表しており、オランダのユトレヒト大学のウィルマー・B・シャウフェリ教授らが2002年に提唱した概念です。

ワークエンゲージメントが高まることは、従業員個人だけではなく、企業にもポジティブな影響を与えることが知られており、特に人事領域では近年さらに広く注目されている概念の1つと言えます。

ワークエンゲージメントの3つの要素

ワークエンゲージメントは、「活力」「熱意」「没頭」の3つの要素がそろった状態として定義されています。

令和元年版労働経済白書 第2部 第3章

(出典)厚生労働省「令和元年版労働経済白書 第2部 第3章」をもとにHRBrainが作成

ワークエンゲージメントの3つの要素

  • 活力:仕事から活力を得ていきいきとしていること

  • 熱意:仕事に誇りとやりがいを感じていること

  • 没頭:仕事に熱心に取り組んでいること

活力

活力とは、就業中に高水準でみなぎるエネルギーや心理的なレジリエンスのことを指し、「仕事から活力を得ていきいきとしていること」であると定義されています。

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熱意

熱意とは、仕事に対して強く関わっているという意識や仕事に対する意味を感じることを指し、「仕事に誇りとやりがいを感じていること」であると定義されています。

没頭

没頭とは、仕事に集中し没頭していること、つまり「仕事に熱心に取り組んでいること」であると定義されています。

(参考)厚生労働省「令和元年版労働経済白書 第2部 第3章

(参考)島津明人「職業性ストレスとワーク・エンゲイジメント

ワークエンゲージメント以外の仕事に対する心理状態

ワークエンゲージメントは仕事に対する態度や認知が「ポジティブ(快)」の状態であり、活動水準が「高い」ものを指す状態と言えます。

「仕事に対する態度や認知」と「活動水準の高さ」という2軸で、従業員の状態を測った場合、他にはどのような心理状態があるのか、ワークエンゲージメントに関連した概念について確認してみましょう。

仕事に対する心理状態

(参考)厚生労働省「令和元年版労働経済白書 第2部 第3章」、島津明人 (2010) 「職業性ストレスとワーク・エンゲイジメント」をもとにHRBrainが作成

ワーカホリック

ワーカホリックとは、ワークエンゲージメントと同様に、活動水準が「高い」ものとしてあげられます。

しかし、仕事への態度や認知が「ポジティブ(快)」ではなく「ネガティブ(不快)」なもので、「仕事をしなければならない」という過度な一生懸命さを招き、強迫的に働いてしまう点で、ワークエンゲージメントと差別化される概念です。

リラックス

リラックスとは、ワークエンゲージメントと同様に、仕事への態度や認知が「ポジティブ(快)」であるのに対して、活動水準が「低い」状態で仕事に対する活力があふれているとは言い難い心理状態です。

バーンアウト

バーンアウトとは、「燃え尽き症候群」とも言われ、仕事に対して過度にエネルギーを使ったことで疲弊してしまい、仕事への関心や自信が低下してしまった状態のことを指します。

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ワークエンゲージメントを維持した状態にするためには、活動水準を高め、かつ仕事に対する態度や認知をポジティブなものとして認識させることが重要と言えます。

ワークエンゲージメントに厚生労働省が注目する理由

ワークエンゲージメントの重要性の高まりの背景には、日本の現代社会で急速に進む少子高齢化による生産年齢人口の減少があげられます。

生産年齢人口の減少によって、企業での人手不足が進むことが見込まれます。

生産年齢人口の減少が進む状況下では、より多くの人が「働きがい」を持って働くことができる環境を整え、より豊かな職業人生を過ごしながら、「働く方の健康の促進」と「労働生産性の向上」を実現させることが重要であるとして、厚生労働省もワークエンゲージメントの向上に着目しています。

(参考)厚生労働省「令和元年版労働経済白書 第2部 第3章

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ワークエンゲージメントの尺度と測定方法(質問項目)

近年ワークエンゲージメントに対する関心の高まりから、ワークエンゲージメントについてさまざまな研究が進められ、ワークエンゲージメントを測定する方法も「活力」「熱意」「没頭」の3つの要素からの観点だけでないものが検討されるようになりました。

ワークエンゲージメントに関する代表的な3つの尺度について確認してみましょう。

UWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント尺度)

「UWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント尺度)」とは、ワークエンゲージメントの測定尺度として最も広く使用されている尺度です。

ワークエンゲージメントに関する研究で広く知られているオランダのユトレヒト大学のウィルマー・B・シャウフェリ教授らによって開発され、3つの因子について17の質問項目で測定する事ができるとされています。

UWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント尺度)の3つの因子

  • 活力:6項目

  • 熱意:5項目

  • 没頭:6項目

(参考)島津明人 (2010) 「職業性ストレスとワーク・エンゲイジメント

(参考)Schaufeli, W.B., Salanova, M., Gonzalez-Romá, V., et al.(2002) 「The measurement of engagement and burnout: A two sample confirmative analytic approach.

MBI-GS(マスラック・バーンアウト・インベントリー)

「MBI-GS(マスラック・バーンアウト・インベントリー)」とは、1996年にマスラック教授とライター教授によって開発された、全般的な職業人を対象とするバーンアウトの測定尺度です。

ワークエンゲージメントの逆の心理状態であるバーンアウトを測定することで、結果的にワークエンゲージメントの高さを測定できるとしています。

MBI-GSは、3つの因子について16の質問項目で測定する事ができるとされています。

MBI-GS(マスラック・バーンアウト・インベントリー)の3つの因子

  • 疲弊感:5項目

  • シニシズム(仕事に対する冷笑主義的態度):5項目

  • 職務効力感:6項目

(参考)北岡和代・荻野佳代子・増田真也 (2004)「日本版MBI-GS (Maslach Burnout Inventory-General

OLBI(オルデンバーグ・バーンアウト・インベントリ)

「OLBI(オルデンバーグ・バーンアウト・インベントリ)」とは、1998年にデメロウティ教授とナハライナー教授によって、MBIの構成概念の妥当性に関する課題を踏まえて開発された尺度の1つです。

OLBIはMBIと同様にアウトバーンを測定する尺度であり、MBIとの差異は、MBI-GSの構成要素が3因子であるのに対して、OLBIの構成要素は2因子のみで測定する事ができるという点です。

職種を問わずあらゆる労働者に活用できることが特徴です。

OLBI(オルデンバーグ・バーンアウト・インベントリ)の2つの因子

  • 心身含む疲労感(exhaustion):8項目

  • 離脱(disengagement):8項目

ワークエンゲージメントを測定する尺度はさまざまなものが開発されています。

さまざまな視点でワークエンゲージメントの測定を検討することは、あらゆる職業においてワークエンゲージメントの重要性が高まった結果と言えます。

(参考)Demerouti, E. and Nachreiner, F. (1998) 「Zur Spezifitaet von Burnout fuer Dienstleistungsberufe: Fakt oder Artefakt.」 

(参考)熊谷たまき・小竹久実子・藤村一美・三宮有里・上野 恭子 (2021)「the Oldenburg Burnout Inventory−German version邦訳の信頼性と妥当性の検討

従業員のエンゲージメントを可視化する方法
⇒「HRBrain 組織診断サーベイ」資料ダウンロード

ワークエンゲージメントを高めるメリット

ワークエンゲージメントを高めることで期待できるメリットについて確認してみましょう。

ワークエンゲージメントを高めるメリット

  • 組織コミットメントの向上

  • メンタルヘルスの安定

  • 離職率の低下や定着率の向上

  • 生産性の向上

  • 顧客満足度の向上

組織コミットメントの向上

ワークエンゲージメントを高めるメリットとして、「組織コミットメントの向上」があげられます。

ワークエンゲージメントの向上は組織コミットメントの向上に影響を与えることが示唆されています。

仕事から活力を得て熱意を持って仕事に取り組み、没頭できる環境では、組織が一丸となって業務に取り組むことができます。

実際に、2019年に行なわれた労働政策研究・研修機構による「人手不足等をめぐる現状と働き方等に関する調査」をもとに、厚生労働省が集計し分析した結果、ワークエンゲージメントと組織コミットメントに正の相関がみられました。

(参考)労働政策研究・研修機構「人手不足等をめぐる現状と働き方等に関する調査

(参考)厚生労働省「ワーク・エンゲイジメントと組織コミットメントについて

メンタルヘルスの安定

ワークエンゲージメントを高めるメリットとして、「メンタルヘルスの安定」があげられます。

ワークエンゲージメントの向上によって、仕事のやりがいだけでなくメンタルヘルスの改善も見込めます。

ワークエンゲージメントは、仕事による過度な疲労やストレスと負の相関があり、ワークエンゲージメントが高いほど、仕事からネガティブな影響を受けづらく、従業員の健康促進につながることが明らかになっています。

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離職率の低下や定着率の向上

ワークエンゲージメントを高めるメリットとして、「離職率の低下や定着率の向上」があげられます。

ワークエンゲージメントの向上が、離職率の低下や定着率の向上に寄与していることも明らかにされています。

組織コミットメントの向上と同様に、仕事に没頭できる環境があるからこそ、従業員はより組織から離れたくないと感じるようになり、離職率の低下につながると考えられます。

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生産性の向上

ワークエンゲージメントを高めるメリットとして、「生産性の向上」があげられます。

ワークエンゲージメントを高めることで、個人および企業の生産性を高めることが可能です。

従業員個人が仕事に熱意を持って働くことは、業務に集中するだけでなく、組織コミットメントの向上を通じてより高い組織力を促進し、パフォーマンスを発揮できることが考えられます。

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顧客満足度の向上

ワークエンゲージメントを高めるメリットとして、「顧客満足度の向上」があげられます。

ワークエンゲージメントを高めることは、顧客満足度の向上にもつながることが分かっています。

2005年にサラノバ教授とペイロ教授によって行われた研究では、従業員同士の積極的な支援によって仕事の資源が豊富になることで、組織のサービス風土が形成され、顧客満足度に還元されるのではないかという考察がされています。

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ワークエンゲージメントを高める方法

ワークエンゲージメントを高めるためにはどのような要素が重要なのか確認してみましょう。

ワークエンゲージメントを高める方法については、2001年にデメロウティ教授によって提唱された「JD-Rモデル(Job Demands-Resources model)」を参考にすると分かりやすいでしょう。

JD-Rモデル

(参考)厚生労働省「令和元年版労働経済白書 第2部 第3章」をもとにHRBrainが作成

「JD-Rモデル(Job Demands-Resources model)」とは、ワークエンゲージメントを規定する要因と、結果としてもたらされる効果を説明したものです。

JD-Rモデルによれば、ワークエンゲージメントを向上させるためには、「仕事の資源」と「個人の資源(心理的資本)」を充実させることが重要であるとされています。

仕事の資源

仕事の資源について具体的な要素を確認してみましょう。

仕事の資源

  • 就業条件(キャリア開発の機会など)

  • 対人・社会関係(適切なコーチングなど)

  • 組織での仕事の進め方(意思決定への参加、コントロールなど)

  • 課題(フィードバック、正当な評価など)

仕事の資源が豊富であればあるほど、仕事に関するストレスやプレッシャーが大きかったとしても、ワークエンゲージメントは高い水準で保たれることが明らかになっています。

つまり、人手不足などの従業員への仕事の要求度が高まる環境下でも、仕事の資源を活用できる環境を整備することで、ワークエンゲージメントを維持することができるようになります。

さらに、仕事の資源を豊富に満たす方法としては、具体的に「ほどよい業務量を保つ」「適切なフィードバックと評価をする」「キャリア開発の機会を与える」という3つがあげられます。

  • ほどよい業務量を保つ

仕事の資源を豊富に満たす方法として、「ほどよい業務量を保つ」ことがあげられます。

業務量が多過ぎてしまい、仕事に追われ働き過ぎてしまうことで、ワーカホリックや、ゆくゆくはバーンアウトの状態を引き起こしてしまう可能性があります。

逆に、業務量が少な過ぎても、仕事に対する達成感が得られず、仕事に対するやりがいを感じられなくなってしまいます。

上司は、1on1などで部下のタスクや心身の状況を把握したうえで、適切な業務量をコントロールすることが求められるでしょう。

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  • 適切なフィードバックと評価をする

仕事の資源を豊富に満たす方法として、「適切なフィードバックと評価をする」ことがあげられます。

従業員は、自分が行った業務に対して適切な内容や頻度で、フィードバックや評価が無いと、自分の行った業務できちんと成果を出せていたのか、正しかったのかが分からないままになってしまい、やりがいを感じられなくなってしまう場合があります。

納得のいくようなフィードバックや評価を心掛けることで、従業員のワークエンゲージメントを高められると考えられます。

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  • キャリア開発の機会を与える

仕事の資源を豊富に満たす方法として、「キャリア開発の機会を与える」ことがあげられます。

キャリアの展望が明確になっていることで、自分が今の仕事を通じてどのように成長できるかが想像でき、業務に向き合う姿勢もより熱意あるものとなります。

実際に、2019年に行なわれた労働政策研究・研修機構「人手不足等をめぐる現状と働き方等に関する調査(正社員調査票)」でも、「勤め先企業でどのようにキャリアを築いていくか、キャリア展望が明確になっている」という認識を持つ頻度の高さと、ワークエンゲージメントスコアの間には正の相関があることが明らかになっています。

(参考)労働政策研究・研修機構「人手不足等をめぐる現状と働き方等に関する調査

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個人の資源

個人の資源とは、個人が成長するために重要となるポジティブな心理状態のことを指します。

個人の資源について具体的な要素を確認してみましょう。

個人の資源

  • 自己効力感・成長実感

  • 楽観性

  • レジリエンス(逆境からの回復力、困難に立ち向かう力)

さらに、個人の資源を充実させる方法としては、具体的に「業務の難易度を適切にコントロールする」「仕事とプライベートのメリハリをつけさせる」という2つがあげられます。

  • 業務の難易度を適切にコントロールする

個人の資源を充実させる方法として、「業務の難易度を適切にコントロールする」ことがあげられます。

適切な難易度の業務を数多くこなすことで、従業員は成長実感や「自分はこの仕事を遂行できる」という自己効力感や自信を得ることができます。

業務が簡単すぎると成長実感が得られなかったり、逆に難しすぎても途中で挫折してしまうなど、難易度の塩梅を見極め業務を任せることが重要になります。

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  • 仕事とプライベートのメリハリをつけさせる

個人の資源を充実させる方法として、「仕事とプライベートのメリハリをつけさせる」ことがあげられます。

業務中のワークエンゲージメントの向上には、休み方も重要な要素となります。

特に、人手不足の職場では、仕事中の過度なストレスや疲労を感じることが考えられます。

ストレスを終業後や休日に十分に回復させ、再度就業する際のワークエンゲージメントを高めることも重要となります。

業務を行っていない際は、心理的にも業務からの距離を離れさせられるように、メリハリのある業務への姿勢をレクチャーすることも重要であると言えます。

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ワークエンゲージメントの向上が組織に与える影響

ワークエンゲージメントとは、仕事に関してポジティブかつ充実した心理状態のことを指します。

特に厚生労働省は、働く人が「働きがい」を持って働くことができる環境を整えることを日本の労働市場における課題の1つとしています。

その中で重要なキーワードとしてワークエンゲージメントを取り上げ、「働きがい」を測る1つの指標として示しています。

つまり、ワークエンゲージメントの向上は、抽象的な概念である「働きがい」の向上を客観的に捉えるための鍵となるとも言えます。

実際に、ワークエンゲージメントを向上させることで、従業員の組織コミットメントの向上や定着率の向上を通じて、ゆくゆくは企業の業績に望ましい影響を与えることが明らかになっています。

近年注目を集めているワークエンゲージメントですが、ワークエンゲージメントの指標を向上させるための方法として、就業条件や仕事をすることで得られる対人や社会関係などを指す「仕事の資源」と、個人が成長するために重要なポジティブな心理状態のことを指す「個人の資源」を充実させることがあげられます。

仕事の資源と個人の資源を向上させることで、従業員のワークエンゲージメントを向上させ、さらに従業員の健康状態の改善や働きがいの向上、生産性の向上、企業業績の向上を見込むことができるようになります。

ワークエンゲージメントの向上を推進する「組織診断サーベイ」

ワークエンゲージメントとは、仕事に関してポジティブかつ充実した心理状態を指し、ワークエンゲージメントが高まることは、従業員個人だけではなく、企業にもポジティブな影響を与えることが知られており、特に人事領域では近年さらに広く注目されている概念の1つと言えます。

個人のワークエンゲージメントを向上させるためには、定期的なスコアの測定から分析までが重要になります。

「組織診断サーベイ」は従業員体験やエンゲージメントを可視化し、課題の優先順位付けから改善アクションの提案までを行うことが可能です。

改善施策に直結した設問設計を行うことで、改善アクションを明確にし、従業員エンゲージメントの向上を実現します。

「HRBrain 組織診断サーベイ」は、組織全体の状態の可視化はもちろん、従業員ひとりひとりにフォーカスした分析が可能なため、企業と従業員の「エンゲージメントスコア」の調査と可視化ができ、人的資本の情報開示にも対応したデータの収集から活用をサポートします。

また、改善施策に直結した独自の設問設計によって、改善アクションを明確に、従業員エンゲージメントの向上を実現します。

「HRBrain 組織診断サーベイ」の特徴

  • 高いカスタマイズ性で自社にあった運用を実現

設問内容、配信対象やスケジュールなど、柔軟なカスタマイズが可能

  • 課題の優先順位付けから具体的な改善アクションへの接続まで

部署、年齢、役職、性別、評価データなど豊富な分析軸を活用し組織ごとの根本課題を特定できます

  • 人的資本の情報開示にも対応したデータの収集から活用

エンゲージメント状態の定量化を実現し、人的資本の情報開示に必要な人材データの収集が可能

▼「組織サーベイ」についてさらに詳しく
組織サーベイとは?目的や従業員満足度調査・社内アンケートとの違いを解説

株式会社HRBrain 中野 太朗
中野 太朗
  • ISO30414リードコンサルタント/アセッサー

  • ビジネス統括本部 エンタープライズセールス

新卒で大手総合人材サービス会社にて新卒採用のコンサルティング営業に従事し、スタートアップ〜ナショナルクライアントまで数百社を担当。2023年にHRBrainに入社。上場企業中心に組織診断サーベイ、タレントマネジメント等を提案。

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