#人材管理
2025/01/27

バリューチェーンとは?分析方法や人材マネジメントへの活用法をわかりやすく簡単に解説

目次
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バリューチェーンとは、「価値の連鎖」と訳され、製品やサービスが顧客のもとに届くまでの工程で、どこに価値を生み出しているかを分析するフレームワークを指します。

また、バリューチェーンを人事マネジメントで活用することで、人事評価の改善にも役立ちます。

この記事では、バリューチェーンとサプライチェーンとの違い、バリューチェーン分析と目的について、バリューチェーン分析のやり方、バリューチェーンの人事戦略での活用、人材マネジメントチェーンとは、バリューチェーンの人事制度見直しへの活用について、わかりやすく簡単に解説します。

人材マネジメントチェーンを活用した自社の人事評価の改善に

バリューチェーンとは

バリューチェーンの概念図

バリューチェーンとは、英語で「value chain」と書き、「バリュー」は価値や値打ちを、「チェーン」は鎖や連鎖という意味を持ち、「価値の連鎖」と訳され、製品やサービスが顧客のもとに届くまでの工程で、どこに価値を生み出しているかを分析するフレームワークを指します。

バリューチェーンは、製品やサービスの提供に直接関係する「主活動」と、技術開発など主活動を間接的に支援する「支援活動」の2つの要素に分けられます。

バリューチェーンとサプライチェーンとの違い

サプライチェーンとは「供給連鎖」とも言われ、原材料から顧客に届くまでの一連の流れを指す言葉です。

サプライチェーンを管理し、製品の開発や製造、販売を最適化する手法をサプライチェーンマネジメントと呼びます。

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バリューチェーン分析の目的

バリューチェーン分析とは、製品やサービスが顧客に提供されるまでの流れを工程ごとに分けて分析するマーケティング手法です。

バリューチェーン分析の目的について確認してみましょう。

バリューチェーン分析の目的

  • コストが把握できる

  • 自社の強みや弱みが整理できる

  • 競合のバリューを分析できる

  • 経営戦略や事業戦略として活用できる

コストが把握できる

バリューチェーン分析の目的として、「コストが把握できる」ことがあげられます。

バリューチェーン分析によって、どの工程で、どのくらいのコストがかかっているかを把握することができます。

分析を通して無駄なコストが浮き彫りになるため、コスト削減を実施する際に効果的です。

例えば、製品の配送に使っている費用を細かく分析して不要なコストがないかを分析したり、どこに広告費が使われているかを把握したりと、細かく分析することで各工程にかかるコストが浮き彫りになります。

自社の強みや弱みが整理できる

バリューチェーン分析の目的として、「自社の強みや弱みが整理できる」ことがあげられます。

各工程で提供できている価値を分析することで、自社の強みや弱みが見えてきます。

自社の強みと弱みを整理し、「どこに重点を置くか」「どこを改善していくか」などについて洗い出すことで、今後の経営指針を決める1つの指標にすることができます。

競合のバリューを分析できる

バリューチェーン分析の目的として、「競合のバリューを分析できる」ことがあげられます。

競合のバリューチェーンを分析することで、「競合の強みはどこにあるのか」「競合と差別化を図るべきところはどこなのか」がわかります。

そして、競合の分析結果を元に、競合が次にどう動くのかを予測することができます。

また競合のバリューを分析し、それに対しての自社の強みを整理することで、今後の戦略を組み立てることが可能になります。

経営戦略や事業戦略として活用できる

バリューチェーン分析の目的として、「経営戦略や事業戦略として活用できる」ことがあげられます。

バリューチェーン分析でコストを把握し、自社の強みや弱みを分析することで、精度の高い情報が集まり、今後の戦略へ活用する事ができます。

分析結果によっては、今後の展開を大きく左右することもあります。

バリューチェーン分析のやり方

バリューチェーン分析のやり方について確認してみましょう。

バリューチェーン分析のやり方

  1. バリューチェーンの洗い出し
  2. コスト把握
  3. 強みや弱みの分析
  4. VRIO分析

バリューチェーンの洗い出し

バリューチェーン分析のやり方の1つ目のステップは、「バリューチェーンの洗い出し」です。

バリューチェーンの洗い出しとは、自社の活動をできるだけ細かく洗い出しする作業で、活動は「主活動」と「支援活動」に分けて洗い出します。

主活動とは、主に利益に直結する活動で、「商品企画」「仕入」「店舗運営」「集客」「販売」「アフターサービス」など、商品が顧客に届くまでの工程を指します。

支援活動とは、主活動をサポートする活動で、「資金調達」「人材育成」「インフラ」など、利益には直結しないものの、必要不可欠な活動を指します。

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コスト把握

バリューチェーン分析のやり方の2つ目のステップは、「コスト把握」です。

バリューチェーンの洗い出しが終わったら、活動ごとにかかっているコストを表などにまとめて把握できるようにします。

例えば、「商品企画:600万円・商品企画部」「販売:1,000万円・販売部」など、部署ごとに年間費用などあらゆる面のコストを分析します。

コストが下げられそうなところが見えてきたら、その工程をピックアップして、さらに分析を行います。

強みや弱みの分析

バリューチェーン分析のやり方の3つ目のステップは、「強みや弱みの分析」です。

強みや弱みの分析とは、洗い出した活動に対して「強み」と「弱み」の意見を集める分析方法です。

意見は、社内の従業員からできるだけ多くもらうことを意識しましょう。

例えば、5人に「自社の強みと弱みを教えてください」と聞けば、それぞれの見ている情報や、思っていることが違うため、5人とも別々の意見が出てくるでしょう。

できるだけ多くの意見を聞くことで、自社の強みや弱みが浮き彫りになり、バリューチェーン分析の精度が上がっていきます。

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VRIO分析

バリューチェーン分析のやり方の4つ目のステップは、「VRIO分析」です。

VRIO(ヴァリオ)分析とは、「価値(Value)」「希少性(Rareness)」「模倣可能性(Imitability)」「組織(Organization)」の4つの視点から洗い出した活動を分析する方法です。

VRIO分析とは

VRIO(ヴァリオ)分析

  • 価値(Value):その活動は経営目標の達成に有効か

  • 希少性(Rareness):その活動は希少性があるか

  • 模倣可能性(Imitability):その活動はマネされにくいか

  • 組織(Organization):その活動が最大限に活かすことができる組織作りができているか

強みや弱みの分析で洗い出した情報を加味したうえでVRIO分析を行うことで、改善する項目の優先順位を明らかにすることができます。

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バリューチェーンの人事戦略での活用

バリューチェーンは、人事戦略においても活用することができます。

実際に慶應義塾大学大学院准教授の小杉俊哉氏によって提示された「人材マネジメントバリューチェーン」と呼ばれる手法があります。

人材マネジメントチェーンとは

人材マネジメントバリューチェーンとは、人材マネジメントに関する一連の価値の連鎖が、顧客や市場に向けた最終的な価値を創出して、企業に競争優位をもたらすという考え方です。

分析では、「ビジョン」「リーダーシップ」「組織・人事戦略」「人事制度・施策」「従業員」の順で、従業員を最終工程として、人事におけるバリューチェーン分析を行っていきます。

結果的に従業員の育成が市場や顧客に影響を与えるという考え方です。

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バリューチェーンの人事制度見直しへの活用

人材マネジメントバリューチェーンは、人事制度の見直しにも活用が可能です。

そもそも人事制度は、ビジョンを実現するための組織のあり方や、人物像を明確にすることで、自社に合った人事制度を構築することができます。

人材マネジメントバリューチェーンに連なる全ての要素を見直し、方向性をそろえることで、自社に適した人事制度が構築しやすくなり、従業員のモチベーションアップやスキルアップにもつながっていきます。

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バリューチェーンは人事マネジメントでも役立つ

バリューチェーンとは、「価値の連鎖」と訳され、製品やサービスが顧客のもとに届くまでの工程で、どこに価値を生み出しているかを分析するフレームワークを指します。

バリューチェーンは、製品やサービスの提供に直接関係する「主活動」と、技術開発など主活動を間接的に支援する「支援活動」の2つの要素に分けられます。

また、バリューチェーンを人事マネジメントで活用することで、人事評価の改善にも役立ちます。

人材マネジメントバリューチェーンを用いて、自社の従業員の育成や評価を見直してみても良いかもしれません。

「HRBrain タレントマネジメント」は、人材マネジメントバリューチェーンに関連する、従業員の教育やスキル管理のデータを管理し、見える化を実現します。

さらに、従業員のスキルマップや、これまでの実務経験、育成履歴、異動経験、人事評価などの従業員データの管理と合わせて、OKRなどの目標管理、1on1やフィードバックなどの面談履歴などの一元管理も可能です。

HRBrain タレントマネジメントの特徴

  • 検索性と実用性の高い「データベース構築」を実現

運用途中で項目の見直しが発生しても柔軟に対応できるので安心です。

  • 柔軟な権限設定で最適な人材情報管理を

従業員、上司、管理者それぞれで項目単位の権限設定が可能なので、大切な情報を、最適な状態で管理できます。

  • 人材データの見える化も柔軟で簡単に

データベースの自由度の高さや、データの見える化をより簡単に、ダッシュボードの作成も実務運用を想定しています。

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株式会社HRBrain 中西諒
中西 諒
  • 株式会社HRBrain コンサルティング事業部 組織・⼈事コンサルタント

大学卒業後、組織・人事コンサルタントとして、研修設計/納品、アセスメント設計/納品等、商材開発から納品フロントまで一気通貫でプロジェクトを担当。
各社の評価制度に合わせた評価者研修の設計も担当しており、これまでの支援実績は200社以上。

現在は、HRBrainコンサルティング事業部で組織・人事コンサルタントとして活躍中。人事評価制度設計のコンサルティングに加え、評価者研修/1on1研修/フィードバック研修/キャリアマネジメント研修等、企業の課題に合わせた様々な研修の設計/納品を担っている。

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