理想とする人事評価制度の構築。 人事コンサルタントと取り組む組織改善とは

理想とする人事評価制度の構築。 人事コンサルタントと取り組む組織改善とは

アペックス株式会社 代表取締役

松本 泰史 様

アペックス株式会社 総務部 副部長

神保 和弘 様

アペックス株式会社 総務部総務課 課長

岡村 圭一 様

  • 製造・メーカー
  • 51~300名
  • 人事評価や目標管理の運用を効率化したい
  • 評価の納得度を向上させたい
  • 人事制度の見直しをしたい
  • コンサルティング

HRBrain導入開始:2023年07月01日

理想とする人事評価制度の構築。 人事コンサルタントと取り組む組織改善とは

  • 課題背景
    • 評価基準が統一されていないため、各部門ごとの評価点数に大きな差が出てしまっていた
    • なにをすれば高い評価に繋がるのかが不明瞭だったため、「上司部下間の目標のすり合わせ」や、「成長に向けたフィードバックの実施」等、従業員の人事評価制度への参加意識が低くなってしまっていた。
  • 打ち手
    • HRBrain コンサルティングと共に人事評価制度(等級/評価/報酬)の改定を行なった
    • 等級ごとの求められる役割、昇格/評価の基準、評価結果による報酬決定ルール等を明文化した
  • 効果
    • 会社と従業員の双方にとってメリットのある人事評価制度が構築できた(会社:業績向上/人材育成、従業員:理想のキャリア実現)

アペックス株式会社 代表取締役の松本泰史様、総務部副部長 神保和弘様、総務部総務課課長 岡村圭一様にHRBrain コンサルティングを導入した目的、おすすめポイントを伺いました。

会社情報

  • 半導体製造装置の開発、設計、製造、メンテナンスサービス
  • 放送用光学機器の販売、修理
  • 真空機器の販売、修理、メンテナンスサービス
  • 海外製品の輸入、販売など
  • 従業員数(連結)160名(2024年5月現在)

形骸化した人事評価制度を改善するために人事コンサルタントに相談

Q. HRBrainとのご契約前に抱えていた人事課題を教えてください。

神保様:
人事課題は2つありました。
人事評価制度こそあったものの、
従業員が積極的に取り組めていなかったことが1つ。
もう1つは、労務管理のシステム化ができていなかったことです。
名簿に住所などを足していった結果、「どれが最新のデータなのか」がわからなくなってしまいました。

岡村様:
被評価者の立場では、「なにをしたら自分が評価されるのかがわからない」「どのような仕事に取り組んで成果を出していくのかが見えにくい」などの問題がありました。
結果、なんとなく仕事に取り組んでいるという受動的な姿勢が見受けられました。
また若い従業員に対して「どのように目標を言語化して伝えたらいいか」について、評価者として悩みがありました。

松本様:
私には、評価者としての悩みがありました。
当社には3つの部門があるのですが、それぞれの部門の評価点数に大きな差が出ていました。しかし、
「この評価点数は正しいのか」が判断できず、部下との擦り合わせの際に同じような点数をつけてしまい、無難な評価になる傾向がありました。
また「人事評価は売上に直結しているのか」「マネージャーたちはきちんと部下を管理できているのか」という悩みもありました。
そこで営業部門は
63個の項目を掲載した評価シートを作成したのですが、項目数が多く運用が大変であった事から、やがて形骸化していってしまいました。

そして人事課題に着手する前に、退職金の問題が先に浮上しました。
このままの状況では「得する人」と「損する人」が出てきてしまいます。
「損する人」には、「あなたは、これからこのように仕事に取り組んでいけば、給料は上がります。だから大丈夫です」と説得したかったのですが、現状の人事評価制度では、一概には言い切れない面がありました。
そのため、従業員を安心させるためにも、まずは人事評価を最優先で取り組む必要がありました。

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Q.今までの人事評価制度の運用状況を教えてください。

神保様:
人事評価は年2回、Excelで運用をしていましたが、毎年似たような目標ばかりで「新しさがない」状況でした。
また
被評価者が目標設定をして、評価者がそのまま受け入れる状態であったため、人材育成の面で、効果が表れにくい運用状況でした。

岡村様:
人事評価の運用の理想形は、期初に目標を立てて、期末に振り返ることです。
しかし、
当社の場合は期初に目標を立てず、期末は「わたしはこれとこれをやりました。だから評価してください」というような事後報告のケースが多くありました。
従業員にとって人事評価とは、いわば年末調整と同じような位置づけで、一種の「義務」として取り組んでいるだけにすぎませんでした。
また上司からのフィードバックの質もまちまちで一貫性が見られませんでした。

松本様:
人事課題の質問に重複した答えにはなりますが、流れ作業のようにおこなっていたために、本来の目的を失っていました。
冒頭に述べたように
営業部門の評価シートは項目が63個もあったため、従業員にとってはかなりの負担になっていました。
また従業員からみて「この評価をつけたらいくらになるのか」といった、評価の給与への反映についても、わかりにくい状況でした。

Q. HRBrainを選んだ決め手(提供サービス、営業の印象、サポート体制など)を教えてください。

岡村様:
2020年に役員からタレントマネジメントについての質問を受けたため、情報収集をしていました。
ちょうどその直後に訪れた展示会で、様々なHRツールを目にする中でHRBrainのブースに立ち寄りました。そこで他社と比較して、
人事評価を軸に「人にフォーカス」したツールという印象を受けました。
また人事のコンサルティング事業を手がけている点も、高評価でした。

松本様:
当社は事業としてものづくりをしているため、コンサルタントのものづくりに対するスタンスを重視していました。
そこで、課題に対して伴走をお願いするコンサルタントに「コンサルティングをもの作りにたとえたらどうなるのか」という質問をしました。
他社のコンサルタントの多くは、表立っては言いませんが「不具合に関しては関知しない」というスタンスでした。
しかし、
HRBrainの営業は「3年間はなんとかします!」と言い切りました。
「いや、でもあなたが3年間HRBrainに在籍しているかはわかりませんよね」と私がいうと、「そういうときもあります!」と正直に答えていただきました。
その「なんとかしよう」という意気込みと、頭の回転の速さに、惚れこみましたね。
ものづくりについても真摯にやってきたという誠実な印象がありました。

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コンサルタントと共に理想の人事評価制度を構築

Q.どのような流れで人事評価制度設計は進行しましたか?

神保様:
人事評価制度の全体像を「グランドデザイン」という形で描き、その後「等級制度」→「評価制度」→「報酬制度」という流れで、各制度の詳細を決めていきました。期間でいうと、約半年間のプロジェクトでした。

松本様:
HRBrainは、まず顧客のゴールを言葉にして明確に表現します。そこから逆算してコンテンツを作りつつ、ゴールを再確認していくというやり方で、進行していきました。
「顧客とゴールを擦り合わせて、途中で振り返って必ず確認する」という作業を毎回必ずやっていた点が、素晴らしいと感じました。

また、我々では具体的にイメージできない、フワッとした曖昧な箇所を固める作業に苦労しましたが、HRBrainにたたき台を作成いただいたり、議論などで我々から引き出してもらったりといった作業で、その曖昧な部分を明確にすることができました。

Q.印象に残っているコンサルテーション・サポート・支援はありますか?

松本様:
印象に残っていることは2つあります。
1つは「スペシャリストコース」の設立ですね。
他社事例などのイメージから、名前を聞いたときには「マネージャーになれない人が選択するコース」という思い込みがありました。
しかし、そうではなく「人事業務のない専業としてのスペシャリスト」というコースだと、認識をあらためてもらいました。
もう1つは、報酬制度の中で「長い間、同じ等級に留まっていると昇給しづらくなる」と打ち出したことです。昇給を算出する際の計算式の係数の中に組み込んだ事で、従業員へのメッセージとして非常に明確に伝える事ができました。

ほかにも、会議を進めるテクニックの上手さが印象的でした。
毎回、会議のはじめに「ここまでは結果を出そう」と決めて、実際にそのとおりに進行します。
時間がかかりそうなテーマ(昇給額・賞与額の算出など)の場合は、決定まで余裕を持たせてもらいました。
「ここでは決まらないけれど、次に決めましょう!」と言っていただいて、「会議ってこうやるんだ」という勉強にもなりました。

毎回「次、HRBrainは何を出してくるんだろう」と、会議が楽しみでした。
顧客にネクストアクションを持たせない工夫が徹底していました。

Q. 求めていた人事評価制度は構築できましたか?

岡村様:
今後運用を続けていく中で再調整やチューニングが必要なところは出てくると思いますが、
新制度のスタート時点ではまさに理想像というべき、納得感のある人事評価制度ができあがったと思っています。

Q.コンサルタントに対する感想を教えてください。

神保様:
やる気に満ち溢れていて、打ち合わせの事前準備もしっかりされていました。
実際の打ち合わせも、最終的に時間どおりにまとめていく手腕はさすがでした。

松本様:
他社と異なり、HRBrainはコンサルタントのキャラクターが立っていました。
また他社の場合、同じ雛形を使いまわしている印象がありましたが、
HRBrainの場合は、顧客に対して「オリジナルのものを提供しよう」という強い気持ちを感じました。
真摯に向き合ってくれている、信頼感がありました。

Q.人事評価制度改定やシステム導入によって、社内からどのような反響がありましたか?

神保様:
マネージャーに対し、評価者研修をおこないました。
当社にとってははじめての開催でしたが、
大変好評で、評価者の「もっとはやく受けておくべきだった」「目から鱗だ」という声を聞くことができました。
その評判を聞きつけたメンバークラスから「ぼくたちの研修はないんですか」と質問があったほどです。

人材データを集約・分析し、従業員の教育を進める

Q.今後、HRBrainコンサルティングやシステムをどのように活用していきたいですか?

神保様:
今後は
新入社員の手続きをHRBrainのシステムのなかでペーパーレス化をはかっていきたいです。
ほかには離職防止のアラートについても活用を考えています。

岡村様:
今後HRBrainには、社内のポータル的な役割を担っていただきたいです。
HRBrainで給与・人事評価などの情報を閲覧するだけでなく、従業員同士がコミュニケーションツールとして活用することを期待します。

松本様:
全システムをHRBrainに統合したいです。
また
HRBrainにデータを入力・集約していくにあたって、AIを使って従業員のデータを分析するなどして、教育に反映させていきたいと考えています。
やはり企業として、従業員の教育には常に投資をすべきだと考えています。

Q. HRBrainはどのような企業におすすめですか?

松本様:
これから
システム化を検討している100人~200人規模の中小企業におすすめです。
やはり従業員が100人を越えてくると、手作業に代わってシステムでの管理が必要となります。
100人を越えたあたりから、システム移行のための準備をはじめるのがおすすめです。

神保様:
HRBrainは
「人材育成に力を入れたい企業」、そして「具体的な目標を持って達成していきたい企業」におすすめです。

岡村様:
採用が困難な企業にもおすすめです。
なぜなら人事制度がきちんと確立している企業は、それだけで求職者へのアピールポイントとなるからです。
人材不足の課題には、従業員のパフォーマンスの向上が欠かせません。
パフォーマンスをいかに上げるのか。その鍵は人事制度が握っているといっても過言ではありません。

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※掲載内容は、記事公開の2024年5月時点のものです

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※2024年6月時点