現場主導の組織改善を図る。 従業員がいきいきと働くための取り組みとは

現場主導の組織改善を図る。 従業員がいきいきと働くための取り組みとは

東レ株式会社 人事部 人事グループリーダー

山崎 公司 様

東レ株式会社 人事部 人事グループリーダー

浜田 勇司 様

東レ株式会社 人事グループ

進藤 航 様

東レ株式会社 人事グループ

吉岡 基 様

  • 製造・メーカー
  • 1001名~
  • 組織の課題把握・分析がしたい
  • 従業員エンゲージメントを向上させたい
  • 人事制度の見直しをしたい
  • 人事評価や目標管理の運用を効率化したい
  • 評価の納得度を向上させたい
  • 組織診断サーベイ

HRBrain導入開始:2023年06月06日

現場主導の組織改善を図る。 従業員がいきいきと働くための取り組みとは

  • 課題背景
    • 従来実施していた従業員サーベイでは、結果の読み解きや分析のハードルが高く、現場レベルの自律的な改善活動にまで落とし込めていなかった
    • 従業員のキャリア観・就業観の変化に対応するため、実施頻度の見直しやフィードバックのスピードアップが必要だった
  • 打ち手
    • システムをHRBrainに変更して、データの分析を見やすく、現場でも使いやすくした
    • サーベイの実施頻度を2年に1回から1年に1回にした
  • 効果
    • 現場のライン長がサーベイ結果を確認し、早々に組織改善に向けた検討や取り組みを進められるようになった

東レ株式会社の人事部 人事グループリーダーの山崎公司様、浜田勇司様、人事グループの進藤航様、吉岡基様にEX Intelligenceを導入した目的、おすすめポイントを伺いました。 

Q. 「東レ株式会社」の事業内容を教えてください。

山崎様:
繊維、機能化成品、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンスの製造・加工および販売をおこなっています。
従業員数は約48,000名です。

※東レ:6,995人・国内関係会社:10,432人・海外関係会社:30,713人(2024年3月末時点)

 

コロナ禍など外部環境の変化からサーベイを刷新

Q. 導入前に抱えていた人事課題を教えてください。

山崎様:
当社は「新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」という企業理念を掲げ、その理念に向けて従業員がいきいきと様々なことにチャレンジすることが大事で、それを支えるのが人事勤労部門の役割と考えています。

そういった意味では、会社が従業員の状態をよく把握することが重要ですが、
EX Intelligence導入前は、従業員サーベイの活用をはじめ十分な打ち手を出せていないことが課題であると感じていました。

進藤様:
個別の課題という点では、
人材の定着や、リテンション策が大きな課題でした。当社では、10年ほど前から従業員サーベイを導入し、様々な人事施策に取り組んできましたが、新型コロナウイルスの影響等で外部環境ががらっと変わり、働き手のキャリア観、就業観も大きく変化していることを感じていました。

当時導入していたサーベイでは、そのような働き手の意識変化に対応しきれない部分がいくつかあり、今回 人事施策の取り組みの一つとしてサーベイをリニューアルし、リテンション対策をさらに着実に進めていこうとなりました。

浜田様:
10年前に従業員サーベイを立ち上げた時は、
サーベイ導入に向けた設計自体も大変で、データ分析にも時間がかかる仕様であったため、現場が主体的にサーベイを活用することができていませんでした。

従業員サーベイは会社・組織の健康診断という意味合いも強く、以前はサーベイ実施後に「サーベイの結果はこんな感じです」と開示するところでサイクルが留まっていたので、その先にある組織改善までは、従来のサーベイでは活用しきれていなかったと思います。

吉岡様:
以前のサーベイでは、調査実施からフィードバックまでに半年かかるなど多くの時間がかかってしまっていました。また、現場の課長層など結果を受け取る立場からすると、各設問のスコアは分かるものの、それらがカテゴリごとに分類されていなかったり、どの指標を見れば良いかわかりにくいという声もありました。

そのため、現場主導での分析や組織改善に活用してもらうことが難しく、すぐに結果をフィードバックし、現場で活用してもらうための体制が必要だと思っていました。

Q. 他システムと比べ、EX Intelligenceで印象に残っていることを教えてください。

山崎様:
大きな不安と大きな期待の両方の印象がありました。不安の面では、HRBrain様が比較的新しい会社でしたので、EX Intelligenceでどこまでできるのか、どこまでサポートしてくださるのかといった不安が導入当初にあったのが正直なところです。

期待の面では、
しっかりとした考えに基づいてシステムを設計・運用していたり、サーベイ導入に際して、当社の課題や実現したい姿などを細かにヒアリングしていただき、当社の求めるサーベイを「これから一緒に作っていけそうだ」という期待感がありました。

進藤様:
そのほかにも、EX Intelligenceの大きな特徴である「従業員の期待と実感のギャップを測る」という設計はやはり印象に残っています。

これまでのサーベイは「満足度」のみを図る設計であり、「期待」と「実感」とのギャップは図っていませんでした。HRBrain様からのプレゼンテーションで、
組織の優先課題を見つけるためには、従業員の期待と実感の「ギャップ」を図ることが大切であるというお話を聞き、非常に共感しました。

Q. EX Intelligenceを選んだ決め手を教えてください。

山崎様:
今回のサーベイ見直しに際し、当社では従業員サーベイを「各職場が組織改善を自立・自走するための支援ツール」と位置づけ、どのようなツールを活用するかという観点で検討を進めていました。

EX Intelligenceは、組織のライン長が結果を調査翌日から閲覧でき、独自の設問設計(期待と実感のギャップ)で優先課題を抽出しやすく、シンプルで分かり易いUI、さまざまなサポートツール(組織課題解決シート、改善アクションのヒントなど)も用意されていることから、最適であると考えました。

また、プロジェクトを進める中で、
専任コンサルタントの方が、当社独自の要望、特に組織情報や閲覧権限の整備など、非常に細やかな内容にも柔軟かつタイムリーに、ときには追加の開発提案も含めて対応してくださったことも好印象でした。

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※EX Intelligenceでは、サーベイ結果と社員名簿の情報を掛け合わせるなど、さまざまな分析が可能です。(画像はイメージです)

 

現場主導の組織課題の解決が活発化

Q. サーベイ実施後、導入前に抱えていた課題の解決状況はいかがですか。

山崎様:
組織改善に関しては部署により差はありますが、従来と比べれば、少しでも職場を改善しようという部署が増えていると思います。

2023年9月にEX Intelligenceを利用した従業員サーベイを初めて実施しました。
その後、各部署で組織改善に向けたアクションプランを策定してもらいました。現在はそのプランをもとに日々の業務を推進していただいており、
「各職場が組織改善を自立・自走する」という点では、歩みを進めつつあります。

今年の夏頃には2回目のサーベイを行い、最初の効果測定をおこなう予定です。そのため、現在は「このスコアが向上した」という目に見えて分かる状況ではありませんが、
役員会や定例の人事委員会などをはじめ、さまざまな場でサーベイの結果が話題に上り、経営層はじめ会社全体でサーベイに対する関心・コミットメントが高まっている印象を受けます。

進藤様:
具体的な例をお伝えすると、「キャリア観」や「ロールモデルが見えない」などの課題を持つ工場組織では、工場長とそのサポート部署がキャリア研修や将来自分のロールモデルになるような人との懇話会を企画・開催しています。

組織長にサーベイの結果に向き合っていただくことで、組織が課題への対策を主体的に考えて組織改善に取り組むことができている最初の好事例と捉えています。

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Q. 人事以外の経営や現場から、どのような反響がありましたか。

山崎様:
経営層や現場のライン長からサーベイ結果に関しての質問も頂いており、自分ごととして受け止めてもらっています。

一方で、初めてのサーベイということもあり、サーベイの設計や結果の読み解き方などについては、従業員の皆さんに理解しきれてもらっていない部分もあったので、サーベイ導入に際して、まだまだできることもあったと思っています。

進藤様:
当社では、今回のサーベイ結果を経営トップと人事部から、社内ポータル上で説明・報告し、会社全体で取り組む組織改善の今後の方針をPRしたところ、
従業員からは「会社が改善へと向かっていると思う」「経営や人事がサーベイを用いて組織改善に向き合ってくれている印象を受ける」といった前向きな声も上がるようになりました

社内、そして社外に対してPRを

Q. 今後の展望として、EX Intelligenceを活用してどのようなことを実現していきたいとお考えですか。

山崎様:
現在は、前回のサーベイ結果で見えた「会社全体の課題」と「各部署の課題」に対して取り組みを進めているので、それを継続して行うことが大事であると考えています。

そして、
部署ごとで進捗にばらつきがあるので、少しでも多くの部署や従業員が自分ごと化して組織改善に取り組んでもらえるように、引き続き社内PRを進めていければと思っています。

進藤様:
社内PRという点では、
社内ポータル上で他部署の好事例を定期的に発信していこうと考えています。同じ会社の他の部署が「こういった事例で上手くいきました」「こういった取り組み進めています」ということを知ると、「じゃあうちもやってみよう」となると思うので、会社全体で組織改善を進めていけると良いなと思います。

浜田様:
今後の活用では、
人的資本開示への活用も進めていきたいと考えています。現在、社内への取り組みは進めているので、今後は社外に対しても統合報告書や、ホームページへの掲載など、従業員サーベイをふまえた取り組みをPRしていきたいと思っています。

Q. 組織改善にお悩みの他社のご担当者様に、アドバイスがあればお伺いさせてください。

山崎様:
各社や組織の課題はタイミングによって多種多様です。
一部の人が変えようとしても、変えることは難しいので、組織に関わる全ての人が当事者意識を持って「会社を良くしていこう」という風土を作り出すことが大事だと思います。その時にサーベイがきっかけのひとつになるかと思います。

進藤様:
各社に合うサーベイが何なのか、どういう設問がフィットしているのかは様々です。そのため、
組織改善は知見のある会社と共に取り組むことでより有効に行えるのではないかと、今回のプロジェクトを踏まえて改めて感じました。

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※掲載内容は、記事公開の2024年7月時点のものです

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※2024年6月時点