戦略人事の第一歩として、女性管理職の抜擢。東京インテリア家具の取り組みと変化とは
株式会社東京インテリア家具 人事総務部 部長
鈴木 康修 様
株式会社東京インテリア家具 人事総務部 人事課 課長
橋本 貴宏 様
株式会社東京インテリア家具 人事総務部 人事課 主任
荒川 夏樹 様
株式会社東京インテリア家具 人事総務部 人事課
鏑木 淳美 様
- 卸売・小売業
- 1001名~
- 人材データを一元管理したい
- 人材データの分析・活用を行いたい
- 女性活躍・雇用の推進をしたい
- タレントマネジメント
HRBrain導入開始:2022年04月01日
戦略人事の第一歩として、女性管理職の抜擢。東京インテリア家具の取り組みと変化とは
- 課題背景
- 人材情報を紙やエクセルで管理しており、情報を探して取りまとめることに時間がかかっていた
- 経験や勘ではなく事実データをもとにした戦略人事実現のために、人事データベースの確立が急務だった
- 打ち手
- 点在していた人材情報をHRBrainに集約する
- 効果
- 店舗訪問の際や異動者が発生した際などに、その場で簡単に正確なデータを手に入れることができるようになった
- 事実データをもとにした人材抜擢の一つとして、長い間課題であった女性管理職の抜擢を実現
株式会社東京インテリア家具の鈴木 康修様、橋本 貴宏様、荒川 夏樹様、鏑木 淳美様にHRBrain導入の経緯、目的、おすすめポイントを伺いました。
ー貴社の事業内容を教えて下さい。
家具やインテリア用品の開発・販売を通じて、豊かな住まいづくりのサポートや、「日本の住環境向上」の提案などを行っています。1967年に創業し、現在の従業員数は約2,400名、全国に約50店舗を展開しています。
ーご担当者様のお役回り・ご経歴を教えて下さい。
鈴木様:
1年ほど前から、人事総務部長として人事全般の業務に携わっています。
以前は店長をしており、人事総務部長に就任してから初めての業務が「HRBrainの導入」でした。
橋本様:
2016年より人事総務部に在籍し、現在は人事課長として業務に携わっています。
人事総務部に配属される前は、店舗の現場業務や、総務課の業務に従事していました。
荒川様:
2018年より人事総務部に在籍し、現在は人事課主任として業務に従事しています。
人事総務部へは、店舗で現場経験を積んだ後、社内のキャリア意向調査を経て異動となりました。
鏑木様:
現在は、人事総務部 人事課でHRBrainの運用業務に携わっています。
店舗や商品部での業務経験を経て、人事総務部へ異動となりました。
戦略人事実現のためには、人事データベースの確立が急務
ー導入前に抱えていた人事課題を教えてください。
鈴木様:
一つの大きな課題として、「人事データベースの確立」がありました。
元々、人材情報を紙やエクセルで管理していたこともあり、評価や配置転換の時期になると、必要な情報を探し出すのに苦労していました。
しかしながら、時間は有限です。情報を探したり、取りまとめたりすることに時間を費やしていると、配置転換や人材抜擢の検討など、重要度の高い人事業務にかける時間が少なくなってしまいます。
そのため、まずは適切な配置転換や人材抜擢ができるデータ環境を整え、「みんなで頑張れば何とかなる!」といったマンパワーに頼る状況を改善したいと考えていました。
ー戦略人事を実現する一つの解決策として、システム導入を進められたということですね。
鈴木様:
そうですね。当社の従業員数や店舗数をふまえると、マンパワーで管理するよりもシステムで管理した方が効率的だと判断しました。
また、近年では、労働人口の減少によって「従業員ひとりひとりの強みを活かした人材配置」や「適切な人事評価」が、これまで以上に重視されています。
「事実データをもとにした決定が求められる」という、人事を取り巻く状況の変化も、データベースのシステム化を推進した背景の一つです。
人事決定は、時に従業員の人生を左右することもあります。
そのため評価や異動について、従業員が「人事課や上司の経験、勘、記憶で決められたくない」と思うのは当然です。従業員に納得感を与え、モチベーションを維持するためにも、本人の意思、実績、能力データをふまえて検討することが大切だと思っています。
また、業務効率化や業績向上の観点からも、「マンパワーで足りない部分はシステムの力で補う」ことは効果的な手段だと考えています。
ーHRBrainを選んだ決め手を教えてください。
鈴木様:
HRBrainを導入する前に2~3社ほど比較・検討しましたが、一番の決め手はHRBrain担当者とのフィーリングがマッチしたことです。組織開発や女性活躍、教育システムや評価制度など、当社が改革しようとしていることに対して、深い共感を示していただきました。また、当社の課題に対する的確な提案もしていただきました。
「今後も何かあった時に良い提案をくれそうだな」「課題解決に向けて一緒に取り組めそうだな」と感じられたことが、HRBrainに決めた大きな理由です。
人材データの一元管理を実現し、組織開発や抜擢人事に向けて大きな一歩を踏み出すことができた
ー導入前に抱えていた課題の解決状況はいかがですか。また、具体的な活用方法を教えてください。
鈴木様:
HRBrainの導入によって、人材情報がデータ化され、戦略人事の土壌が徐々に整ってきていると感じます。
たとえば、職務経歴やキャリア意向調査のデータ管理。
以前は、オフィスの中で該当書類を探すところから始めていましたが、今では端末さえあれば簡単に正確なデータを手に入れることができます。
店舗ごとのデータや従業員のデータなど、外出先で突然必要になることもあるため、大変助かっています。
組織開発や配置転換計画、抜擢人事など、戦略人事に向けて大きな一歩になったと感じています。
また、最近では「女性活躍推進」が社会的な課題として挙げられていますが、当社の場合も同様です。結婚を機に退職する女性社員が90%以上、店長・副店長にすら女性社員が1名のみという状況で、非常に課題意識を持っていました。
しかしながら、人事部長就任後、ようやく新たに女性社員2名を管理職ポジションに抜擢することができました。この一歩を踏み出すことができたのも、データ環境の整備が進んだことが大きいです。
鏑木様:
活用方法に関しては、私の場合、育休から復帰した時に同僚の顔と名前を把握する手段として活用することがありました。
コロナ禍でマスクを着用しながら勤務していたこともあり、ランチタイムが一緒にならないと素顔が分からなかったため、とても助かりました。
また、当社の場合は、3年に1度のペースで転勤があります。顔や異動歴など、事前にこれから一緒に働く人の情報が分かるのは、異動する側にとっても、受け入れる側にとっても有益だと感じています。
荒川様:
私の場合は、社員情報管理が格段に楽になりました。
エクセルで社員情報を管理していたころは、入社や転勤が発生する度に、年代別や店舗別など、複数のシートに入力する手間が発生していました。
どれも必要なシートでありながら、一枚のシートにまとめることは難しい状況だったため、HRBrainによって集約されてとても助かっています。
そのほか、店舗に行きヒアリングした内容を持ち帰って部内で共有する際も、HRBrainを活用しています。これまでは、個人の記憶や管理に委ねられていた部分もありましたが、HRBrainを導入したことで、聞いた情報をしっかりと蓄積し共有しやすくなりました。
従業員ひとりひとりの悩みを的確に把握し、向き合うという意味で、とても役に立っていると感じます。
橋本様:
配置転換を計画する際は、基本的に履歴書やキャリア意向調査データなどを参考にしていますが、これまでは、これらの情報を紙やエクセルで管理していました。
そのため情報が点在し、探すのにも、整理するのにも一苦労で、上手く活用することが難しい状況でした。
HRBrainを導入して、これらの散らばった情報が一ヵ所にまとまり、即時活用できるようになったので、作業負荷の軽減や業務効率の向上につながったと感じています。
ー経営層の方々の活用状況はいかがでしょうか。
鏑木様:
先日、会長が店舗に行く際に、HRBrainのカスタムプロファイル機能を活用して社員情報を取りまとめたリストを作成しました。
また、店舗運営部の部長からも「店舗を訪問する前に、各店舗の従業員データを把握する目的で活用している」といった話を聞いています。
特に、入社して間もない社員に関しては、情報を把握しきれていないこともあります。そのため、「従業員について知る」といった、身近な活用が多いかもしれません。
鈴木様:
そのほか、HRBrain上に給与情報も反映しているため、店舗ごとの人件費を確認する目的でも活用されています。当社の場合は、従業員数が多く、入社や転勤も定期的に発生します。そのため、店舗別の従業員データや人件費をパッと確認できるのは、経営層にとっても便利だと思います。
「経験や勘に頼る人事」から「事実データをもとにした人事」にアップデートしたい企業におすすめ
ー今後の展望として、HRBrainを活用してどのようなことを実現していきたいとお考えですか。
鈴木様:
現在は、社員名簿と組織図の機能を活用していますが、今後は人事評価周りの機能も検討し、「従業員ひとりひとりの強みを活かした人事」を実現したいです。
人事であれば採用率や組織改革に対する進捗状況、総務であれば的確な業務遂行能力など、ポジションに応じた評価制度で、的確に評価・人材配置を行うことは重要です。
今、評価制度の整備を進めている段階なので、制度が確立され次第、システムによる深い分析などもできるようになると良いですね。
橋本様:
現状、社員情報の管理はHRBrainで行っていますが、人事評価データは私が管理している状況です。また、一部の評価データは、いまだに紙で保管されている状態です。
情報を探したり分析したりするうえでは、不便に感じることが多いため、新しい評価制度ができ次第、評価周りの機能も導入したいと考えています。
また、人事評価データ以外にも、各担当者が個別で管理しているデータはあると思います。同じ部署内でも、アクセスできる情報に偏りがあると思うので、見るべき人が必要な時に確認できるようにしたいです。
Q. 人事システム導入を検討されている同業界の企業様へ向けた、HRBrainのおすすめポイントはありますか?
鈴木様:
HRBrainは、シンプルな操作でデータ管理を行うことができるシステムです。
本社や店舗、出張先など働く場所を問わず、パッと情報にアクセスすることができ、データの抽出やリスト化も簡単に行うことができます。
店舗数や従業員数が増えてきて、情報管理に課題を感じている企業や、「経験や勘に頼る人事」から「事実データをもとにした人事」にアップデートしたい企業にはおすすめです。
※掲載内容は、記事公開の2023年4月時点のものです。